医療用医薬品 : カトレップ

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医薬品情報


総称名 カトレップ
一般名 インドメタシン
欧文一般名 Indometacin
製剤名 インドメタシン製剤
薬効分類名 外用鎮痛消炎剤
薬効分類番号 2649
ATCコード M01AB01 M02AA23
KEGG DRUG
D00141 インドメタシン
KEGG DGROUP
DG00241 インドメタシン
DG01504 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID)
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
カトレップパップ70mg Catlep Paps 帝國製薬 2649719S1185 17.1円/枚
カトレップテープ35mg Catlep Tapes 帝國製薬 2649719S2041 12.3円/枚
カトレップテープ70mg Catlep Tapes 帝國製薬 2649719S1347 17.1円/枚

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤又は他のインドメタシン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者〔重症喘息発作を誘発するおそれがある。〕[9.1.1参照]

4. 効能または効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法及び用量

1日2回患部に貼付する。

8. 重要な基本的注意

8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法でなく対症療法であることに留意すること。
8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対して用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者は除く)
重症喘息発作を誘発するおそれがある。[2.2参照]
9.1.2 皮膚感染症のある患者
感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1%〜5%未満0.1%未満
皮膚発赤、そう痒、発疹、かぶれヒリヒリ感、腫脹

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
<製剤共通>
14.1.1 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
<パップ>
14.1.3 必要に応じ、テープ等で保定することが望ましい。

16. 薬物動態

16.2 吸収
16.2.1 組織移行性
健康成人の背部にカトレップパップ(膏体76.8g、インドメタシンとして384mg)を貼付したとき、血漿中インドメタシン濃度は貼付後徐々に上昇し、12時間後の薬剤除去時に14.9ng/mLに達した。カトレップパップ除去後の生物学的半減期は11時間であった。さらに、健康成人の大腿部にカトレップパップ(膏体38.4g、インドメタシンとして192mg)を1日2回、28日間連続貼付したとき、血漿中インドメタシン濃度は、貼付開始7日目に最高濃度10.1ng/mLを示し、薬剤除去時の28日目までほぼ一定(約7ng/mL)であった。変形性関節症などの患者の膝に、カトレップパップ(膏体19.2g、インドメタシンとして96mg)を1日2回、1.5〜6日間連続貼付したとき、摘出した膝組織内のインドメタシン濃度は皮下組織から滑膜にかけて平均23ng/gであり、血清中濃度(平均1.5ng/mL)よりも高い値を示した1)2)
16.2.2 生物学的同等性試験
カトレップテープ70mgとカトレップパップ70mgについて、健康成人男子の背部に貼付したときの角層中インドメタシン濃度を測定した。得られた角層中インドメタシン濃度について、90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.70)〜log(1.43)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)
16.5 排泄
健康成人の大腿部にカトレップパップ(膏体38.4g、インドメタシンとして192mg)を1日2回、28日間連続貼付したとき、尿中の24時間総排泄量は、貼付7日目以降ほぼ一定値を示し、薬剤除去後3日目には除去時の約1/5に減少した1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
カトレップパップにおいて承認時までに実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験成績の概要は次のとおりであった。〔再審査資料〕
疾患名有効率(%)〔中等度改善以上〕
変形性関節症※1)59.0(160/271)
肩関節周囲炎53.4(47/88)
腱・腱鞘炎、腱周囲炎50.6(40/79)
上腕骨上顆炎68.3(43/63)
筋肉痛61.0(111/182)
外傷後の腫脹・疼痛※2)79.0(147/186)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
インドメタシンの薬理作用の主な機序は、プロスタグランジンの合成阻害作用に基づくとされている。カトレップパップの各種動物実験モデルにおいて、鎮痛・消炎作用が認められ、その効果はインドメタシン軟膏と同等であり、貼付部位で局所性に発揮される6)
18.2 鎮痛作用
<パップ>
炎症足圧痛抑制試験(ラット)で、鎮痛作用を示す。
18.3 抗炎症作用
18.3.1 急性炎症に対する作用
<パップ>
血管透過性亢進抑制試験(モルモット)、カラゲニン足浮腫抑制試験(ラット)、デキストラン足浮腫抑制試験(ラット)及び紫外線紅斑抑制試験(モルモット)で、抗炎症作用を示す。
18.3.2 慢性炎症に対する作用
<パップ>
アジュバント関節炎治療試験(ラット)で、関節炎の有意な抑制効果を示す。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. インドメタシン

一般的名称 インドメタシン
一般的名称(欧名) Indometacin
化学名 [1-(4-Chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methyl-1H-indol-3-yl]acetic acid
分子式 C19H16ClNO4
分子量 357.79
融点 155〜162℃
物理化学的性状 白色〜淡黄色の微細な結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。
光によって着色する。
KEGG DRUG D00141

22. 包装

<カトレップパップ70mg>
140枚(7枚×20)、250枚(5枚×50)、500枚(5枚×100)、700枚(7枚×100)
<カトレップテープ35mg>
70枚(7枚×10)
<カトレップテープ70mg>
70枚(7枚×10)、700枚(7枚×100)

23. 主要文献

  1. 岩倉泰一郎ほか, 薬理と治療, 14 (3), 1357-1365, (1986)
  2. 辻本正記ほか, 薬理と治療, 14 (6), 4221-4224, (1986)
  3. 帝國製薬株式会社 社内資料(生物学的同等性に関する資料)
  4. 青木虎吉ほか, 基礎と臨床, 22 (4), 743-761, (1988)
  5. 長屋郁郎ほか, 基礎と臨床, 22 (4), 725-742, (1988)
  6. 岩倉泰一郎ほか, 薬理と治療, 11 (6), 2091-2105, (1983)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
帝國製薬株式会社 医薬営業部 製品情報室
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町6番6号
電話:0120-189-567
製品情報問い合わせ先
帝國製薬株式会社 医薬営業部 製品情報室
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町6番6号
電話:0120-189-567

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
帝國製薬株式会社
香川県東かがわ市三本松567番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/04/17 版