9.1.1 消耗性疾患の患者
投与後の患者の状態に十分注意すること。作用が急激にあらわれ、過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがある。
9.1.2 出血傾向のある患者
9.1.3 消化性潰瘍のある患者
9.1.4 潰瘍性大腸炎の患者、クローン病の患者
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。[
2.2参照]
9.5.2 サリチル酸系製剤(アスピリン)を妊娠後期のラットに投与した実験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている
1)。[
2.2参照]
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7.1 本剤を15歳未満の水痘、インフルエンザの患者に投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察すること。サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群
注)との関連性を示す疫学調査報告がある。
注)ライ症候群:小児において極めてまれに水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST・ALT・LDH・CKの急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖症等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である。
9.7.2 高熱を伴う幼児・小児においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。作用が急激にあらわれ、過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがある。
9.8.1 少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。
9.8.2 高熱を伴う高齢者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。作用が急激にあらわれ、過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがある。