医療用医薬品 : ホスカビル |
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販売名 | 点滴静注用ホスカビル注24mg/mL |
成分・含量(1mL中) | ホスカルネットナトリウム水和物 24mg(2.4%) |
添加剤 | pH調整剤(適量) |
販売名 | 点滴静注用ホスカビル注24mg/mL |
容器 | 250mL入りバイアル |
剤形 | 注射剤 |
色・形状 | 無色澄明の水溶液 |
pH | 7.2〜7.6 |
浸透圧比(生理食塩液に対する比) | 約1 |
【色】
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
販売名和名 : 点滴静注用ホスカビル注24mg/mL
規格単位 : 6g250mL1瓶
欧文商標名 : Foscavir Infusion Solution 24mg/mL
規制区分
規制区分名称 : 毒薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 87625
承認番号 : 21700AMX00130000
販売開始年月 : 2016年11月
貯法及び期限等
貯法 : 25℃以下
有効期間 : 2年
3.組成・性状
3.1 組成
販売名 | 点滴静注用ホスカビル注24mg/mL |
成分・含量(1mL中) | ホスカルネットナトリウム水和物 24mg(2.4%) |
添加剤 | pH調整剤(適量) |
添加剤 : pH調整剤
3.2 製剤の性状
販売名 | 点滴静注用ホスカビル注24mg/mL |
容器 | 250mL入りバイアル |
剤形 | 注射剤 |
色・形状 | 無色澄明の水溶液 |
pH | 7.2〜7.6 |
浸透圧比(生理食塩液に対する比) | 約1 |
【色】
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○後天性免疫不全症候群(エイズ)患者におけるサイトメガロウイルス網膜炎
○造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス血症及びサイトメガロウイルス感染症
○造血幹細胞移植後のヒトヘルペスウイルス6脳炎
6.用法及び用量
<後天性免疫不全症候群(エイズ)患者におけるサイトメガロウイルス網膜炎、造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス感染症>
初期療法
通常、ホスカルネットナトリウム水和物として1回体重1kgあたり60mgを、1時間以上かけて8時間ごとに1日3回、又は1回体重1kgあたり90mgを、2時間以上かけて12時間ごとに1日2回、それぞれ点滴静注する。なお、初期療法は2〜3週間以上行う。
維持療法
初期療法に続く維持療法には、通常、ホスカルネットナトリウム水和物として1回体重1kgあたり90〜120mgを2時間以上かけて1日1回点滴静注する。
維持療法中に再発が認められた場合は、初期療法の用法・用量により再投与することができる。
<造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス血症>
初期療法
通常、ホスカルネットナトリウム水和物として1回体重1kgあたり60mgを、1時間以上かけて12時間ごとに1日2回点滴静注する。初期療法は1〜2週間以上行う。
維持療法
通常、ホスカルネットナトリウム水和物として1回体重1kgあたり90〜120mgを2時間以上かけて1日1回点滴静注する。
維持療法中に再発が認められた場合は、初期療法の用法・用量により再投与することができる。
<造血幹細胞移植後のヒトヘルペスウイルス6脳炎>
通常、ホスカルネットナトリウム水和物として1回体重1kgあたり60mgを、1時間以上かけて8時間ごとに1日3回点滴静注する。
なお、本剤による腎障害を軽減するため、本剤による治療中には水分補給を十分に行い、利尿を確保すること。
<効能共通>
(投与法及び希釈調製法)
本剤を中心静脈より投与する場合は希釈せずに用いるが、末梢静脈より投与する場合には、血管への刺激を軽減するため、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液にて2倍に希釈して用いる(12mg/mL)こと。なお、本剤の血漿中濃度の過剰な上昇により、本剤の毒性が増強することがあるので、点滴速度に十分注意し、点滴静注以外では投与しないこと。
また、点滴速度を調節するため、点滴ポンプを使用することが望ましい。
(用量の調節)
本剤の用量は、各患者の腎機能に応じて個別に調節すること。
5.効能又は効果に関連する注意
<造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス血症及びサイトメガロウイルス感染症>
5.1 本剤は、先天性もしくは新生児サイトメガロウイルス感染症を効能・効果とはしていない。
5.2 本剤は、サイトメガロウイルス感染が確認された患者において、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
5.3 本剤は、造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス血症及びサイトメガロウイルス感染症において、他剤の治療効果が不十分又は忍容性に問題があると考えられる場合に投与すること。
5.4 本剤をサイトメガロウイルス非感染者に感染予防の目的で使用しないこと。
<後天性免疫不全症候群(エイズ)患者におけるサイトメガロウイルス網膜炎>
5.5 本剤の投与により重篤な副作用が報告されていること及び本剤ではサイトメガロウイルス網膜炎を完治できないことを念頭におき、患者の精神面も含めて治療の要否を慎重に考えること。
7.用法及び用量に関連する注意
<造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス血症>
7.1 サイトメガロウイルス血症に対して本剤を投与する場合には、臓器特異的感染症状の出現に関し注意深く経過観察を行うこと。なお、感染症状が出現した場合には、速やかにサイトメガロウイルス感染症に対する本剤投与量への変更等、適切な処置を行うこと。
<効能共通>
7.2 本剤の投与により重度の腎障害を起こすことがあるので、本剤投与中は、血清クレアチニン値を初期療法期には少なくとも隔日に、維持療法期では週に一度は測定し、腎機能に応じて投与量を調節すること。
なお、本剤投与中にクレアチニンクリアランス値が0.4mL/分/kg以下になった場合には休薬し、腎機能が回復するまで投与しないこと。[1.1、2.2、9.2.1、11.1.2、16.5参照]
腎機能に応じた1回投与量調節ガイド
<後天性免疫不全症候群(エイズ)患者におけるサイトメガロウイルス網膜炎、造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス感染症>
初期療法
