医療用医薬品 : ハイキュービア |
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ハイキュービア10%皮下注セット5g/50mL
本剤は2製剤を同梱したものであり、1包装単位に人免疫グロブリン注射液1バイアル、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液1バイアルが含まれる。各々の組成・性状は以下のとおりである。
3.1.1 人免疫グロブリン注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
5g/50mL | ||
有効成分 | 人免疫グロブリンG | 5g |
添加剤 | グリシン注1) | 0.25mol/L |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注2)) 本剤は製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 |
3.1.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
400単位/2.5mL | ||
有効成分 | ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え) | 400単位 |
添加剤 | リン酸水素二ナトリウム二水和物 | 4.5mg |
ヒトアルブミン | 2.5mg | |
塩化カルシウム水和物 | 1.0mg | |
エデト酸ナトリウム水和物 | 2.5mg | |
等張化剤 | 21.3mg | |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | ヒトアルブミンは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注)) ヒトアルブミンの製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 本剤はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を用いて製造される。 |
ハイキュービア10%皮下注セット10g/100mL
本剤は2製剤を同梱したものであり、1包装単位に人免疫グロブリン注射液1バイアル、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液1バイアルが含まれる。各々の組成・性状は以下のとおりである。
3.1.1 人免疫グロブリン注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
10g/100mL | ||
有効成分 | 人免疫グロブリンG | 10g |
添加剤 | グリシン注1) | 0.25mol/L |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注2)) 本剤は製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 |
3.1.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
800単位/5mL | ||
有効成分 | ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え) | 800単位 |
添加剤 | リン酸水素二ナトリウム二水和物 | 8.9mg |
ヒトアルブミン | 5mg | |
塩化カルシウム水和物 | 2.0mg | |
エデト酸ナトリウム水和物 | 5.0mg | |
等張化剤 | 42.5mg | |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | ヒトアルブミンは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注)) ヒトアルブミンの製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 本剤はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を用いて製造される。 |
ハイキュービア10%皮下注セット20g/200mL
本剤は2製剤を同梱したものであり、1包装単位に人免疫グロブリン注射液1バイアル、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液1バイアルが含まれる。各々の組成・性状は以下のとおりである。
3.1.1 人免疫グロブリン注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
20g/200mL | ||
有効成分 | 人免疫グロブリンG | 20g |
添加剤 | グリシン注1) | 0.25mol/L |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注2)) 本剤は製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 |
3.1.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
1600単位/10mL | ||
有効成分 | ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え) | 1600単位 |
添加剤 | リン酸水素二ナトリウム二水和物 | 17.8mg |
ヒトアルブミン | 10mg | |
塩化カルシウム水和物 | 4.0mg | |
エデト酸ナトリウム水和物 | 10.0mg | |
等張化剤 | 85.0mg | |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | ヒトアルブミンは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注)) ヒトアルブミンの製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 本剤はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を用いて製造される。 |
ハイキュービア10%皮下注セット5g/50mL
3.2.1 人免疫グロブリン注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 4.6〜5.1 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
3.2.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 無色の澄明の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 6.5〜8.0 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
ハイキュービア10%皮下注セット10g/100mL
3.2.1 人免疫グロブリン注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 4.6〜5.1 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
3.2.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 無色の澄明の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 6.5〜8.0 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
ハイキュービア10%皮下注セット20g/200mL
3.2.1 人免疫グロブリン注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 4.6〜5.1 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
