医療用医薬品 : エネーボ

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医薬品情報


総称名 エネーボ
薬効分類名 経腸栄養剤(経口・経管両用)
薬効分類番号 3259
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年5月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
エネーボ配合経腸用液 ENEVO アボットジャパン 3259119S1029 0.83円/mL

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 牛乳タンパクアレルギーを有する患者[本剤には牛乳由来のタンパク質が含まれているため、ショック、アナフィラキシーを引き起こすことがある。]
2.3 イレウスのある患者[消化管の通過障害がある。]
2.4 腸管の機能が残存していない患者[水、電解質、栄養素などが吸収されない。]
2.5 高度の肝・腎障害のある患者[9.2.19.3.1参照]
2.6 重症糖尿病などの糖代謝異常のある患者[高血糖、高ケトン血症などを起こすおそれがある。]
2.7 先天性アミノ酸代謝異常の患者[アシドーシス、嘔吐、意識障害などのアミノ酸代謝異常の症状が発現するおそれがある。]

4. 効能または効果

一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。

5. 効能または効果に関連する注意

本剤を術後に投与する場合、胃、腸管の運動機能が回復し、水分の摂取が可能になったことを確認すること。

6. 用法及び用量

通常、標準量として成人には1日1,000〜1,667mL(1,200〜2,000kcal)を経管又は経口投与する。経管投与では本剤を1時間に62.5〜104mL(75〜125kcal)の速度で持続的又は1日数回に分けて投与する。経口摂取可能な場合は1日1回又は数回に分けて経口投与することもできる。
ただし、通常、初期量は333mL/日(400kcal/日)を目安とし、低速度(約41.7mL/時間(50kcal/時間)以下)で投与する。以後は患者の状態により徐々に増量し標準量とする。なお、年齢、体重、症状により投与量、投与濃度、投与速度を適宜増減する。特に投与初期は、水で希釈して投与することも考慮する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 経口食により十分な栄養摂取が可能となった場合には、速やかに経口食にきりかえること。
7.2 本剤の臨床試験において2週間を超える時期での効果は確認されていない。

8. 重要な基本的注意

8.1 ビタミン、電解質(ナトリウムなど)及び微量元素の不足を生じる可能性があるので、必要に応じて補給すること。
8.2 投与初期には、特に観察を十分に行い、下痢などの副作用が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 短腸症候群の患者
下痢の増悪をきたすおそれがある。
9.1.2 急性膵炎の患者
膵炎が増悪するおそれがある。
9.1.3 水分の補給に注意を要する以下の患者
・意識不明の患者
・口渇を訴えることのできない患者
・高熱を伴う患者
・重篤な下痢など著しい脱水症状の患者
水分バランスを失いやすい。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
投与しないこと。高窒素血症などを起こすおそれがある。[2.5参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 高度の肝障害のある患者
投与しないこと。肝性昏睡などを起こすおそれがある。[2.5参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5.1参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する女性
投与する場合は、用法及び用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5,000IU(1,500μgRE)/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3カ月から妊娠初期3カ月までにビタミンAを10,000IU(3,000μgRE)/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果1)がある。[9.4参照]
9.5.2 妊婦(妊娠3カ月以内の女性を除く)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性・安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与量、投与濃度、投与速度に注意して投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

10. 相互作用

10.2 併用注意
ワルファリンワルファリンの作用が減弱することがある。フィトナジオン(ビタミンK1)がワルファリンの作用に拮抗するため(本剤はフィトナジオンを29μg/250mL含有する)。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上0.1〜5%未満
消化器下痢(40.7%)、便秘(15.3%)、腹部膨満(10.2%)、腹痛腹水、悪心、門脈ガス血症
代謝・栄養低ナトリウム血症、高カリウム血症 
肝臓 肝機能異常
呼吸器 乳び胸
血液γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、血中アルカリホスファターゼ増加血中カリウム増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、血中ブドウ糖増加、好酸球数増加、肝機能検査異常
尿 尿量減少

