医療用医薬品 : ロナセン |
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総称名 | ロナセン |
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一般名 | ブロナンセリン |
欧文一般名 | Blonanserin |
製剤名 | ブロナンセリン経皮吸収型製剤 |
薬効分類名 | 抗精神病剤 |
薬効分類番号 | 1179 |
KEGG DRUG |
D01176
ブロナンセリン
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
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2.禁忌 4.効能または効果 6.用法及び用量 7.用法及び用量に関連する注意 8.重要な基本的注意 9.特定の背景を有する患者に関する注意 10.相互作用 11.副作用 14.適用上の注意 15.その他の注意 16.薬物動態 17.臨床成績 18.薬効薬理 19.有効成分に関する理化学的知見 21.承認条件 22.包装 23.主要文献 24.文献請求先及び問い合わせ先 26.製造販売業者等 |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ロナセンテープ20mg | LONASEN Tapes | 住友ファーマ | 1179700S1021 | 229円/枚 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
ロナセンテープ30mg | LONASEN Tapes | 住友ファーマ | 1179700S2028 | 332.5円/枚 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
ロナセンテープ40mg | LONASEN Tapes | 住友ファーマ | 1179700S3024 | 429.1円/枚 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
アドレナリン (アナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く) (ボスミン) [2.3参照] | アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。 | アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。 |
CYP3A4を強く阻害する薬剤 イトラコナゾール(イトリゾール) ボリコナゾール(ブイフェンド) ミコナゾール(経口剤、口腔用剤、注射剤)(フロリード、オラビ) フルコナゾール(ジフルカン) ホスフルコナゾール(プロジフ) ポサコナゾール(ノクサフィル) リトナビルを含む製剤(ノービア、カレトラ、パキロビッド) ダルナビル(プリジスタ) アタザナビル(レイアタッツ) ホスアンプレナビル(レクシヴァ) エンシトレルビル(ゾコーバ) コビシスタットを含む製剤(ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ) ロナファルニブ(ゾキンヴィ) [2.4、16.7.2参照] | 本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | 本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため、クリアランスが減少する可能性がある。 |
アドレナリン含有歯科麻酔剤 リドカイン・アドレナリン | 重篤な血圧降下を起こすことがある。 | アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強されるおそれがある。 |
中枢神経抑制剤 アルコール | 相互に作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に使用すること。 | 本剤及びこれらの薬剤等の中枢神経抑制作用による。 |
ドパミン作動薬 レボドパ製剤 ブロモクリプチン 等 | 相互に作用が減弱することがある。 | 本剤はドパミン受容体遮断作用を有していることから、ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。 |
降圧薬 | 降圧作用が増強することがある。 | 本剤及びこれらの薬剤の降圧作用による。 |
