医療用医薬品 : ゲンタマイシン硫酸塩

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医薬品情報


総称名 ゲンタマイシン硫酸塩
一般名 ゲンタマイシン硫酸塩
欧文一般名 Gentamicin Sulfate
薬効分類名 眼科用抗生物質製剤
薬効分類番号 1317
ATCコード S01AA11
KEGG DRUG
D01063 ゲンタマイシン硫酸塩
KEGG DGROUP
DG01447 アミノグリコシド系抗生物質
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年10月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ゲンタマイシン硫酸塩点眼液0.3%「ニットー」 (後発品) Gentamicin Sulfate Ophthalmic Solution 0.3%「NITTO」 日東メディック 1317706Q1127 18.5円/mL 劇薬, 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分、アミノグリコシド系抗生物質及びバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

<適応菌種>
<適応症>
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、角膜炎

6. 用法及び用量

通常、1回1〜2滴、1日3〜4回点眼する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 長期間連用しないこと。
8.3 使用中に感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す兆候があらわれた場合には投与を中止すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症アレルギー性結膜炎、アレルギー性眼瞼炎、接触皮膚炎
灼熱感、刺激感、疼痛、そう痒感、充血、羞明、異物感、結膜浮腫

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

16. 薬物動態

16.3 分布
0.3%ゲンタマイシン硫酸塩点眼液の点眼による眼内移行について白色ウサギを用いて検討した結果、前房内移行はきわめて良好であった。眼組織内へは、外眼筋、球結膜に高濃度に、ついで眼瞼に移行する。また、正常角膜には移行しないが、角膜上皮に損傷がある場合には通常移行しやすくなることが認められている1)
16.8 その他
16.8.1 生物学的同等性試験
本剤と標準製剤(ゲンタシン点眼液0.3%)について、クロスオーバー法により、5分ごとに5回白色ウサギに点眼して前房水内のゲンタマイシン硫酸塩を測定した結果、最高前房水内濃度は両製剤とも投薬後2時間で得られ、前房水内濃度の時間的推移もほぼ同様の傾向を示し、有意な差は認められなかった。以上により、両製剤の生物学的同等性が確認された2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ゲンタマイシンはMicromonospora purpureaおよびM.echinosporaの産生するpseudo-polysaccharideである。作用は静菌的というよりは殺菌的で、蛋白合成を阻害することによるものであると考えられている1)3)4)
18.2 抗菌作用
単剤でグラム陽性・陰性菌に抗菌作用を現し、特に多剤抵抗性の緑膿菌および変形菌に強い作用を現す(in vitro1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ゲンタマイシン硫酸塩

一般的名称 ゲンタマイシン硫酸塩
一般的名称(欧名) Gentamicin Sulfate
略号 GM
化学名 ゲンタマイシンC1硫酸塩:
(6R)-2-Amino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methylamino-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC2硫酸塩:
(6R)-2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC1a硫酸塩:
2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
物理化学的性状 ゲンタマイシン硫酸塩は白色〜淡黄白色の粉末である。
水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
吸湿性である。
旋光度 [α]25D:+107〜+121°(乾燥物に換算したもの0.25g、水、25mL、100mm)
KEGG DRUG D01063

22. 包装

プラスチック点眼容器 5mL×10本

23. 主要文献

  1. 大石正夫ほか, 眼科臨床医報, 68 (6), 635-641, (1974)
  2. 社内資料:ゲンタマイシン硫酸塩点眼液0.3%「ニットー」生物学的同等性試験
  3. 萱場忠一郎, 臨床眼科, 21 (5), 653-662, (1967)
  4. 植手鉄男, 抗生物質 選択と臨床の実際 改訂8版, 66-81, (1992), (医薬ジャーナル社)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日東メディック株式会社 おくすり相談窓口
〒104-0031 東京都中央区京橋1-10-7
電話:03-3523-0345
FAX:03-6264-4086
製品情報問い合わせ先
日東メディック株式会社 おくすり相談窓口
〒104-0031 東京都中央区京橋1-10-7
電話:03-3523-0345
FAX:03-6264-4086

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
日東メディック株式会社
富山県富山市八尾町保内1-14-1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版