医療用医薬品 : オキシコナゾール硝酸塩

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医薬品情報


総称名 オキシコナゾール硝酸塩
一般名 オキシコナゾール硝酸塩
欧文一般名 Oxiconazole Nitrate
製剤名 オキシコナゾール硝酸塩腟錠
薬効分類名 抗真菌剤
薬効分類番号 2529
ATCコード G01AF17
KEGG DRUG
D00885 オキシコナゾール硝酸塩
KEGG DGROUP
DG01883 イミダゾール系抗真菌薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年8月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
オキシコナゾール硝酸塩腟錠100mg「F」 (後発品) OXICONAZOLE NITRATE vaginal tablets 富士製薬工業 2529709H1062 41.2円/錠
オキシコナゾール硝酸塩腟錠600mg「F」 (後発品) OXICONAZOLE NITRATE vaginal tablets 富士製薬工業 2529709H2069 238.4円/錠

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤及び他のオキシコナゾール硝酸塩製剤に過敏な患者

4. 効能または効果

カンジダに起因する腟炎及び外陰腟炎

6. 用法及び用量

<オキシコナゾール硝酸塩腟錠100mg「F」>
1日1回1錠を腟深部に挿入し、6日間継続使用する。
なお、真菌学的効果(一次効果)が得られない場合は、オキシコナゾール硝酸塩腟錠100mg「F」を更に1日1回1錠6日間継続使用する。
<オキシコナゾール硝酸塩腟錠600mg「F」>
1週1回1錠を腟深部に挿入する。
なお、真菌学的効果(一次効果)が得られない場合は、オキシコナゾール硝酸塩腟錠600mg「F」を更に1回1錠使用する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊娠12週未満の妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満頻度不明
過敏症 発疹等
腟・外陰発赤刺激感、ひりひり感、そう痒感、疼痛等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
腟にのみ使用し、経口投与しないこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 外陰腟カンジダ症患者10例にオキシコナゾール硝酸塩100mg腟錠を1日1回1錠6日間、また、9例にオキシコナゾール硝酸塩600mg腟錠を1回1錠腟内投与したときの血漿中濃度は6.1〜36ng/mLの範囲を示し、おおむね25ng/mL以下であった1)
16.1.2 健康女性6例にオキシコナゾール硝酸塩100mg腟錠を1日1回1錠6日間及びオキシコナゾール硝酸塩600mg腟錠を1回1錠腟内投与したときの血漿中濃度は、検出されないか、検出された場合でも20ng/mL以下であった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
外陰腟カンジダ症患者又は腟カンジダ症患者を対象とした臨床試験において、オキシコナゾール硝酸塩100mgを1日1回6日間使用したときの有効以上の有効率(1週)は81.9%(91/111例)であった。
副作用は認められなかった2)3)4)5)6)7)8)
17.1.2 国内第III相試験
外陰腟カンジダ症患者又は腟カンジダ症患者を対象とした臨床試験において、オキシコナゾール硝酸塩600mgを1回使用したときの有効以上の有効率(1週)は86.1%(106/123例)であった。
副作用は認められなかった2)3)4)5)6)7)8)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
オキシコナゾール硝酸塩の抗真菌活性は、直接的細胞膜障害作用により発揮される。また、低濃度域での部分的発育阻止効果には、エルゴステロール合成阻害作用が関与している9)10)
18.2 抗菌作用
オキシコナゾール硝酸塩は皮膚糸状菌、酵母状真菌、二形性真菌(臨床分離株)等に対して広範囲な抗菌スペクトルを有し、そのMICは10μg/mL以下であった。
また、好気性、通性嫌気性のグラム陽性球菌及び桿菌に対しても抗菌活性を示すことが認められた9)in vitro)。
菌種MIC(μg/mL)
Trichophyton mentagrophytes0.08〜0.31
Trichophyton rubrum<0.04
Epidermophyton floccosum<0.04
Microsporum canis<0.04〜0.31
Candida albicans<0.04〜10
Cryptococcus neoformans<0.04〜0.16
Candida glabrata<0.04〜0.16
Aspergillus niger0.63〜1.25
Blastomyces dermatitidis<0.04

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. オキシコナゾール硝酸塩

一般的名称 オキシコナゾール硝酸塩
一般的名称(欧名) Oxiconazole Nitrate
化学名 2',4'-Dichloro-2-imidazol-1-ylacetophenone(Z)-[O-(2,4-dichlorobenzyl)oxime]mononitrate
分子式 C18H13Cl4N3O・HNO3
分子量 492.14
融点 約142℃(分解)
物理化学的性状 白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、僅かに特異なにおいがある。
N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)、無水酢酸又は酢酸(100)にやや溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
KEGG DRUG D00885

20. 取扱い上の注意

アルミピロー開封後は遮光保存すること。

22. 包装

<オキシコナゾール硝酸塩腟錠100mg「F」>
120錠[6錠(PTP)×20]
<オキシコナゾール硝酸塩腟錠600mg「F」>
30錠[6錠(PTP)×5]

23. 主要文献

  1. 高田道夫,他, 産婦人科の世界, 41 (5), 471-479, (1989)
  2. 林 博章,他, 基礎と臨床, 23 (7), 2863-2869, (1989)
  3. 三輪 是,他, 基礎と臨床, 23 (7), 2871-2877, (1989)
  4. 松原穣介,他, 薬理と治療, 17 (6), 2949-2958, (1989)
  5. 曽我賢次,他, 基礎と臨床, 23 (8), 3309-3319, (1989)
  6. 辰田一郎,他, 薬理と治療, 17 (6), 2959-2966, (1989)
  7. 内藤博之,他, 薬理と治療, 17 (7), 3643-3653, (1989)
  8. 松井和夫,他, 基礎と臨床, 23 (8), 3320-3330, (1989)
  9. 平谷民雄,他, CHEMOTHERAPY., 32 (9), 568-584, (1984) »DOI
  10. 平谷民雄,他, CHEMOTHERAPY., 33 (3), 215-226, (1985) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336
製品情報問い合わせ先
富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/07/24 版