3.2.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 無色の澄明の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 6.5〜8.0 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
販売名和名 : ハイキュービア10%皮下注セット5g/50mL
規格単位 : 1セット
欧文商標名 : HyQvia 10% S.C.Injection Set 5g/50mL
基準名 : pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)
規制区分
規制区分名称 : 特定生物由来製品
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876343
承認番号 : 30600AMX00299
販売開始年月 : 2025年6月
貯法及び期限等
貯法 : 凍結を避け2〜8℃で保存
有効期間 : 製造日から24ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
ハイキュービア10%皮下注セット5g/50mL
本剤は2製剤を同梱したものであり、1包装単位に人免疫グロブリン注射液1バイアル、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液1バイアルが含まれる。各々の組成・性状は以下のとおりである。
3.1.1 人免疫グロブリン注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
5g/50mL | ||
有効成分 | 人免疫グロブリンG | 5g |
添加剤 | グリシン注1) | 0.25mol/L |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注2)) 本剤は製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 |
3.1.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
400単位/2.5mL | ||
有効成分 | ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え) | 400単位 |
添加剤 | リン酸水素二ナトリウム二水和物 | 4.5mg |
ヒトアルブミン | 2.5mg | |
塩化カルシウム水和物 | 1.0mg | |
エデト酸ナトリウム水和物 | 2.5mg | |
等張化剤 | 21.3mg | |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | ヒトアルブミンは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注)) ヒトアルブミンの製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 本剤はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を用いて製造される。 |
添加剤 : グリシン
添加剤 : pH調節剤
添加剤 : リン酸水素二ナトリウム二水和物
添加剤 : ヒトアルブミン
添加剤 : 塩化カルシウム水和物
添加剤 : エデト酸ナトリウム水和物
添加剤 : 等張化剤
3.2 製剤の性状
ハイキュービア10%皮下注セット5g/50mL
3.2.1 人免疫グロブリン注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 4.6〜5.1 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
3.2.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 無色の澄明の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 6.5〜8.0 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○無又は低ガンマグロブリン血症
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
6.用法及び用量
<無又は低ガンマグロブリン血症>
ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を皮下投与した後、約10分以内に同じ部位へ人免疫グロブリンGを皮下投与する。
人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の投与は、以下の用量の1/3又は1/4から開始し、漸増する。また、投与間隔は投与量に併せて延長する。
・通常、人免疫グロブリンGとして150〜600mg(1.5〜6mL)/kg体重を3週間に1回又は200〜800mg(2〜8mL)/kg体重を4週間に1回投与する。
・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、人免疫グロブリンG 1gあたり80単位(0.5mL)を投与する。
なお、患者の状態に応じて、3週又は4週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)>
通常、成人には、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を皮下投与した後、約10分以内に同じ部位へ人免疫グロブリンGを皮下投与する。
人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、以下の用法及び用量で皮下投与するが、原則として開始用量は、以下の用量の1/3又は1/4とし、投与量に併せて投与間隔を延長しながら漸増すること。
・人免疫グロブリンGとして1.0g(10mL)/kg体重を3週間に1回投与するが、患者の状態に応じて、0.3〜1.6g(3〜16mL)/kg体重を3週間に1回、又は0.4〜2.2g(4〜22mL)/kg体重を4週間に1回の範囲で適宜増減する。
・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、人免疫グロブリンG 1gあたり80単位(0.5mL)を投与する。
なお、1回あたりの人免疫グロブリンGの投与量及び忍容性に応じて、人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を48〜72時間間隔で分割して投与することができる。
5.効能又は効果に関連する注意
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制>
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの患者に対して静注用人免疫グロブリン製剤を投与し筋力低下の改善が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 皮下注射にのみ使用すること。静脈内に投与してはならない。
7.2 必ずボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液から先に注入すること。ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液と人免疫グロブリン注射液を混合しないこと。[14.1.3参照]
7.3 注入部位漏出が人免疫グロブリン注射液投与中又は投与後に生じる可能性があるため、患者の状態に応じて、複数の注入部位への投与及び投与速度の減速を検討すること。複数の部位へ投与する場合、各部位の投与量は同等となるように総投与量を部位数で割って算出すること。[14.2.3-14.2.5参照]
<無又は低ガンマグロブリン血症>
