医療用医薬品 : クロラムフェニコール

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医薬品情報


総称名 クロラムフェニコール
一般名 クロラムフェニコール
欧文一般名 Chloramphenicol
製剤名 クロラムフェニコール膣錠
薬効分類名 抗生物質製剤
薬効分類番号 2521
ATCコード G01AA05
KEGG DRUG
D00104 クロラムフェニコール
KEGG DGROUP
DG00399 クロラムフェニコール
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
クロラムフェニコール腟錠100mg「F」 CHLORAMPHENICOL vaginal tablets 富士製薬工業 2521701H1068 71.7円/錠

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

<適応菌種>
クロラムフェニコール感性菌
<適応症>

6. 用法及び用量

1回1錠1日1回局所に挿入する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の使用にとどめること。
8.2 感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)があらわれた場合には使用を中止すること。
8.3 長期間連用しないこと。[11.2参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.8 高齢者
用量並びに使用間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
呼吸困難、発疹、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹、そう痒、局所の発赤、局所の刺激、局所のびらん、接触性皮膚炎、全身性皮疹・紅斑
長期連用注)内服、注射等全身投与の場合と同様な症状

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
本剤はPTPシートから取り出して腟内にのみ使用するよう指導すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
子宮及び腟壁摘出術を施行する34例にクロラムフェニコール腟錠の通常用量(1回1錠)を腟内投与した結果、33例には血清中へのクロラムフェニコールの移行は、ほとんど認められなかった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
クロラムフェニコールの臨床試験は細菌性腟炎を対象として、5施設、70例について実施された結果、その有効率は、77.1%(54/70)であった。
投与方法は1日1回1錠を局所に挿入し、原則として7日間投与した後、臨床効果の判定が行われた。
自覚的症状の改善
帯下感に対して84%(59/70)の改善率が得られた。
他覚的症状の改善
帯下量、帯下性状、腟清浄度及び細菌学的効果の改善が得られた。
また腟内pHも5.0〜5.8に正常化がみられた2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
細菌の蛋白合成を阻害することにより、静菌的に作用する3)
18.2 抗菌作用
18.2.1 クロラムフェニコールは肺炎球菌、大腸菌、インフルエンザ菌等グラム陽性菌・陰性菌にすぐれた抗菌作用が認められている3)4)in vitro)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. クロラムフェニコール

一般的名称 クロラムフェニコール
一般的名称(欧名) Chloramphenicol
化学名 2,2-Dichloro-N-[(1R,2R)-1,3-dihydroxy-1-(4-nitrophenyl)propan-2-yl]acetamide
分子式 C11H12Cl2N2O5
分子量 323.13
融点 150〜155℃
物理化学的性状 白色〜黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水に溶けにくい。
KEGG DRUG D00104

22. 包装

60錠[6錠(PTP)×10]

23. 主要文献

  1. 松田静治 他, 産科と婦人科, 52 (5), 553-560, (1985)
  2. 松田静治 他, 産婦人科の世界, 34 (6), 651-654, (1982)
  3. 第十八改正日本薬局方解説書, C1808-1812, (2021), (廣川書店)
  4. グッドマン・ギルマン, 薬理書[下]薬物治療の基礎と臨床 第12版, 1970-1974, (2013), (廣川書店)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336
製品情報問い合わせ先
富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/11/19 版