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用することが望ましい。
14.1.2 経腸栄養剤であるため、静脈内へは投与しないこと。
14.1.3 分割投与の開始時又は持続的投与の数時間ごとに、胃内容物の残存を確認すること。
14.1.4 経管投与においては、分割投与の終了ごと、あるいは持続的投与の数時間ごとに少量の水でチューブをフラッシングすること。
14.1.5 開缶直前によく振ってから使用すること。
14.1.6 本剤を加温する場合は、未開缶のまま微温湯(30〜40℃)で行い、直火での加温は避けること。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相比較試験
食道癌手術又は胃癌全摘術後患者で栄養保持を必要とするが、十分な経口的食事摂取が困難で、経管栄養補給を必要とする本剤群の安全性評価対象患者59例中に、手術後3日目より手術後12日目の10日間、本剤又は比較対照薬を投与した第III相比較試験において、主要評価項目であるRTP(Rapid turnover protein)は、両群ともに同様の推移を示した2)
安全性評価対象59例中43例(72.9%)に副作用がみられた。主な副作用は下痢24例(40.7%)、便秘9例(15.3%)、腹部膨満6例(10.2%)、腹痛5例(8.5%)等の消化器症状及び低ナトリウム血症4例(6.8%)、高カリウム血症3例(5.1%)であった。主な臨床検査値の異常はγ-グルタミルトランスフェラーゼ増加が5例(8.5%)、血中アルカリホスファターゼ増加が4例(6.8%)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤はタンパク質、炭水化物、脂質、電解質、エネルギー、ビタミン、ミネラル及び水分の補給効果を示す。
18.2 タンパク質
18.2.1 本剤のタンパク質源は、アミノ酸補足効果と効率的利用を考慮し、乳タンパク質(乳清タンパク質と牛乳タンパク質)と大豆分離タンパク質を90.5:9.5の割合で配合したもので、250mL中13.5g(エネルギー構成比18%)を含有する。
18.2.2 NPC/N比(非タンパクカロリー/窒素比)は116(分析値に基づく)である。
18.3 炭水化物
本剤の主な糖質源はデキストリンと精製白糖(ショ糖)で、250mL中39.6g(エネルギー構成比53%)を含有する。
18.4 脂質
18.4.1 本剤の主な脂質源は高オレイン酸ヒマワリ油、ナタネ油と中鎖脂肪酸トリグリセリドで、250mL中9.6g(エネルギー構成比29%)を含有する。
また、均一微細でかつ安定な懸濁液となっており、消化されやすい。
18.4.2 魚油由来のEPA、DHAを含有し、ω3系、ω6系、ω9系列の脂肪酸をバランスよく含有している。
18.5 水分量
本剤250mL中の水分量は203mLである。

20. 取扱い上の注意

20.1 凍結保存や室温を上回る高温下での保存は避けること3)
20.2 開缶後は、微生物汚染及び直射日光を避け、できるだけ早めに使い切ること。やむを得ず冷蔵庫内に保存する場合は密閉し、開缶後48時間以内に使い切ること3)
20.3 万一容器等の破損により、製剤に異常が認められた場合には使用しないこと。

22. 包装

24缶[250mL(缶)×24]

23. 主要文献

  1. Rothman,K.J.et al., The New England Journal of Medicine, 333 (21), 1369, (1995) »PubMed »DOI
  2. 福島亮治,ほか, 日本外科系連合学会誌, 39, 840, (2014) »DOI
  3. アボットジャパン合同会社社内資料:安定性に関する資料(承認年月日:2014.3.24)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
アボットジャパン合同会社 お客様相談室
〒108-6305 東京都港区三田三丁目5番27号
電話:フリーダイヤル 0120-964-930
製品情報問い合わせ先
アボットジャパン合同会社 お客様相談室
〒108-6305 東京都港区三田三丁目5番27号
電話:フリーダイヤル 0120-964-930

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
アボットジャパン合同会社
東京都港区三田三丁目5番27号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/11/19 版