医療用医薬品 : リボフラビン酪酸エステル

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医薬品情報


総称名 リボフラビン酪酸エステル
一般名 リボフラビン酪酸エステル
欧文一般名 Riboflavin Butyrate
製剤名 リボフラビン酪酸エステル錠
薬効分類名 高コレステロール血症改善ビタミン剤
薬効分類番号 3131
ATCコード A11HA04 S01XA26
KEGG DRUG
D01913 リボフラビン酪酸エステル
KEGG DGROUP
DG00130 リボフラビン (ビタミンB2)
DG01946 脂質低下薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2024年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
リボフラビン酪酸エステル錠20mg「イセイ」 (後発品) RIBOFLAVIN BUTYRATE Tablets 20mg“ISEI” コーアイセイ 3131002F1322 5.7円/錠

4. 効能または効果

高コレステロール血症
○ビタミンB2欠乏症の予防及び治療。
○下記疾患のうち、ビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合。
口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性湿疹、結膜炎、びまん性表層角膜炎
○ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時等)。
高コレステロール血症及びビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用しないこと。

6. 用法及び用量

リボフラビン酪酸エステルとして、通常、成人1日5〜20mgを2〜3回に分割経口投与する。
高コレステロール血症には、通常、成人1日60〜120mgを2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満
消化器下痢、悪心・嘔吐、胃膨満、腹部膨満胃不快感、食欲不振

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

尿を黄変させ、臨床検査値に影響を与えることがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人1名にリボフラビン酪酸エステル87mg(リボフラビンとして50mg)を経口投与すると、血中リボフラビン濃度は2〜4時間をピークとする上昇が認められ、24時間後にも投与前よりやや高い値を維持した1)
16.2 吸収
マウスに14C-リボフラビン酪酸エステルを経口投与すると、小腸の上半部から吸収された2)
16.3 分布
マウスに14C-リボフラビン酪酸エステルを経口投与すると、小腸の上半部から吸収され門脈系を経て肝に取り込まれ、肝静脈から各臓器に運ばれた。リンパ系を介するのは僅かであった。肝臓、腎臓、心臓に著明に取り込まれるが、その他の臓器にもよく取り込まれた2)
16.5 排泄
健康成人1名にリボフラビン酪酸エステル87mg(リボフラビンとして50mg)を経口投与すると、尿中に排泄されたリボフラビン量は最初の4時間で負荷量の約0.7%、24時間で約4.0%であった1)

17. 臨床成績

17.2 製造販売後調査等
17.2.1 国内臨床試験
高脂質血症患者を対象とした二重盲検比較試験において、高コレステロール血症に対する有用性が確認されている3)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
経口投与後、体内各組織に貯留され、徐々に親薬物(リボフラビン)に変換されてビタミンB2作用を示す。また、肝のコレステロール生合成抑制とコレステロール排泄若しくは異化作用促進によりコレステロール上昇抑制作用を示すと考えられる4)
18.2 コレステロール上昇抑制作用
家兎にリボフラビン酪酸エステルを投与すると、ラノリン-綿実油投与による血清コレステロール値の上昇を抑制した5)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. リボフラビン酪酸エステル

一般的名称 リボフラビン酪酸エステル
一般的名称(欧名) Riboflavin Butyrate
化学名 (2R,3S,4S)-5-(7,8-Dimethyl-2,4-dioxo-3,4-dihydrobenzo[g]pteridin-10(2H)-yl)pentan-1,2,3,4-tetrayl tetrabutanoate
分子式 C33H44N4O10
分子量 656.72
融点 146〜150℃
物理化学的性状 本品は橙黄色の結晶又は結晶性の粉末で、僅かに特異なにおいがあり、味は僅かに苦い。本品はメタノール、エタノール(95)又はクロロホルムに溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品は光によって分解する。
KEGG DRUG D01913

22. 包装

100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]

23. 主要文献

  1. 吉利 和ほか, 診断と治療, 59, 937-940, (1971)
  2. 陳 震東, ビタミン, 38 (4), 283-292, (1968) »DOI
  3. 五島雄一郎ほか, 診断と新薬, 31 (10), 1662-1690, (1994)
  4. 第十八改正日本薬局方解説書, C-6120-C-6123, (2021), (廣川書店)
  5. 大川 博ほか, 基礎と臨床, 8 (9), 2641-2649, (1974)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
コーアイセイ株式会社 くすり相談窓口
〒990-2495 山形市若葉町13番45号
電話:023-666-5797
FAX:023-624-4717
製品情報問い合わせ先
コーアイセイ株式会社 くすり相談窓口
〒990-2495 山形市若葉町13番45号
電話:023-666-5797
FAX:023-624-4717

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
コーアイセイ株式会社
山形市若葉町13番45号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/09/17 版