医療用医薬品 : ピリドキサール

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医薬品情報


総称名 ピリドキサール
一般名 ピリドキサールリン酸エステル水和物
欧文一般名 Pyridoxal Phosphate Hydrate
製剤名 ピリドキサールリン酸エステル水和物錠
薬効分類名 補酵素型ビタミンB6製剤
薬効分類番号 3134
ATCコード A11HA06
KEGG DRUG
D00006 ピリドキサールリン酸エステル水和物
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年9月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ピリドキサール錠10mg「ツルハラ」 (後発品) Pyridoxal Tablets「TSURUHARA」 鶴原製薬 3134003F1400 5.9円/錠
ピリドキサール錠20mg「ツルハラ」 (後発品) Pyridoxal Tablets「TSURUHARA」 鶴原製薬 3134003F2163 5.9円/錠

4. 効能または効果

(1)ビタミンB6欠乏症の予防及び治療(薬物投与によるものを含む。例えばイソニアジド)
(2)ビタミンB6の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
(3)ビタミンB6依存症(ビタミンB6反応性貧血など)
(4)下記疾患のうち、ビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
1)口角炎、口唇炎、舌炎、口内炎
2)急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、尋常性
3)末梢神経炎
4)放射線障害(宿酔)
*(4)の適応(効能又は効果)に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

ピリドキサールリン酸エステル水和物として、通常、成人1日10〜60mgを1〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。

7. 用法及び用量に関連する注意

依存症に大量を用いる必要のある場合は観察を十分に行いながら投与すること。特に新生児、乳幼児への投与は少量から徐々に増量し、症状に適合した投与量に到達させること。[9.7.111.1.1参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
9.7.1 新生児、乳幼児に大量に用いた場合、横紋筋融解症、下痢、嘔吐、肝機能異常等の副作用があらわれることがある。[7.、11.1.1参照]
9.7.2 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

10. 相互作用

10.2 併用注意
レボドパレボドパの作用を減弱することがある。ピリドキシンがレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、脳内作用部位への到達量を減少させるためと考えられている。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)
新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害に至ることがある。[7.、9.7.1参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹等の過敏症状
消化器悪心、食欲不振、腹部膨満感、下痢注)、嘔吐注)
肝臓注)肝機能異常

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤は腸溶錠なのでかまずに服用すること。
14.1.2 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
脂漏性皮膚炎を中心とした皮膚疾患に対する二重盲検試験において有用性が認められている1)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ピリドキサールリン酸エステルは、補酵素として数多くの酵素に関与しているが、代表的なものとして、アミノ基転移酵素(Transaminase)、キヌレニン分解酵素(Kynureninase)、アミノ酸脱炭酸酵素(Aminoacid decarboxylase)、脱水素酵素(Dehydrase)、モノアミン酸化酵素(Monoamine oxidase)、ヒスタミン分解酵素(Histaminase)等があげられている2)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ピリドキサールリン酸エステル水和物

一般的名称 ピリドキサールリン酸エステル水和物
一般的名称(欧名) Pyridoxal Phosphate Hydrate
化学名 (4-Formyl-5-hydroxy-6-methylpyridin-3-yl)methyl dihydrogenphosphate monohydrate
分子式 C8H10NO6P・H2O
分子量 265.16
物理化学的性状 本品は微黄白色〜淡黄色の結晶性の粉末である。
本品は水に溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
本品は希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
本品0.1gを水200mLに溶かした液のpHは3.0〜3.5である。
本品は光によって淡紅色となる。
KEGG DRUG D00006

20. 取扱い上の注意

アルミ袋開封後は、遮光して保存すること。

22. 包装

<ピリドキサール錠10mg「ツルハラ」>
PTP
100錠(10錠×10)
<ピリドキサール錠20mg「ツルハラ」>
PTP
100錠(10錠×10)

23. 主要文献

  1. 坂本邦樹,他, 臨床皮膚泌尿器科, 1145-1147, (1964)
  2. Holtz,P.et al., Pharm.Rev., 16 (2), 113-178, (1964)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
電話:072-761-1456
FAX:072-760-5252
製品情報問い合わせ先
鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
電話:072-761-1456
FAX:072-760-5252

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
鶴原製薬株式会社
大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
26.2 販売元
日本ジェネリック株式会社
東京都港区芝五丁目33番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版