医療用医薬品 : グルタチオン

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医薬品情報


総称名 グルタチオン
一般名 グルタチオン
欧文一般名 Glutathione
薬効分類名 グルタチオン製剤
薬効分類番号 3922
ATCコード V03AB32
KEGG DRUG
D00014 グルタチオン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年10月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
グルタチオン錠100mg「ツルハラ」 (後発品) Glutathione Tablets 100mg「TSURUHARA」 鶴原製薬 3922001F2345 10.1円/錠

4. 効能または効果

○薬物中毒
○アセトン血性嘔吐症(自家中毒、周期性嘔吐症)
○金属中毒
○妊娠悪阻
妊娠高血圧症候群

6. 用法及び用量

グルタチオンとして、通常成人1回50〜100mgを1日1〜3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1%未満
過敏症発疹等
消化器食欲不振、悪心・嘔吐、胃痛等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
ラットの胃内又は空腸に35S-glutathione(35S-GSH)を直接投与すると、35S-GSHは小腸より速やかに吸収され、門脈血中にはほとんどがGSHのままの型で吸収される。また、血中でGSHは速やかに血清蛋白と結合し、その約70〜80%が蛋白と結合している1)
16.4 代謝
経口投与1時間後の尿中未変化体及び代謝産物の比率は未変化体、Cystein、GSSG及びその他の代謝物がそれぞれ14.3%、33.0%、11.5%及び41.2%であった2)3)
16.5 排泄
ラットに35S-GSHを経口投与したとき、24時間までの尿中排泄率は18.3〜38.8%であり、糞中には1.18%排泄された4)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
グルタチオンの生物学的な活性は、作用機構の面からSH基の酸化還元反応が関与する反応と、酸化還元反応とは無関係に関与する反応とに大別され、後者は、助酵素的な役割を果たす反応、メルカプツール酸の生成及びその他の解毒機構への関与、SH酵素又はその他の細胞成分の保護あるいは活性化、細胞分裂・細胞の増殖等における何らかの役割を果たすとされている3)
18.2 薬理作用
グルタチオンは、ラットのメチル水銀中毒、ヒトの鉛中毒、ヒトの有機燐剤中毒、マウス及びラットの亜硫酸ガス中毒を改善する5)6)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. グルタチオン

一般的名称 グルタチオン
一般的名称(欧名) Glutathione
化学名 (2S)-2-Amino-4-[1-(carboxymethyl)carbamoyl-(2R)-2-sulfanylethylcarbamoyl]butanoic acid
分子式 C10H17N3O6S
分子量 307.32
融点 約185℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D00014

20. 取扱い上の注意

ポリエチレン袋開封後は湿気を避けて保存すること。

22. 包装

PTP
100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)

23. 主要文献

  1. 奥田邦雄 他, 日本消化器病学会雑誌, 64 (10), 1064-1065, (1967)
  2. 高橋忠男 他, Radioisotopes., 17 (1), 9-16, (1968)
  3. 早石 修 他, 診断と治療社, 1-37, (1969)
  4. Ashida,S.et al., J.Takeda Res.Lab., 30 (3), 524-529, (1971)
  5. 小川栄一 他, 災害医学, 15 (3), 222-228, (1972)
  6. 大島秀彦 他, 診療と新薬, 7 (8), 1487-1490, (1970)
  7. Nakao,K.et al., Clin.Chim.Acta., 19, 319-325, (1968) »PubMed
  8. 工藤尚義, 日本農村医学会誌, 21 (3), 340-351, (1972)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
電話:072-761-1456(代表)
FAX:072-760-5252
製品情報問い合わせ先
鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
電話:072-761-1456(代表)
FAX:072-760-5252

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
鶴原製薬株式会社
大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版