医療用医薬品 : アブラキサン

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3. 組成・性状


3.1 組成

販売名アブラキサン点滴静注用100mg
有効成分1バイアル中 パクリタキセル100mg
添加剤1バイアル中 人血清アルブミン800mg

3.2 製剤の性状

販売名アブラキサン点滴静注用100mg
性状用時懸濁して用いる白色ないし黄色の凍結乾燥注射剤
pH注)6.0〜7.5
浸透圧比注)約1(生理食塩液に対する比)
備考本剤の添加物の人血清アルブミンは、ヒトの血漿(採血国:米国、採血方法:非献血)を原材料としている。
注)本剤を生理食塩液20mLにて調製したとき。

【色】
白色ないし黄色
【剤形】
凍結乾燥剤/散剤/注射


規格単位毎の明細 (アブラキサン点滴静注用100mg)

販売名和名 : アブラキサン点滴静注用100mg

規格単位 : 100mg1瓶

欧文商標名 : Abraxane I.V. Infusion

規制区分

規制区分名称 : 特定生物由来製品

規制区分

規制区分名称 : 毒薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品

規制区分備考 : 注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 87424

承認番号 : 22200AMX00876000

販売開始年月 : 2010年9月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 36箇月

3.組成・性状

3.1 組成

販売名アブラキサン点滴静注用100mg
有効成分1バイアル中 パクリタキセル100mg
添加剤1バイアル中 人血清アルブミン800mg

添加剤 : 人血清アルブミン

3.2 製剤の性状

販売名アブラキサン点滴静注用100mg
性状用時懸濁して用いる白色ないし黄色の凍結乾燥注射剤
pH注)6.0〜7.5
浸透圧比注)約1(生理食塩液に対する比)
備考本剤の添加物の人血清アルブミンは、ヒトの血漿(採血国:米国、採血方法:非献血)を原材料としている。
注)本剤を生理食塩液20mLにて調製したとき。

【色】
白色ないし黄色
【剤形】
凍結乾燥剤/散剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能又は効果

○乳癌

○胃癌

○非小細胞肺癌

○治癒切除不能な膵癌

6.用法及び用量

乳癌にはA法又はE法を、胃癌にはA法又はD法を、非小細胞肺癌にはB法を、治癒切除不能な膵癌にはC法を使用する。

A法

通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回260mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

B法

通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

C法

ゲムシタビンとの併用において、通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回125mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

D法

通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

E法

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

5.効能又は効果に関連する注意

<効能共通>

5.1 本剤の手術の補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。

<治癒切除不能な膵癌>

5.2 患者の病期、全身状態等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.8参照]

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 本剤の投与にあたっては下記に留意し、必要に応じ休薬、減量を実施すること。

・A法、B法又はE法

好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、次コース投与前の臨床検査で好中球数が1,500/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。また、B法又はE法の同一コース内の投与にあたっては、投与前の臨床検査で好中球数が500/mm3未満又は血小板数が50,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。投与後、好中球数が7日間以上にわたって500/mm3未満となった場合、血小板数が50,000/mm3未満となった場合、又は発熱性好中球減少症が発現した場合、更にB法又はE法では次コース投与開始が7日間以上延期となる好中球減少が発現した場合も次コースの投与量を減量すること。
また、高度(Grade 3)な末梢神経障害が発現した場合には、軽快又は回復(Grade 1以下)するまで投与を延期し、次回の投与量を減量すること。[1.2、8.5、8.6、9.1.1、11.1.1、11.1.3参照]

・C法

<第1日目(各コース開始時)>

好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、投与前の臨床検査で好中球数が1,500/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。

<第8及び15日目>

第8日目
投与前血液検査(/mm3対応
[1]好中球数1,000超
かつ
血小板数75,000以上
投与量変更なし
[2]好中球数500以上1,000以下
又は
血小板数50,000以上75,000未満
1段階減量
[3]好中球数500未満
又は
血小板数50,000未満
休薬

<第8及び15日目>

第15日目
投与前血液検査
(/mm3
第8日目での
血液検査の結果
対応
好中球数1,000超
かつ
血小板数75,000以上
[1]の場合投与量変更なし
[2]の場合第1日目投与量に増量可
[3]の場合1段階減量
好中球数500以上
1,000以下
又は
血小板数50,000以上
75,000未満
[1]の場合投与量変更なし
[2]の場合第8日目投与量に同じ
[3]の場合1段階減量
好中球数500未満
又は
血小板数50,000未満
[1]〜[3]の場合休薬

投与後、好中球数が7日間以上にわたって500/mm3未満となった場合、血小板数が50,000/mm3未満となった場合、又は発熱性好中球減少症が発現した場合には、次回の投与量を減量すること。
また、高度(Grade 3)な末梢神経障害が発現した場合には、軽快又は回復(Grade 1以下)するまで投与を延期し、次回の投与量を減量すること。[1.2、8.5、8.6、9.1.1、11.1.1、11.1.3参照]

・D法

好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、投与前の臨床検査で好中球数が1,000/mm3未満又は血小板数が75,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。
本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用の場合は、第1日目の投与前の臨床検査で好中球数が1,500/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。
投与後、好中球数が500/mm3未満となった場合、血小板数が25,000/mm3未満となった場合、又は発熱性好中球減少症が発現した場合には、次回の投与量を減量すること。
また、高度(Grade 3)な末梢神経障害が発現した場合には、軽快又は回復(Grade 2以下)するまで投与を延期し、次回の投与量を減量すること。[1.2、8.5、8.6、9.1.1、11.1.1、11.1.3参照]
:

・減量の目安

減量段階A法B法又はE法C法D法
通常投与量260mg/m2100mg/m2125mg/m2100mg/m2
1段階減量220mg/m275mg/m2100mg/m280mg/m2
2段階減量180mg/m250mg/m275mg/m260mg/m2

<非小細胞肺癌及び乳癌>

7.2 B法及びE法において、本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤は「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、選択すること。[17.1.5-17.1.7参照]

<胃癌>

7.3 D法において、本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤は「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、選択すること。[17.1.3参照]

7.4 本剤の用法及び用量は「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、選択すること。特に、A法の実施にあたっては、D法の実施についても検討すること。[17.1.1-17.1.3参照]


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版