医療用医薬品 : ボノサップ |
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総称名 | ボノサップ |
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一般名 | ボノプラザンフマル酸塩 アモキシシリン水和物 クラリスロマイシン |
欧文一般名 | Vonoprazan Fumarate Amoxicillin Hydrate Clarithromycin |
製剤名 | ボノプラザンフマル酸塩錠、日本薬局方アモキシシリンカプセル、日本薬局方クラリスロマイシン錠 |
薬効分類番号 | 6199 |
ATCコード | A02BD14 |
KEGG DRUG |
D10775
ボノプラザン・アモキシシリン・クラリスロマイシン
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ボノサップパック400 | VONOSAP Pack 400 | 武田薬品工業 | 6199104X1023 | 492.4円/シート | 処方箋医薬品注) |
ボノサップパック800 | VONOSAP Pack 800 | 武田薬品工業 | 6199104X2020 | 616.6円/シート | 処方箋医薬品注) |
アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ) [2.2参照] | アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。 | ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある。 |
リルピビリン塩酸塩(エジュラント) [2.2参照] | リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。 | ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。 |
ピモジド4) 〔オーラップ〕 [2.2参照] | QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)等の心血管系副作用が報告されている。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン 〔クリアミン〕 ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩 [2.2参照] | 血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
スボレキサント 〔ベルソムラ〕 [2.2参照] | スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇し、その作用が著しく増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
ロミタピドメシル酸塩 〔ジャクスタピッド〕 [2.2参照] | ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
タダラフィル 〔アドシルカ〕 [2.2参照] | 左記薬剤のクリアランスが高度に減少し、その作用が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
チカグレロル 〔ブリリンタ〕 [2.2参照] | チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
イブルチニブ 〔イムブルビカ〕 [2.2参照] | イブルチニブの作用が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
イバブラジン塩酸塩 〔コララン〕 [2.2参照] | 過度の徐脈があらわれることがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期) 〔ベネクレクスタ〕 [2.2参照] | 腫瘍崩壊症候群の発現が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
ルラシドン塩酸塩 〔ラツーダ〕 [2.2参照] | ルラシドンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
アナモレリン塩酸塩 〔エドルミズ〕 [2.2参照] | アナモレリンの血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
フィネレノン 〔ケレンディア〕 [2.2参照] | フィネレノンの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
イサブコナゾニウム硫酸塩 〔クレセンバ〕 [2.2参照] | イサブコナゾールの血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
CYP3A4阻害剤 クラリスロマイシン等 [16.7.1参照] | ボノプラザンの血中濃度が上昇する可能性がある。 | クラリスロマイシンとの併用によりボノプラザンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
ジゴキシン メチルジゴキシン | 左記薬剤の作用を増強する可能性がある。 | ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
イトラコナゾール チロシンキナーゼ阻害剤 ゲフィチニブ ニロチニブ エルロチニブ ネルフィナビルメシル酸塩 | 左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。 | ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
CYP3A4で代謝される薬剤 ミダゾラム等 [16.7.2参照] | 左記薬剤の作用を増強する可能性がある。 | ボノプラザンのCYP3A4に対する弱い阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
強い又は中程度のCYP3A4誘導剤 リファンピシン エファビレンツ等 [16.7.3参照] | ボノプラザンの血中濃度が低下する可能性がある。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、ボノプラザンの代謝が促進される可能性がある。 |
ワルファリンカリウム | ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。 | 腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。 |
経口避妊薬 | 経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。 | 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。 |
プロベネシド | アモキシシリン水和物の血中濃度を増加させる。 | アモキシシリン水和物の尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている。 |
ジゴキシン | 嘔気、嘔吐、不整脈等が報告されているので、ジゴキシンの血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、異常が認められた場合には、投与量を調節する等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンの腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-gpを介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する。 |
スルホニル尿素系血糖降下剤 グリベンクラミド グリクラジド グリメピリド等 | 低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与を中止し、ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと。 | 機序は不明である。左記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
