医療用医薬品 : ブドウ糖

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医薬品情報


総称名 ブドウ糖
一般名 精製ブドウ糖
欧文一般名 Purified Glucose
薬効分類番号 3231
ATCコード B05CX01 V04CA02 V06DC01
KEGG DRUG
D00009 ブドウ糖
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年1月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ブドウ糖注20%PL「Hp」 Glucose Injection 20% 原沢製薬工業 3231401H1297 100円/管 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
低張性脱水症の患者[本症はナトリウムの欠乏により血清の浸透圧が低張になることによって起こる。このような患者に本剤を投与すると、水分量を増加させることになり、症状が悪化するおそれがある。]

4. 効能または効果

○脱水症特に水欠乏時の水補給、薬物・毒物中毒、肝疾患、循環虚脱、低血糖時の糖質補給、高カリウム血症、心疾患(GIK療法)、その他非経口的に水・エネルギー補給を必要とする場合
○注射剤の溶解希釈剤

6. 用法及び用量

水補給、薬物・毒物中毒、肝疾患には通常成人1回5%液500mL〜1000mLを静脈内注射する。
循環虚脱、低血糖時の糖質補給、高カリウム血症、心疾患(GIK療法)、その他非経口的に水・エネルギー補給を必要とする場合には通常成人1回10〜50%液20〜500mLを静脈内注射する。
点滴静注する場合の速度は、ブドウ糖として0.5g/kg/hr以下とすること。
注射剤の溶解希釈には適量を用いる。
なお、年齢・症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

ブドウ糖の投与速度が速い場合に急激に中止することにより、低血糖を起こすおそれがある。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 カリウム欠乏傾向のある患者
ブドウ糖の投与によりカリウムが細胞内に移行し、一時的に血清カリウム値が低下し、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 糖尿病の患者
血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 尿崩症の患者
水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
水分の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
大量・急速投与電解質喪失

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 注射剤の溶解希釈剤として使用する場合は、ブドウ糖注射液が適切であることを確認すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 皮下大量投与により、血漿中から電解質が移動して循環不全を招くおそれがあるので、皮下投与しないこと。
14.2.2 ゆっくり静脈内に投与すること。
14.2.3 血栓性静脈炎を起こすことがあるので、慎重に投与すること。
14.2.4 血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更すること。また、場合によっては投与を中止すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
経口投与されたブドウ糖は胃腸管より速やかに吸収され、血液中に入り、体内でエネルギー源となり代謝される。また肝、心筋グリコーゲン量をたかめ、あるいは全身の細胞機能を亢進して生体の代謝能を増し、更に解毒効果を示す。10〜50%の高張ブドウ糖液を静注すると、血液浸透圧が上昇することにより組織水分が血液中に移動し、利尿効果を示す。また生体内でブドウ糖が代謝されるときにカリウムが消費されるので、高カリウム血症の治療に用いる1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. 精製ブドウ糖

一般的名称 精製ブドウ糖
一般的名称(欧名) Purified Glucose
化学名 D-Glucopyranose
分子式 C6H12O6
分子量 180.16
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、味は甘い。
水に溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくい。
KEGG DRUG D00009

22. 包装

20mL×60管(プラスチックアンプル)

23. 主要文献

  1. 第十八改正日本薬局方解説書, C-4709-4714, (2021), (廣川書店)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
原沢製薬工業株式会社
〒108-0074 東京都港区高輪三丁目19番17号
電話:03-3441-5191
FAX:03-5475-5485
製品情報問い合わせ先
原沢製薬工業株式会社
〒108-0074 東京都港区高輪三丁目19番17号
電話:03-3441-5191
FAX:03-5475-5485

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元(輸入)
原沢製薬工業株式会社
東京都港区高輪三丁目19番17号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版