医療用医薬品 : アデホス

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医薬品情報


総称名 アデホス
一般名 アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
欧文一般名 Adenosine Triphosphate Disodium Hydrate
製剤名 アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物腸溶性顆粒
薬効分類名 代謝賦活・抗めまい剤
薬効分類番号 3992
ATCコード C01EB10
KEGG DRUG
D02300 アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
KEGG DGROUP
DG00243 アデノシン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2021年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アデホスコーワ顆粒10% ADETPHOS KOWA GRANULES 10% 興和 3992001D1059 15.5円/g

4. 効能または効果

○下記疾患に伴う諸症状の改善
頭部外傷後遺症
○心不全
○調節性眼精疲労における調節機能の安定化
○消化管機能低下のみられる慢性胃炎
メニエール病及び内耳障害に基づくめまい

6. 用法及び用量

<頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善、心不全、調節性眼精疲労における調節機能の安定化、消化管機能低下のみられる慢性胃炎>
アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物として、1回40〜60mgを1日3回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
<メニエール病及び内耳障害に基づくめまい>
メニエール病及び内耳障害に基づくめまいに用いる場合には、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物として、1回100mgを1日3回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
ジピリダモールジピリダモールはアデノシン三リン酸(ATP)分解物であるアデノシンの血中濃度を上昇させ、心臓血管に対する作用を増強するとの報告があるので、併用にあたっては患者の状態を十分に観察するなど注意すること。ジピリダモールのアデノシン取り込み抑制作用により、ATP分解物であるアデノシンの血中濃度が上昇する。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 1.0%未満頻度不明
消化器悪心、食欲不振、胃腸障害、便秘傾向、口内炎 
循環器全身拍動感 
過敏症そう痒感発疹
精神神経系頭痛、眠気、気分が落ち着かない 
感覚器耳鳴 
その他脱力感 

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤は腸溶性製剤のため、乳鉢等ですりつぶさないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
<心不全>
17.1.1 国内二重盲検試験
心不全患者にアデホスコーワ腸溶錠20(アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物(以下ATP-2Na)として180mg/日、n=153)又はプラセボ(n=143)を1日3回8週間経口投与した二重盲検試験の結果、アデホスコーワ腸溶錠20の有用性が認められた。副作用は、アデホスコーワ腸溶錠20群で7例(3.9%)認められ、主な副作用は胃腸障害3例であった1)
<頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善>
17.1.2 国内二重盲検試験
頭部外傷後遺症患者にアデホスコーワ腸溶錠60(ATP-2Naとして180mg/日)又はプラセボを1日3回4週間経口投与し、二重盲検クロスオーバー法(A群:アデホス→プラセボ(n=38)、B群:プラセボ→アデホス(n=29))にて検討した結果、アデホスコーワ腸溶錠60の有用性が認められた。副作用は認められなかった2)
<消化管機能低下のみられる慢性胃炎>
17.1.3 国内二重盲検試験
胃の下垂を伴う慢性胃炎患者にアデホスコーワ腸溶錠60(ATP-2Naとして180mg/日、n=84)又はプラセボ(n=77)を1日3回4週間経口投与した二重盲検試験の結果、アデホスコーワ腸溶錠60の有用性が認められた。副作用は認められなかった3)
<調節性眼精疲労における調節機能の安定化>
17.1.4 国内二重盲検試験
調節性眼精疲労患者にアデホスコーワ腸溶錠60(ATP-2Naとして180mg/日、n=19)又はプラセボ(n=30)を1日3回、日局リボフラビン錠1mgを併用して3週間経口投与した二重盲検試験の結果、アデホスコーワ腸溶錠60の有用性が認められた。副作用は認められなかった4)
<メニエール病及び内耳障害に基づくめまい>
17.1.5 国内二重盲検試験
メニエール病を中心とした末梢性耳性めまい患者注)に本剤(ATP-2Naとして300mg/日又は150mg/日注))を二重盲検法により1日3回4週間経口投与し、総合改善度を5段階で評価した結果、改善率(中等度改善以上)は300mg/日群(n=76)が150mg/日群(n=65)に比べて有意に高かった(p<0.05、χ2検定、Fisherの直接確率法)。副作用は、300mg/日群で2/81例(2.5%)、150mg/日群で2/76例(2.6%)に認められ、300mg/日群で口内炎、便秘傾向が各1例(1.2%)、150mg/日群で耳鳴、眠気が各1例(1.3%)であった5)
注)本剤の承認された効能又は効果は「メニエール病及び内耳障害に基づくめまい」であり、用法及び用量は「1回100mgを1日3回経口投与する」である。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ATPはその血行力学的並びに生化学的作用により各組織の代謝を賦活する。
18.2 血管拡張・血流増加作用
脳(イヌ6)、ネコ7)、健康成人男性8))、心臓(イヌ9)10))、胃(イヌ11))、内耳(モルモット12)13))の血流量を増加する。
18.3 代謝賦活作用
脳(モルモット in vitro14)15))、心臓(イヌ16)、ウサギ17))、内耳(モルモット in vitro18))等の代謝活性を増加する。
18.4 筋収縮力増強作用
心筋(カエル in vitro19))、胃腸管平滑筋(ラット in vitro20)、健康人)の収縮力を増強する。
18.5 神経伝達効率化作用
神経伝達の効率化をはかる(ウシガエル in vitro21))。
18.6 内耳機能障害改善作用
ストレプトマイシンによる前庭機能障害を抑制する(モルモット22))。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物