カルバマゼピン テオフィリン5)6) アミノフィリン水和物 シクロスポリン タクロリムス水和物 エベロリムス | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、左記薬剤の血中濃度の推移等に注意し、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
アトルバスタチンカルシウム水和物7) シンバスタチン7) ロバスタチン(国内未承認) | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 腎機能障害のある患者には特に注意すること。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
コルヒチン [2.3、9.2.1、9.3.1参照] | コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状(汎血球減少、肝機能障害、筋肉痛、腹痛、嘔吐、下痢、発熱等)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
ベンゾジアゼピン系薬剤 CYP3Aで代謝される薬剤 トリアゾラム8)、ミダゾラム9)等 非定型抗精神病薬 CYP3Aで代謝される薬剤 クエチアピンフマル酸塩 アリピプラゾール ブロナンセリン等 ジソピラミド トルバプタン エプレレノン エレトリプタン臭化水素酸塩 カルシウム拮抗剤 CYP3Aで代謝される薬剤 ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩等 リオシグアト ジエノゲスト ホスホジエステラーゼ5阻害剤 シルデナフィルクエン酸塩10)、タダラフィル〔シアリス、ザルティア〕等 クマリン系抗凝血剤 ワルファリンカリウム等 ドセタキセル水和物 アベマシクリブ11) オキシコドン塩酸塩水和物12) フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩 | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 なお、トルバプタンにおいては、クラリスロマイシンとの併用は避けることが望ましいとされており、やむを得ず併用する場合においては、トルバプタンの用量調節を特に考慮すること。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病) | ベネトクラクスの副作用が増強するおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
抗凝固剤 CYP3Aで代謝され、P-gpで排出される薬剤 アピキサバン、リバーロキサバン | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3A及びP-gpに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝及び排出が阻害される。 |
抗凝固剤 P-gpで排出される薬剤 ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物 | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのP-gpに対する阻害作用により、左記薬剤の排出が阻害される。 |
イトラコナゾール13) HIVプロテアーゼ阻害剤 リトナビル14) ロピナビル・リトナビル ダルナビル エタノール付加物等 | クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性がある。 また、イトラコナゾールの併用においては、イトラコナゾールの血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンと左記薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。 |
リファブチン15) エトラビリン16) | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。 また、クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇し、クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性がある。 異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。また、左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される。 |
リファンピシン17) エファビレンツ ネビラピン | クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性があるので、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される。 |
天然ケイ酸アルミニウム18) | クラリスロマイシンの吸収が低下するとの報告がある。 | 左記薬剤の吸着作用によるものと考えられる。 |
5%以上 | 0.1〜5%未満 | |
消化器 | 下痢(10.6%) | 味覚異常、口内炎、腹部不快感、腹部膨満感 |
過敏症 | 発疹 | |
肝臓 | AST、ALTの上昇 |
0.1〜5%未満 | |
消化器 | 便秘、下痢、腹部膨満感、悪心 |
過敏症 | 発疹 |
肝臓 | AST、ALT、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇 |
その他 | 浮腫、好酸球増多 |
0.1〜5%未満注2) | 0.1%未満注2) | 頻度不明注2) | |
過敏症 | 発熱、発疹、じん麻疹 | そう痒 | |
血液 | 好酸球増多、貧血 | ||
肝臓 | AST、ALTの上昇 | ||
消化器 | 下痢、悪心、食欲不振 | 黒毛舌 | |
菌交代症 | 口内炎、大腸炎(カンジダ、非感受性のクレブシエラ等による) | ||
ビタミン欠乏症 | ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等) | ||
その他 | 梅毒患者の場合:ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身倦怠感、頭痛等の発現、病変部の悪化) |
0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹 | そう痒感 | |
精神神経系 | めまい、頭痛 | 幻覚、失見当識、意識障害、せん妄、躁病、眠気、振戦、しびれ(感)、錯感覚、不眠 | |
感覚器 | 味覚異常(にがみ等) | 耳鳴、聴力低下、嗅覚異常 | |
消化器 | 悪心、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢 | 食欲不振、軟便、口内炎、舌炎、口渇 | 口腔内びらん、胸やけ、歯牙変色、舌変色 |
血液 | 好酸球増多 | ||
肝臓 | AST、ALT、γ-GTP、LDH、AL-P上昇 | ||
筋・骨格 | 筋肉痛 | ||
その他 | 倦怠感、浮腫、カンジダ症、発熱 | 動悸、CK上昇、脱毛、頻尿、低血糖 |
Cmax(ng/mL) | Tmax(h) | AUC0-12(ng・h/mL) | T1/2(h) |
70.2±17.3 | 3.0(1.0,4.0) | 538.8±134.1 | 9.8±1.8 |
Cmax(μg/mL) | Tmax(h) | AUC0-12(μg・h/mL) | T1/2(h) |
10.1±2.3 | 3.0(2.0,4.0) | 34.9±5.7 | 1.3±0.1 |
Cmax(μg/mL) | Tmax(h) | AUC0-12(μg・h/mL) | T1/2(h) | |
未変化体 | 2.9±0.9 | 2.0(1.0,6.0) | 18.3±4.9 | 4.6±0.5 |
代謝物 | 0.9±0.2 | 2.0(1.0,4.0) | 7.5±0.1 | 8.0±1.2 |
各薬剤の1回投与量 | 除菌率 | 群間差 |
ボノプラザン20mg アモキシシリン水和物750mg(力価) クラリスロマイシン200mg(力価)又は400mg(力価) | 92.6% (300/324例) | 16.7% [11.172%,22.138%]注2) p<0.0001注3) |
ランソプラゾール30mg アモキシシリン水和物750mg(力価) クラリスロマイシン200mg(力価)又は400mg(力価) | 75.9% (243/320例) |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2024/12/18 版 |