退行期骨粗鬆症患者を対象とした52週間の第II/III相試験
※1)の結果、腰椎平均骨密度の投与開始前から最終評価時
※2)の変化率±標準偏差はミノドロン酸水和物4週に1回50mg投与群6.461±3.6467%、ミノドロン酸水和物1日1回1mg投与群6.730±3.9890%であった。Dunnett型で調整を行った4週に1回50mg投与群と1日1回1mg投与群の最終評価時
※2)の腰椎平均骨密度の変化率の差(差の95%信頼区間)は−0.269(−1.1093〜0.5706)であり、4週に1回50mg投与は1日1回1mg投与に劣らないことが検証された
9)。
また、骨代謝マーカー(尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド:尿中NTX、血清中骨型アルカリホスファターゼ)は、ミノドロン酸水和物4週に1回50mg投与群及びミノドロン酸水和物1日1回1mg投与群でともに低下し、ほぼ同様に推移することが確認された
9)。
投与期間 | 腰椎平均骨密度[変化率]±標準偏差 |
4週に1回50mg投与群 | 1日1回1mg投与群 |
投与12週後 | 3.308±3.3502%(201例) | 3.777±3.3070%(204例) |
投与24週後 | 4.731±3.9057%(201例) | 5.152±3.8511%(204例) |
投与36週後 | 5.612±3.8303%(201例) | 5.945±3.3789%(204例) |
投与52週後 | 6.462±3.6558%(200例) | 6.767±3.9733%(200例) |
最終評価時※2) | 6.461±3.6467%(201例) | 6.730±3.9890%(204例) |
※1)基礎治療薬として1日1回夕食後にカルシウムとして610mg及びビタミンD3として400IUを経口投与
※2)投与52週後又は投与中止時の時点
安全性評価対象となった228例中30例(13.2%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、腹部不快感5例(2.2%)、上腹部痛3例(1.3%)、血中アルカリホスファターゼ減少3例(1.3%)であった。
退行期骨粗鬆症患者を対象とした2年間の第III相二重盲検試験
※3)(骨折試験)において、ミノドロン酸水和物1日1回1mg投与群(1mg製剤群)及びプラセボ群の椎体骨折発生率(累積)はそれぞれ10.4%、24.0%であり(相対リスク減少率59%)、プラセボに対して有意な骨折防止効果が確認された(Log-rank検定:p<0.0001)
10)。
| 1mg製剤群(n=339) | プラセボ群(n=328) |
椎体骨折発生率(累積)※4) | 10.4% | 24.0% |
新規椎体骨折発生率(累積)※5) | 7.8% | 18.5% |
投与24週後以降の椎体骨折発生率(累積)※4) | 4.7% | 16.6% |
※3)基礎治療薬として1日1回夕食後にカルシウムとして600mg及びビタミンD3として200IUを経口投与
※4)新規骨折+既存椎体骨折の増悪
※5)新規骨折のみ
また、2年間投与による1mg製剤群(83例)の腰椎平均骨密度の変化率±標準偏差は8.27±5.34%(最終評価時
※6))で、プラセボに対して有意に大きかった(t検定:p<0.0001)
10)。
安全性評価対象となった354例中57例(16.1%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、胃不快感14例(4.0%)、上腹部痛8例(2.3%)、胃炎7例(2.0%)であった。
更に1年間延長して実施された継続試験において、3年間投与による1mg製剤群(194例)の椎体骨折発生率(累積)は、12.4%であった。3年間投与時の1年毎の椎体骨折発生率(累積)は1年目6.7%、2年目3.6%、3年目3.2%であった。3年間投与による1mg製剤群(56例)の腰椎平均骨密度の変化率±標準偏差は10.27±5.97%(最終評価時
※7))であった
11)。
骨折試験開始から継続試験終了までの3年間において安全性評価対象となった219例中26例(11.9%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、胃炎6例(2.7%)、胃不快感5例(2.3%)、上腹部痛4例(1.8%)であった。
※6)投与104週後又は投与中止時の時点
※7)投与156週後又は投与中止時の時点