医療用医薬品 : リムパーザ |
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販売名 | リムパーザ錠100mg |
有効成分 | 1錠中 オラパリブ 100mg |
添加剤 | コポビドン、軽質無水ケイ酸、D-マンニトール、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、黄色三二酸化鉄 |
販売名 | リムパーザ錠150mg |
有効成分 | 1錠中 オラパリブ 150mg |
添加剤 | コポビドン、軽質無水ケイ酸、D-マンニトール、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄 |
販売名 | リムパーザ錠100mg |
剤形 | 黄色〜暗黄色のフィルムコーティング錠 |
外形(表面) | |
外形(裏面) | |
外形(側面) | |
大きさ(長径) | 約14.7mm |
大きさ(短径) | 約7.6mm |
大きさ(厚さ) | 約4.7mm |
質量 | 約0.41g |
識別コード | OP 100 |
【色】
黄色〜暗黄色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用
販売名 | リムパーザ錠150mg |
剤形 | 緑色〜灰緑色のフィルムコーティング錠 |
外形(表面) | |
外形(裏面) | |
外形(側面) | |
大きさ(長径) | 約14.7mm |
大きさ(短径) | 約7.6mm |
大きさ(厚さ) | 約6.8mm |
質量 | 約0.62g |
識別コード | OP 150 |
【色】
緑色〜灰緑色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用
販売名和名 : リムパーザ錠100mg
規格単位 : 100mg1錠
欧文商標名 : Lynparza Tablets 100mg
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 874291
承認番号 : 23000AMX00022
販売開始年月 : 2018年4月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 4年
3.組成・性状
3.1 組成
リムパーザ錠100mg
販売名 | リムパーザ錠100mg |
有効成分 | 1錠中 オラパリブ 100mg |
添加剤 | コポビドン、軽質無水ケイ酸、D-マンニトール、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、黄色三二酸化鉄 |
添加剤 : コポビドン
添加剤 : 軽質無水ケイ酸
添加剤 : D-マンニトール
添加剤 : フマル酸ステアリルナトリウム
添加剤 : ヒプロメロース
添加剤 : マクロゴール400
添加剤 : 酸化チタン
添加剤 : 黄色三二酸化鉄
3.2 製剤の性状
リムパーザ錠100mg
販売名 | リムパーザ錠100mg |
剤形 | 黄色〜暗黄色のフィルムコーティング錠 |
外形(表面) | |
外形(裏面) | |
外形(側面) | |
大きさ(長径) | 約14.7mm |
大きさ(短径) | 約7.6mm |
大きさ(厚さ) | 約4.7mm |
質量 | 約0.41g |
識別コード | OP 100 |
【色】
黄色〜暗黄色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用
識別コード : OP100
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
○BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法
○相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法
○がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
○BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
○BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
○BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法
○ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法
6.用法及び用量
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法>
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法>
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。ただし、術後薬物療法の場合、投与期間は1年間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
<BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。他の薬剤と併用する場合は、アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンと併用すること。なお、患者の状態により適宜減量する。
<ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法>
デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
5.効能又は効果に関連する注意
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法>
5.1 再発時の白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
5.2 臨床試験に組み入れられた患者における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法終了後から再発までの期間(PFI)等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1、17.1.2参照]
<BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法>
5.3 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
5.4 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
5.5 臨床試験に組み入れられた患者における前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
5.6 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
5.7 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、相同組換え修復欠損を有することが確認された患者に投与すること。
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
5.8 本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある患者を対象とすること。
5.9 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
<BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法>
5.10 本剤の術前薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.11 臨床試験に組み入れられた患者の再発高リスクの定義、前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6参照]
5.12 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
<BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
5.13 本剤の術後補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.14 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
5.15 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7、17.1.8参照]
<BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法>
5.16 本剤の手術の補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.17 白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
5.18 臨床試験に組み入れられた患者の病期、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.9参照]
5.19 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異又は病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与すること。
<ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法>
5.20 デュルバルマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
5.21 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、pMMRが確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いること。
注)承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 100mg錠と150mg錠の生物学的同等性は示されていないため、300mgを投与する際には100mg錠を使用しないこと。
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること。
副作用発現時の用量調節基準
副作用 | 程度注 | 処置 | 再開時の投与量 |
貧血 | ヘモグロビン値がGrade 3又は4の場合 | ヘモグロビン値≧9g/dLに回復するまで最大4週間休薬する。 | ・1回目の再開の場合、減量せずに投与する。 ・2回目の再開の場合、1回250mgを1日2回で投与する。 ・3回目の再開の場合、1回200mgを1日2回で投与する。 |
好中球減少 | Grade 3又は4の場合 | Grade 1以下に回復するまで休薬する。 | |
血小板減少 | Grade 3又は4の場合 | Grade 1以下に回復するまで最大4週間休薬する。 | 減量せずに投与する。 |
間質性肺疾患 | Grade 2の場合 | Grade 1以下に回復するまで休薬する。 | 減量せずに投与する。 |
Grade 3又は4の場合 | 中止する。 | 再開しない。 | |
デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の赤芽球癆 | 全Grade | 本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。 | 再開しない。 |
デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の自己免疫性溶血性貧血 | 全Grade | 本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。 | 再開しない。 |
上記以外の副作用 | Grade 3又は4の場合 | Grade 1以下に回復するまで休薬する。 | 減量せずに投与する。 |
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法>
7.3 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
<BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法>
7.4 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.5 本剤の投与開始後2年が経過した時点で完全奏効が得られている患者においては、本剤の投与を中止すること。
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
7.6 本剤の投与開始後2年が経過した時点で完全奏効が得られている患者においては、本剤の投与を中止すること。
7.7 ベバシズマブ(遺伝子組換え)の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で投与すること。[17.1.4参照]
<BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法>
