17.1.1 海外後期第II相試験(抗原誘発試験)
無症状期の日本人アレルギー性結膜炎患者(147例)を対象に海外で実施した後期第II相試験で、片眼にオロパタジン点眼液(0.01%群38例、0.05%群38例、0.1%群35例、0.15%群36例
)注)、対眼にプラセボをそれぞれ1回1滴点眼し、点眼4時間後に抗原誘発を行った。抗原誘発5分後でのそう痒感の平均スコアの0.1%オロパタジン点眼液群とプラセボ群との差(95%信頼区間)は、-1.19(-1.52〜-0.85)であり、抗原誘発20分後での総合充血の平均スコアの0.1%オロパタジン点眼液群とプラセボ群との差(95%信頼区間)は、-0.93(-1.49〜-0.37)であった
4)。
0.1%オロパタジン点眼液群35例(安全評価対象例)で副作用は認められなかった。
17.1.2 国内第III相比較試験(ケトチフェン点眼液を対照薬とした二重遮蔽並行群間比較試験)
アレルギー性結膜炎患者(247例)を対象に、0.1%オロパタジン点眼液又は0.05%ケトチフェン点眼液を両眼に1回2滴、1日4回(朝、昼、夕、就寝前)28日間点眼したところ、そう痒感及び充血の重症度点数において、0.1%オロパタジン点眼液は0.05%ケトチフェン点眼液に劣らない有効性を示した
5)6)。
図1 そう痒感の推移
図2 充血の合計の推移
副作用は、0.1%オロパタジン点眼液群の124例中6例(4.8%)に認められ、眼痛3例(2.4%)、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加2例(1.6%)、角膜炎NOS 1例(0.8%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加1例(0.8%)であった。
注)本剤の承認された濃度は0.1%である。