原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象に、0.03%ビマトプロスト点眼液を両眼に1回1滴、1日1回
注)又は0.5%チモロール点眼液を両眼に1回1滴、1日2回、12週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験を実施した。その結果、主要評価項目である治療期終了時(投与12週後)の眼圧変化値は表1のとおりであり、0.03%ビマトプロスト点眼液群の0.5%チモロール点眼液群に対する優越性が示された。
表1 治療期終了時(投与12週後)の眼圧変化値
薬剤(例数) | 眼圧変化値(mmHg) | 差の平均値(mmHg) [95%両側信頼区間] | 検定結果 |
0.03%ビマトプロスト点眼液群(87) | -8.2±3.5 | -3.4 [-4.2〜-2.5] | P<0.001 |
0.5%チモロール点眼液群(86) | -4.9±2.2 |
0.03%ビマトプロスト点眼液群の副作用は90例中70例(77.8%)に認められ、主な副作用は結膜充血44例(48.9%)、睫毛の異常(睫毛が長く、太く、濃くなる等)31例(34.4%)、眼そう痒症13例(14.4%)、眼瞼色素沈着12例(13.3%)、虹彩色素沈着11例(12.2%)、結膜浮腫10例(11.1%)、角膜びらん7例(7.8%)、眼の異常感7例(7.8%)、眼瞼浮腫5例(5.6%)、眼瞼の多毛症5例(5.6%)であった
9)。
注)遮蔽性を確保するため、0.03%ビマトプロスト点眼液群と0.5%チモロール点眼液群の点眼回数を合わせる目的で、0.03%ビマトプロスト点眼液群にはプラセボを1日1回追加点眼した。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象に、0.03%ビマトプロスト点眼液又は0.005%ラタノプロスト点眼液を片眼又は両眼に1回1滴、1日1回、12週間点眼した無作為化単遮蔽(評価者遮蔽)並行群間比較試験を実施した。その結果、主要評価項目である治療期終了時(投与12週後)の眼圧変化値は表2のとおりであり、群間差の95%信頼区間の上限が非劣性限界値(Δ=1.5)を超えなかったことから、0.03%ビマトプロスト点眼液群の0.005%ラタノプロスト点眼液群に対する非劣性が示された
10)。
表2 治療期終了時(投与12週後)の眼圧変化値
薬剤(例数) | 眼圧変化値(mmHg) | 差の平均値(mmHg) [95%両側信頼区間] |
0.03%ビマトプロスト点眼液群(71) | -8.0±2.7 | -0.6 [-1.5〜0.3] |
0.005%ラタノプロスト点眼液群(63) | -7.4±2.8 |
0.03%ビマトプロスト点眼液群の副作用は77例中51例(66.2%)に認められ、主な副作用は結膜充血31例(40.3%)、睫毛の異常(睫毛が長く、太く、濃くなる等)27例(35.1%)、眼瞼色素沈着8例(10.4%)、眼そう痒症6例(7.8%)、眼の異常感4例(5.2%)、結膜浮腫4例(5.2%)であった
11)。
原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者を対象に、0.03%ビマトプロスト点眼液を両眼に1回1滴、1日1回最長52週間点眼した長期投与試験を実施した。その結果、眼圧変化値の推移は図のとおりであり、52週間を通して-7.2〜-6.3mmHgの範囲で推移し、0.03%ビマトプロスト点眼液の安定した眼圧下降効果が示された
12)。
図 眼圧変化値の推移
副作用は136例中125例(91.9%)に認められ、主な副作用は睫毛の異常(睫毛が長く、太く、濃くなる等)102例(75.0%)、結膜充血61例(44.9%)、眼瞼色素沈着42例(30.9%)、虹彩色素沈着29例(21.3%)、結膜炎(アレルギー性結膜炎含む)10例(7.4%)、眼そう痒症10例(7.4%)、眼瞼の多毛症9例(6.6%)、くぼんだ眼7例(5.1%)であった
13)。