17.1.1 国内用量設定試験(慢性気管支炎)(旧錠剤注))
1回100mg又は200mgを1日3回14日間食後投与した。その結果、有効率は300mg群91.7%(33/36)、600mg群88.6%(31/35)であった。副作用は300mg群で嘔気・上腹部痛1件(2.6%)が報告された。
17.1.2 国内用量設定試験(複雑性尿路感染症)(旧錠剤注))
1回100mg又は200mgを1日3回5日間食後投与した。その結果、有効率は300mg群75.0%(36/48)、600mg群76.6%(36/47)であった。副作用は300mg群でめまい・冷感、胃のもたれ、胃痛、めまい、600mg群で下痢各1件(1.5%)が報告された。
17.1.3 国内二重盲検試験(複雑性尿路感染症)(旧錠剤注))
1回100mgを1日3回5日間食後投与した。その結果、有効率は78.6%(77/98)であった。副作用は下痢2件(1.5%)、胃痛、軟便各1件(0.7%)が報告された
18)。
17.1.4 国内二重盲検試験(細菌性肺炎)(旧錠剤注))
1回100mgを1日3回14日間食後投与した。その結果、有効率は89.9%(62/69)であった。副作用は下痢3件(3.4%)、発疹、嘔気(悪心)各2件(2.3%)、胃部不快感・下痢1件(1.1%)が報告された
19)。
17.1.5 国内二重盲検試験(慢性気道感染症)(旧錠剤注))
1回200mgを1日3回14日間食後投与した。その結果、有効率は85.9%(73/85)であった。副作用は下痢3件(3.1%)、発疹・掻痒感、発熱、嘔気、胃部不快感、軟便、便秘各1件(1.0%)が報告された
20)。
17.1.6 国内二重盲検試験(浅在性化膿性疾患)(旧錠剤注))
1回200mgを1日3回7日間食後投与した。その結果、有効率は97.3%(71/73)であった。副作用は軟便2件(2.6%)、胃のもたれ、胃部不快感・軟便、嘔気・軟便、腹部膨満感、胃部不快感、嘔気、水様便各1件(1.3%)が報告された
21)。
17.1.7 国内一般臨床試験(旧錠剤注))
国内の医療機関で実施された一般臨床試験で、効果が検討された1,965例の概要は、次のとおりであった
5)10)22)23)24)25)26)27)28)。
(1)皮膚科領域感染症
表在性皮膚感染症(伝染性膿痂疹、毛嚢炎)、深在性皮膚感染症(せつ、せつ腫症、よう、丹毒、蜂巣炎、化膿性爪囲(廓)炎、ひょう疽)、リンパ管・リンパ節炎(リンパ管(節)炎)、慢性膿皮症(皮下膿瘍、汗腺炎、感染性粉瘤、慢性膿皮症)に対する有効率は85.1%(217/255)であった。
(2)外科領域感染症
乳腺炎、肛門周囲膿瘍、外傷及び手術創等の二次感染に対する有効率は78.9%(105/133)であった。
(3)呼吸器感染症
咽頭・喉頭炎(咽喉頭炎(咽喉膿瘍))、急性気管支炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、慢性呼吸器病変の二次感染(慢性気管支炎、気管支拡張症(感染時)、慢性呼吸器疾患の二次感染)、肺炎、肺化膿症に対する有効率は83.5%(467/559)であった。
(4)尿路感染症
腎盂腎炎、膀胱炎に対する有効率は77.9%(304/390)であった。
(5)胆道感染症
胆嚢炎、胆管炎に対する有効率は85.7%(30/35)であった。
(6)産婦人科領域感染症
子宮付属器炎、子宮内感染、バルトリン腺炎に対する有効率は92.9%(143/154)であった。
(7)耳鼻科領域感染症
中耳炎、副鼻腔炎に対する有効率は72.3%(141/195)であった。
(8)眼科領域感染症
麦粒腫、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、瞼板腺炎に対する有効率は89.7%(78/87)であった。
(9)歯科・口腔外科領域感染症
歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎に対する有効率は85.4%(134/157)であった。
安全性評価対象症例2,301例中91例(3.95%)に副作用が報告され、その主なものは、下痢、軟便、嘔気、胃不快感等の消化器症状87件(3.78%)及び発疹等のアレルギー症状11件(0.48%)であった。また、臨床検査値の変動は6.80%(119/1,749)に認められ、その主なものは、LDH上昇5.45%(3/55)、ALT上昇4.21%(69/1,638)、AST上昇3.11%(51/1,641)等の肝機能異常、好酸球増多1.77%(25/1,412)等の血液像異常であった。
注)セフジトレン ピボキシル錠と旧錠剤の生物学的同等性が確認されている。