7.8 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.9 内分泌療法剤との併用の必要性について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、ホルモン受容体の発現状態等を考慮した上で判断すること。[17.1.6参照]
<BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
7.10 アビラテロン酢酸エステル又はエンザルタミドによる治療歴のない患者における本剤単独投与の有効性及び安全性は確立していない。
7.11 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.12 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。
販売名和名 : リムパーザ錠150mg
規格単位 : 150mg1錠
欧文商標名 : Lynparza Tablets 150mg
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 874291
承認番号 : 23000AMX00023
販売開始年月 : 2018年4月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 4年
3.組成・性状
3.1 組成
リムパーザ錠150mg
販売名 | リムパーザ錠150mg |
有効成分 | 1錠中 オラパリブ 150mg |
添加剤 | コポビドン、軽質無水ケイ酸、D-マンニトール、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄 |
添加剤 : コポビドン
添加剤 : 軽質無水ケイ酸
添加剤 : D-マンニトール
添加剤 : フマル酸ステアリルナトリウム
添加剤 : ヒプロメロース
添加剤 : マクロゴール400
添加剤 : 酸化チタン
添加剤 : 黄色三二酸化鉄
添加剤 : 黒酸化鉄
3.2 製剤の性状
リムパーザ錠150mg
販売名 | リムパーザ錠150mg |
剤形 | 緑色〜灰緑色のフィルムコーティング錠 |
外形(表面) | |
外形(裏面) | |
外形(側面) | |
大きさ(長径) | 約14.7mm |
大きさ(短径) | 約7.6mm |
大きさ(厚さ) | 約6.8mm |
質量 | 約0.62g |
識別コード | OP 150 |
【色】
緑色〜灰緑色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用
識別コード : OP150
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
○BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法
○相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法
○がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
○BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
○BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
○BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法
○ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法
6.用法及び用量
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法>
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法>
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。ただし、術後薬物療法の場合、投与期間は1年間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
<BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。他の薬剤と併用する場合は、アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンと併用すること。なお、患者の状態により適宜減量する。
<ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法>
デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
5.効能又は効果に関連する注意
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法>
5.1 再発時の白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
5.2 臨床試験に組み入れられた患者における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法終了後から再発までの期間(PFI)等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1、17.1.2参照]
<BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法>
5.3 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
5.4 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
5.5 臨床試験に組み入れられた患者における前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
5.6 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
5.7 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、相同組換え修復欠損を有することが確認された患者に投与すること。
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
5.8 本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある患者を対象とすること。
5.9 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
<BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法>
5.10 本剤の術前薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.11 臨床試験に組み入れられた患者の再発高リスクの定義、前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6参照]
5.12 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
<BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
5.13 本剤の術後補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.14 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
5.15 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7、17.1.8参照]
<BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法>
5.16 本剤の手術の補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.17 白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
5.18 臨床試験に組み入れられた患者の病期、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.9参照]
5.19 承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異又は病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与すること。
<ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法>
5.20 デュルバルマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
5.21 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、pMMRが確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器注)を用いること。
注)承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 100mg錠と150mg錠の生物学的同等性は示されていないため、300mgを投与する際には100mg錠を使用しないこと。
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること。
副作用発現時の用量調節基準
副作用 | 程度注 | 処置 | 再開時の投与量 |
貧血 | ヘモグロビン値がGrade 3又は4の場合 | ヘモグロビン値≧9g/dLに回復するまで最大4週間休薬する。 | ・1回目の再開の場合、減量せずに投与する。 ・2回目の再開の場合、1回250mgを1日2回で投与する。 ・3回目の再開の場合、1回200mgを1日2回で投与する。 |
好中球減少 | Grade 3又は4の場合 | Grade 1以下に回復するまで休薬する。 | |
血小板減少 | Grade 3又は4の場合 | Grade 1以下に回復するまで最大4週間休薬する。 | 減量せずに投与する。 |
間質性肺疾患 | Grade 2の場合 | Grade 1以下に回復するまで休薬する。 | 減量せずに投与する。 |
Grade 3又は4の場合 | 中止する。 | 再開しない。 | |
デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の赤芽球癆 | 全Grade | 本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。 | 再開しない。 |
デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の自己免疫性溶血性貧血 | 全Grade | 本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。 | 再開しない。 |
上記以外の副作用 | Grade 3又は4の場合 | Grade 1以下に回復するまで休薬する。 | 減量せずに投与する。 |
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法>
7.3 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
<BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法>
7.4 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.5 本剤の投与開始後2年が経過した時点で完全奏効が得られている患者においては、本剤の投与を中止すること。
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
7.6 本剤の投与開始後2年が経過した時点で完全奏効が得られている患者においては、本剤の投与を中止すること。
7.7 ベバシズマブ(遺伝子組換え)の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で投与すること。[17.1.4参照]
<BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法>
7.8 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.9 内分泌療法剤との併用の必要性について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、ホルモン受容体の発現状態等を考慮した上で判断すること。[17.1.6参照]
<BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
7.10 アビラテロン酢酸エステル又はエンザルタミドによる治療歴のない患者における本剤単独投与の有効性及び安全性は確立していない。
7.11 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.12 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。
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