医療用医薬品 : ヘパリン類似物質

List   Top

医薬品情報


総称名 ヘパリン類似物質
一般名 ヘパリン類似物質
欧文一般名 Heparinoid
製剤名 ヘパリン類似物質ゲル
薬効分類名 抗炎症血行促進剤
薬効分類番号 2649
KEGG DRUG
D04799 ヘパリン類似物質
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2025年7月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ヘパリン類似物質ゲル0.3%「日医工」 (後発品) HEPARINOID GEL 0.3% 帝國製薬 2649950M1208 7.8円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)の患者[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある]
2.2 僅少な出血でも重大な結果を来すことが予想される患者[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある]

4. 効能または効果

外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、筋性斜頸(乳児期)

6. 用法及び用量

通常、症状により適量を、1日1〜数回塗擦又はガーゼ等にのばして貼付する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症皮膚刺激感、そう痒、発赤、発疹等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 潰瘍、びらん面への直接塗擦を避けること。
14.1.2 眼には使用しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内二重盲検比較試験
スポーツ外傷患者を対象にヘパリン類似物質ゲル0.3%又はプラセボを1日2回2週間患部に塗布又は塗擦した二重盲検比較試験における有効率(有効以上)は、ヘパリン類似物質ゲル0.3%群70.3%(26/37例)、プラセボ群42.1%(16/38例)であり、ヘパリン類似物質ゲル0.3%群はプラセボ群と比較して有意に優れていた1)
副作用は認められなかった。
17.1.2 国内臨床試験
スポーツ外傷患者を対象にヘパリン類似物質ゲル0.3%を1日2〜3回2週間患部に塗擦した臨床試験における有効率(有効以上)は、76.8%(63/82例)であった2)
副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
作用機序は明確ではない。
18.2 抗炎症作用
紫外線紅斑抑制作用を有する3)(モルモット)。
18.3 紫斑消退促進作用
人工的局所紫斑の消退を促進する4)(ヒト)。
18.4 血液凝固抑制作用
血液凝固時間を延長し、血液凝固抑制作用を示す(ヒト5)6)、イヌ5)、ウサギ6)7))。
18.5 生物学的同等性
本剤の「皮膚血流量増加作用(ウサギ)」、「紫外線紅斑抑制作用(モルモット)」、「肉芽形成に対する抑制作用(ラット)」、「溢血斑に対する抑制作用(ラット)」、「Randall-Selitto法による鎮痛作用(ラット)」及び「血液凝固抑制作用(ウサギ)」についてヒルロイドゲル0.3%と薬効薬理試験により比較検討した結果、各試験において両剤とも統計学的に有意な効果が認められ、また両剤間には統計学的有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された8)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ヘパリン類似物質

一般的名称 ヘパリン類似物質
一般的名称(欧名) Heparinoid
物理化学的性状 帯黄白色の無晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。水に溶けやすく、メタノール、エタノール(95)、アセトン又はl-ブタノールにほとんど溶けない。
水溶液(1→20)のpHは5.3〜7.6である。
KEGG DRUG D04799

22. 包装

〔チューブ〕25g×10本

23. 主要文献

  1. 高沢晴夫ほか, 基礎と臨床, 15 (4), 1996-2002, (1981)
  2. 大畠のぼるほか, 基礎と臨床, 15 (4), 1987-1995, (1981)
  3. Raake W., Arzneim.-Forsch./Drug Res., 34 (4), 449-451, (1984) »PubMed
  4. 須貝哲郎, 皮膚, 27 (5), 982-987, (1985) »DOI
  5. 中安国裕, 東京慈恵会医科大学雑誌, 76 (2), 494-518, (1961)
  6. 石川浩一ほか, 外科, 17 (12), 849-854, (1955)
  7. Giarola P.A.,et al., Arzneim.-Forsch./Drug Res., 20 (2), 234-236, (1970) »PubMed
  8. 社内資料(生物学的同等性:ヘパリン類似物質ゲル)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
帝國製薬株式会社 医薬営業部 製品情報室
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町6番6号
電話:0120-189-567
製品情報問い合わせ先
帝國製薬株式会社 医薬営業部 製品情報室
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町6番6号
電話:0120-189-567

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
帝國製薬株式会社
香川県東かがわ市三本松567番地
26.2 販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/10/22 版