CYP3A4阻害作用を有する薬剤 エリスロマイシン クラリスロマイシン シクロスポリン ジルチアゼム 等 [16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて減量あるいは低用量から開始するなど慎重に使用すること。 | 本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため、クリアランスが減少する可能性がある。 |
CYP3A4誘導作用を有する薬剤 フェニトイン カルバマゼピン バルビツール酸誘導体 リファンピシン 等 | 本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。 | 本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を誘導するため、クリアランスが増加する可能性がある。 |
5%以上 | 5%未満 | 頻度不明注2) | |
過敏症 | 発疹、湿疹、そう痒 | ||
循環器 | 血圧上昇、血圧低下、心電図異常(QT間隔の延長、T波の変化等)、徐脈、動悸 | 起立性低血圧、頻脈、不整脈、心室性期外収縮、上室性期外収縮、心拍数増加、心拍数減少 | |
錐体外路症状注1) | パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎過多、寡動、運動緩慢、歩行障害、仮面様顔貌等)(13.6%)、アカシジア(静坐不能)(10.4%) | ジスキネジア(構語障害、嚥下障害、口周部・四肢等の不随意運動等)、ジストニア(痙攣性斜頚、顔面・喉頭・頚部の攣縮、眼球回転発作、後弓反張等) | |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇、肝機能異常、脂肪肝 | LDH上昇、ALP上昇 | |
眼 | 眼の乾燥 | 調節障害、霧視、羞明 | |
消化器 | 悪心、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、食欲亢進、上腹部痛、胃不快感、胃炎、胃腸炎、腹痛 | 腹部膨満感、口唇炎 | |
内分泌 | プロラクチン上昇 | 月経異常、乳汁分泌、射精障害、女性化乳房、勃起不全 | |
泌尿器 | 排尿困難 | 尿閉、尿失禁、頻尿 | |
精神神経系 | 統合失調症の悪化 | 不眠、睡眠障害、眠気、めまい・ふらつき、不安・焦燥感・易刺激性、頭重・頭痛、自殺企図、興奮、攻撃性、抑うつ、脱抑制、行動異常、妄想、悪夢、痙攣 | 過鎮静、幻覚・幻聴、被害妄想、多動、脳波異常、躁状態、意識障害、異常感、会話障害、多弁、緊張、しびれ感 |
血液 | 白血球増加、白血球減少 | 好中球増加、リンパ球減少、赤血球増加、貧血、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、血小板増加、血小板減少、異型リンパ球出現 | |
皮膚(適用部位) | 紅斑(11.7%)、そう痒感 | 皮膚炎、湿疹、発疹、丘疹、小水疱、変色、刺激感、乾燥、びらん、皮膚剥脱、じん麻疹 | 疼痛、不快感、熱感 |
その他 | 体重増加 | 倦怠感、脱力感、体重減少、CK上昇、トリグリセリド上昇、血中コレステロール上昇、血中カリウム減少、血中ナトリウム減少、血糖上昇、糖尿病、血糖低下、胸痛、口渇、尿中蛋白陽性、上気道感染、発熱、鼻出血、鼻咽頭炎、四肢痛 | 発汗、咳嗽、過換気、鼻漏、多飲、水中毒、顔面浮腫、浮腫、嚥下性肺炎、低体温、血中インスリン上昇、血中リン脂質増加、BUN上昇、BUN減少、血中総蛋白減少、血中カリウム上昇、尿中ウロビリン陽性、尿糖陽性、尿潜血陽性、脱毛 |
Cmax(ng/mL) | AUC0-last(ng・h/mL) | tmax※(h) | t1/2(h) |
0.42±0.09 | 13.16±2.77 | 25.3(22.0-27.0) | 41.9±17.0 |
Cmax(ng/mL) | Cmin(ng/mL) | AUC0-24(ng・h/mL) | tmax※(h) | t1/2(h) | |
初回貼付時 | 0.41±0.25 | 0.31±0.18 | 9.82±5.37 | 24.0(18-24) | − |
最終貼付時 | 0.96±0.41 | 0.78±0.36 | 21.05±9.40 | 24.0(18-28) | 46.4±11.3 |
貼付群 | 本剤40mg | 本剤80mg | ||
時期 | 例数 | 濃度(ng/mL) | 例数 | 濃度(ng/mL) |
1週後 | 187 | 0.67±0.38 | 192 | 1.32±0.76 |
2週後 | 175 | 0.88±0.52 | 184 | 1.83±0.98 |
6週後 | 162 | 1.16±0.81 | 169 | 2.23±1.31 |
貼付群 | 例数a) | PANSS合計スコア | |||
ベースライン(平均値±標準偏差) | 変化量(最小二乗平均±標準誤差)b) | ||||