一般的名称 アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
一般的名称(欧名) Adenosine Triphosphate Disodium Hydrate
化学名 Disodium adenosine-5'-triphosphate(ATP-2Na)
分子式 C10H14N5Na2O13P3・3H2O
分子量 605.19
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、わずかに酸味がある。水に溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
KEGG DRUG D02300

20. 取扱い上の注意

開封後は湿気を避けて保存すること。

22. 包装

バラ
100g、500g、1kg(アルミ袋)
分包
0.6g×1050包(3包×7×50)、1.0g×600包(3包×10×20)、1.0g×1050包(3包×7×50)、1.0g×1200包(3包×10×40)

23. 主要文献

  1. 高崎浩他, 臨床と研究, 55, 207-20, (1978)
  2. 堀浩他, 薬理と治療, 3, 923-32, (1975)
  3. 三好秋馬他, 薬理と治療, 3, 950-72, (1975)
  4. 鈴村昭弘他, 薬理と治療, 3, 933-49, (1975)
  5. 渡辺いさむ他, 耳鼻咽喉科臨床, 75, 393-415, (1982) »DOI
  6. 松本皓他, 臨床と研究, 50, 1510-5, (1973)
  7. 寺田秀興他, 脳と神経, 28, 151-6, (1976)
  8. 後藤和彦他, 基礎と臨床, 16, 3617-20, (1982)
  9. 小金沢清美, 日大医学雑誌, 19, 3513-41, (1960)
  10. 大島研三他, 呼吸と循環, 7, 115-20, (1959)
  11. 岡田益雄他, 薬理と治療, 6, 3553-7, (1978)
  12. 吉田萬子他, 耳鼻と臨床, 29, 63-9, (1983) »DOI
  13. 秋吉正豊他, Audiology Japan., 25, 614-24, (1982) »DOI
  14. 村松文雄, 精神神経学雑誌, 61, 764-72, (1959)
  15. 相沢豊三他, 内科, 1, 1133-47, (1958)
  16. 伊藤友衛, ビタミン, 17, 331-9, (1959) »DOI
  17. 小林宏行他, 薬理と治療, 3, 900-9, (1975)
  18. 中野雄一, 耳鼻咽喉科臨床, 54, 860-6, (1961) »DOI
  19. 草場正, 久留米医学会雑誌, 33, 1652-64, (1970)
  20. 中山修他, 薬理と治療, 6, 3559-65, (1978)
  21. 平井恵二他, 医学のあゆみ, 122, 635-8, (1982)
  22. 中村政記他, 日本薬理学雑誌, 75, 487-94, (1979) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
興和株式会社 くすり相談センター 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話:0120-508-514
03-3279-7587
製品情報問い合わせ先
興和株式会社 くすり相談センター 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話:0120-508-514
03-3279-7587

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
興和株式會社
東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/12/17 版