医療用医薬品 : フェルビナク

List   Top

医薬品情報


総称名 フェルビナク
一般名 フェルビナク
欧文一般名 Felbinac
薬効分類名 経皮吸収型鎮痛・消炎剤
薬効分類番号 2649
ATCコード M02AA08
KEGG DRUG
D01675 フェルビナク
KEGG DGROUP
DG01504 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID)
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2024年10月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フェルビナクテープ35mg「三笠」 (後発品) FELBINAC TAPE35mg「MIKASA」 三笠製薬 2649731S2069 10.2円/枚
フェルビナクテープ70mg「三笠」 (後発品) FELBINAC TAPE70mg「MIKASA」 三笠製薬 2649731S1330 14.4円/枚

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤又は他のフェルビナク製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発するおそれがある。][9.1.1参照]

4. 効能または効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法及び用量

1日2回患部に貼付する。

8. 重要な基本的注意

8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
喘息発作を誘発するおそれがある。[2.2参照]
9.1.2 皮膚感染症のある患者
感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
皮膚皮膚炎(発疹、湿疹を含む)、そう痒、発赤、接触皮膚炎、刺激感、水疱

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
疼痛、急性炎症・慢性炎症に対し、鎮痛・抗炎症作用を示す。
18.1.1 プロスタグランジン生合成抑制作用
フェルビナクは、モルモット肺より抽出したプロスタグランジン合成酵素のシクロオキシゲナーゼに対し、阻害作用が認められた(IC50=0.61μg/mL)1)
18.1.2 抗プロスタグランジン作用
フェルビナクは、プロスタグランジンE1によるスナネズミ結腸の収縮に対し、抑制作用を示した1)
18.2 鎮痛作用
フェルビナク貼付剤は、ラットのRandall-Selitto法及び硝酸銀関節炎等の炎症性疼痛に対し、鎮痛作用を示した2)
18.3 抗炎症作用
フェルビナク貼付剤は、ラットのカラゲニン足浮腫、打撲足浮腫及びアジュバント関節炎等の急性・慢性炎症反応に対して抗炎症作用を示した。また、ウサギの抗原誘発膝関節炎に対して、膝関節腫脹を抑制し、炎症滑膜中のプロスタグランジンE2含量を低下させた2)
18.4 生物学的同等性試験
ラットを用いて、炎症足圧痛刺激抑制試験、カラゲニン足蹠浮腫抑制試験及び肉芽腫形成抑制試験を実施し、フェルビナクテープ35mg「三笠」と標準製剤(フェルビナク貼付剤)の効力比較を行った結果、両剤は生物学的に同等であると判断された3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. フェルビナク

一般的名称 フェルビナク
一般的名称(欧名) Felbinac
化学名 Biphenyl-4-ylacetic acid
分子式 C14H12O2
分子量 212.24
融点 163〜166℃
物理化学的性状 本品は白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品はメタノール又はアセトンにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D01675

20. 取扱い上の注意

20.1 保管方法
20.1.1 開封後は、開封口のチャックを合わせて袋を密閉すること。

22. 包装

<フェルビナクテープ35mg「三笠」>
420枚[14枚×30袋]、1,400枚[14枚×100袋]
<フェルビナクテープ70mg「三笠」>
280枚[14枚×20袋]、1,680枚[14枚×120袋]

23. 主要文献

  1. Tolman EL,et al., Prostaglandins., 9 (3), 349-359, (1975) »PubMed
  2. 柴富志治他, 薬理と治療, 20 (10), 3943-3956, (1992)
  3. 三笠製薬株式会社社内資料:生物学的同等性試験に関する資料(薬効薬理)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
三笠製薬株式会社 営業本部学術課
〒176-8585 東京都練馬区豊玉北二丁目3番1号
電話:03-3557-7287
FAX:03-3994-7462
製品情報問い合わせ先
三笠製薬株式会社 営業本部学術課
〒176-8585 東京都練馬区豊玉北二丁目3番1号
電話:03-3557-7287
FAX:03-3994-7462

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
三笠製薬株式会社
東京都練馬区豊玉北2-3-1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版