6週時におけるベースラインからの変化量 | プラセボ群との比較 | ||||
群間差 [95%信頼区間] | 調整p値c) | ||||
プラセボ | 189 | 99.5±13.84 | −10.8±1.47 | / | / |
本剤40mg | 196 | 101.6±15.55 | −16.4±1.43 | −5.6±2.04 [−9.6,−1.6] | 0.007 |
本剤80mg | 192 | 101.5±14.76 | −21.3±1.41 | −10.4±2.03 [−14.4,−6.4] | <0.001 |
評価時期 | 二重盲検治療期 プラセボ群 | 二重盲検治療期 40mg群 | 二重盲検治療期 80mg群 | ||||||
例数 | PANSS合計スコア | ベースラインからの変化量 | 例数 | PANSS合計スコア | ベースラインからの変化量 | 例数 | PANSS合計スコア | ベースラインからの変化量 | |
開始時 | 131 | 84.6±19.98 | − | 143 | 80.1±19.23 | − | 157 | 78.1±20.28 | − |
12週時 | 104 | 68.7±20.38 | −15.3±18.58 | 109 | 65.9±17.83 | −11.8±13.55 | 126 | 67.5±19.03 | −10.3±12.88 |
28週時 | 83 | 62.1±21.04 | −23.1±20.73 | 91 | 59.3±17.81 | −18.5±16.09 | 114 | 60.8±20.06 | −17.0±14.10 |
評価時期 | ロナセン錠単剤6週間投与後に本剤を52週間貼付したコホート | すぐに本剤を52週間貼付したコホート | ||||
例数 | PANSS合計スコア | ベースラインからの変化量 | 例数 | PANSS合計スコア | ベースラインからの変化量 | |
ロナセン錠投与前ベースライン | 108 | 65.7±22.19 | − | / | / | / |
ベースライン | 97a) | 63.6±21.23a) | − | 103 | 67.5±21.34 | − |
6週時 | 80 | 62.9±20.63 | −0.6±5.41 | 95 | 63.3±19.92 | −3.3±7.18 |
12週時 | 75 | 61.1±20.79 | −1.9±5.92 | 88 | 61.7±20.87 | −4.9±10.42 |
28週時 | 67 | 60.3±22.20 | −1.2±10.29 | 69 | 59.7±20.70 | −7.9±12.52 |
52週時 | 57 | 56.0±19.00 | −3.5±8.41 | 60 | 57.0±21.58 | −9.2±15.08 |
最終評価時(LOCF)b) | 97 | 63.5±22.98 | −0.1±11.59 | 103 | 64.1±23.79 | −3.4±15.30 |
ロナセン錠最終投与量 | 本剤開始貼付量 |
8mg/日 | 40mg/日 |
12mg/日 | 60mg/日 |
16mg/日 | 80mg/日 |
作用の種類(動物種、投与経路) | EDあるいはED50(mg/kg) | 備考 | |
ブロナンセリン | ハロペリドール | ||
条件回避反応抑制作用 単回投与(ラット、経口)13) 反復投与(ラット、経口)13) | ED50:0.55 耐性なし | ED50:0.62 耐性なし | 抗精神病効果と相関 |
側坐核内ドパミン投与による運動過多の抑制作用(ラット、経口)16) | ED:0.3〜3 | ED:1、3 | ドパミン仮説に基づく統合失調症の病態モデルへの作用 |
メタンフェタミン誘発前頭前皮質自発発火障害の改善作用(ラット、静脈内)16) | ED:1 | − | ドパミン仮説に基づく統合失調症の病態モデルへの作用 |
メタンフェタミン誘発運動過多抑制作用(ラット、経口)17) | ED50:0.446 | ED50:0.287 | 陽性症状改善作用の指標 |
フェンシクリジン誘発無動改善作用(マウス、経口)13) | ED:0.3、1 | − | 陰性症状改善作用の指標 |
アポモルヒネ誘発プレパルス抑制障害改善作用(ラット、経口)13) | ED:0.3〜3 | ED:1、3 | 認知障害改善作用の指標 |
カタレプシー惹起作用(ラット、経口)13) | ED50:16.4 | ED50:5.63 | 急性期錐体外路系副作用の指標 |
SKF38393誘発異常口唇運動増強作用(ラット、経口)13) | 10mg/kg/dayで作用なし | ED:3 | 慢性期錐体外路系副作用の指標 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/08/20 版 |