14.1.1 人工透析用ダイアライザー等、再使用が推奨されていない医療器具には使用しないこと。
14.1.2 ニッケルでメッキされた金属やステンレス鋼では、1ヶ月にわたる長期の浸漬でわずかに変色が観察されたことがあるので、材質適合性に注意すること。
14.1.3 本剤又はフタラール又は他の化学物質に対し過敏症の既往歴のある者は、本剤を取り扱わないこと。
14.1.4 換気の良い場所で取り扱うこと。
14.1.5 タンパク結合性があるので、本剤を素手で取り扱わないこと。また、人体に直接接触しないよう注意すること。本剤を取り扱う場合には、手袋、ゴーグル、マスク、ガウン等の保護具を装着すること。
14.1.6 洗浄せずに直接本剤に医療器具等を浸漬すると、生体組織や分泌物の付着が取れにくくなることがあるので、医療器具等は使用後、速やかに十分洗浄し水切りをしたのち、本剤で消毒すること。
14.1.7 洗浄水混入による濃度低下に注意すること。インジケーターによりフタラール濃度が0.3%以上であることを確認し、使用すること。
14.1.8 5分の浸漬では、十分な殺芽胞効果は期待できないので、注意すること。
14.1.9 異物の混入を避けるため浸漬にはふた付き容器を用い、使用中はふたをすること。
14.1.10 本剤で消毒した後の医療器具のすすぎについては、十分に行い、水切りすること。[
8.2参照]
14.1.11 皮膚に付着したときは直ちに水洗いすること。衣服に付着したときには直ちに汚染した衣服を脱ぐこと。皮膚や衣服が黒色に変色し、洗っても取れないことがある。また、眼に入った場合には、直ちに流水で15分以上洗った後、専門医の処置を受けること。コンタクトレンズ装用の場合はコンタクトレンズをはずした後、十分な洗眼を行い、専門医の処置を受けること。また、取り外したレンズは再使用しないこと。
14.1.12 誤って飲み込んだ場合には、無理に吐かず、多量の水や牛乳を飲んだ後、専門医の処置を受けること。