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg) | 通常投与量180mg/kg/日 | |
点滴時間1時間以上 | 点滴時間2時間以上 | |
1日3回(8時間毎)1回投与量(mg/kg) | 1日2回(12時間毎)1回投与量(mg/kg) | |
>1.4 | 60 | 90 |
1.4≧ >1 | 45 | 70 |
1≧ >0.8 | 35 | 50 |
1日2回(12時間毎)1回投与量(mg/kg) | 1日1回(24時間毎)1回投与量(mg/kg) | |
0.8≧ >0.6 | 40 | 80 |
0.6≧ >0.5 | 30 | 60 |
0.5≧ ≧0.4 | 25 | 50 |
0.4> | 投与しないこと |
維持療法
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg) | 通常投与量90mg/kg/日 | 通常投与量120mg/kg/日 |
点滴時間2時間以上 | ||
1日1回(24時間毎)1回投与量(mg/kg) | ||
>1.4 | 90 | 120 |
1.4≧ >1 | 70 | 90 |
1≧ >0.8 | 50 | 65 |
2日に1回(48時間毎)1回投与量(mg/kg) | ||
0.8≧ >0.6 | 80 | 105 |
0.6≧ >0.5 | 60 | 80 |
0.5≧ ≧0.4 | 50 | 65 |
0.4> | 投与しないこと |
<造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス血症>
初期療法
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg) | 通常投与量120mg/kg/日 |
点滴時間1時間以上 | |
1日2回(12時間毎)1回投与量(mg/kg) | |
>1.4 | 60 |
1.4≧ >1 | 45 |
1≧ >0.8 | 35 |
0.8≧ >0.6 | 25 |
0.6≧ >0.5 | 20 |
0.5≧ ≧0.4 | 15 |
0.4> | 投与しないこと |
維持療法
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg) | 通常投与量90mg/kg/日 | 通常投与量120mg/kg/日 |
点滴時間2時間以上 | ||
1日1回(24時間毎)1回投与量(mg/kg) | ||
>1.4 | 90 | 120 |
1.4≧ >1 | 70 | 90 |
1≧ >0.8 | 50 | 65 |
2日に1回(48時間毎)1回投与量(mg/kg) | ||
0.8≧ >0.6 | 80 | 105 |
0.6≧ >0.5 | 60 | 80 |
0.5≧ ≧0.4 | 50 | 65 |
0.4> | 投与しないこと |
<造血幹細胞移植後のヒトヘルペスウイルス6脳炎>
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg) | 通常投与量180mg/kg/日 |
点滴時間1時間以上 | |
1日3回(8時間毎)1回投与量(mg/kg) | |
>1.4 | 60 |
1.4≧ >1 | 45 |
1≧ >0.8 | 35 |
0.8≧ >0.6 | 25 |
0.6≧ >0.5 | 20 |
0.5≧ ≧0.4 | 15 |
0.4> | 投与しないこと |
本用量調節ガイドを使用するには、クレアチニンクリアランス実測値(mL/分)を体重(kg)で除すか、血清クレアチニン値(mg/100mL)を用いて下記の計算式により、推定クレアチニンクリアランス値を求める。ただし、あくまでも推定値であるので、重症の腎障害症例においては必ずクレアチニンクリアランスを測定すること。
[クレアチニンクリアランス計算式]
(男性)
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg)=(140−年齢)/(72×血清クレアチニン[mg/100mL])
(女性)
クレアチニンクリアランス(mL/分/kg)=(140−年齢)×0.85/(72×血清クレアチニン[mg/100mL])
7.3 本剤の腎障害を軽減するため、本剤初回投与前及び毎回の点滴静注時には適切な水分補給を行うこと(通常、本剤初回投与前及びその後本剤を点滴静注する毎にあわせて生理食塩液0.5〜1L/回、最大2.5L/日までを点滴静注する)。
7.4 利尿薬を併用する場合にはチアジド系利尿薬を用いる。
7.5 体重別標準的投与量
原薬:ホスカルネットナトリウム水和物、製剤:点滴静注用ホスカビル注24mg/mL
体重 | 初期投与量 | 維持投与量 | |||||
1回投与量 | 投与時間 | 投与間隔 | 1回投与量 | 投与時間 | |||
原薬 | 製剤 | 原薬 | 製剤 | ||||
40kg | 2,400mg 3,600mg | 100mL 150mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 3,600〜4,800mg | 150〜200mL | 2時間以上 |
50kg | 3,000mg 4,500mg | 125mL 187.5mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 4,500〜6,000mg | 187.5〜250mL | 2時間以上 |
60kg | 3,600mg 5,400mg | 150mL 225mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 5,400〜7,200mg | 225〜300mL | 2時間以上 |
70kg | 4,200mg 6,300mg | 175mL 262.5mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 6,300〜8,400mg | 262.5〜350mL | 2時間以上 |
80kg | 4,800mg 7,200mg | 200mL 300mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 7,200〜9,600mg | 300〜400mL | 2時間以上 |
90kg | 5,400mg 8,100mg | 225mL 337.5mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 8,100〜10,800mg | 337.5〜450mL | 2時間以上 |
100kg | 6,000mg 9,000mg | 250mL 375mL | 1時間以上 2時間以上 | 8時間毎 12時間毎 | 9,000〜12,000mg | 375〜500mL | 2時間以上 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/09/17 版 |