7.4 忍容性確保のため、本剤の投与時期及び投与量は下表の用量漸増法を参考にすること。投与量の漸増に伴い、投与間隔も延長すること。なお、本剤の投与量は、感染頻度や重症度等の本剤による治療の臨床反応及び血清IgG濃度を参考に調節すること。
目標投与量(投与量漸増後の用量)を3週間間隔で投与する場合の用量漸増法
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/3 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の2/3 |
3回目及び以後の投与 | 4週目及び以後3週間間隔 | 目標投与量 |
目標投与量(投与量漸増後の用量)を4週間間隔で投与する場合の用量漸増法
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/4 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/2 |
3回目 | 4週目 | 目標投与量の3/4 |
4回目及び以後の投与 | 7週目及び以後4週間間隔 | 目標投与量 |
7.4.1 静注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者では、本剤の初回投与は、静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から約1週間後とすること。初回の人免疫グロブリン注射液の投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の1週あたりの投与量と同量とすること。漸増後の投与間隔は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔と同様とするが、患者の臨床反応に応じて変更も可能である。
7.4.2 他の皮下注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者では、本剤の初回投与は、他の皮下注用人免疫グロブリン製剤を週1回投与していた患者では他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から1週間後、他の皮下注用人免疫グロブリン製剤を2週に1回投与していた患者では他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から2週間後とすること。初回の人免疫グロブリン注射液の投与量は切換え前の他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の1週あたりの投与量と同量とすること。漸増後の投与間隔は3週間又は4週間間隔に調整すること。
7.4.3 人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者を対象とした本剤の臨床試験は実施されていない。人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者に対して本剤による導入を行う場合は、感染頻度や重症度等の本剤による治療の臨床反応と血清IgG濃度を参考に、投与量を慎重に調節すること。漸増後の投与間隔は3週間又は4週間間隔に調整すること。
7.5 1日に投与できる人免疫グロブリン注射液の最大投与容量は、1部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では600mL、体重40kg未満の患者では300mL、複数部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では1200mL、体重40kg未満の患者では600mLである。[14.2.4参照]
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制>
7.6 原則として、患者の忍容性を確保するため、本剤の投与時期及び投与量は下表の用量漸増法を参考に、最初の2回の投与で忍容性に問題がないことを確認したうえで、目標投与量に達するまで投与量を徐々に漸増するとともに、投与間隔も延長すること。
本剤の用量漸増法
目標投与量を3週間間隔で投与する場合 | ||
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/3 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/3 |
3回目 | 3週目 | 目標投与量の2/3 |
4回目及び以後の投与 | 5週目及び以後3週間間隔 | 目標投与量 |
目標投与量を4週間間隔で投与する場合 | ||
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/4 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/4 |
3回目 | 3週目 | 目標投与量の1/2 |
4回目 | 5週目 | 目標投与量の3/4 |
5回目及び以後の投与 | 8週目及び以後4週間間隔 | 目標投与量 |
7.7 本剤の用量及び投与間隔は、以下を参考に調整することとし、患者の臨床反応に応じて適宜調整すること。
7.7.1 静注用人免疫グロブリン製剤の維持療法から本剤に切り換える患者では、初回投与は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から2週間後とすること。人免疫グロブリン注射液の目標投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤と同量とし、本剤の投与間隔は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔と同様とすること。切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔が3又は4週間間隔ではない場合は、本剤の投与間隔は3又は4週間とし、1週間あたりの目標投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤と同等とすること。
7.7.2 既存の皮下注用人免疫グロブリン製剤の維持療法から本剤に切り換える患者では、初回用量は既存の皮下注用人免疫グロブリン製剤と同量とすること。
7.7.3 静注用人免疫グロブリン製剤の導入療法後に本剤を維持療法として初めて開始する患者では、通常、目標投与量及び投与間隔は、人免疫グロブリンGとして、1.0g/kg体重を3週間に1回投与すること。
7.8 1日に投与できる人免疫グロブリン注射液の最大投与容量は、1部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では600mL、体重40kg未満の患者では300mL、複数部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では1200mL、体重40kg未満の患者では600mLである。1日あたりの最大投与容量の上限を超える場合、又は忍容性が低い場合は、注入部位で人免疫グロブリン注射液が吸収されるように、48〜72時間間隔で分割して投与する。分割して投与する場合においても、人免疫グロブリン注射液の投与前にボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液を都度投与すること。[14.2.4参照]
販売名和名 : ハイキュービア10%皮下注セット10g/100mL
規格単位 : 1セット
欧文商標名 : HyQvia 10% S.C.Injection Set 10g/100mL
基準名 : pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)
規制区分
規制区分名称 : 特定生物由来製品
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876343
承認番号 : 30600AMX00300
販売開始年月 : 2025年6月
貯法及び期限等
貯法 : 凍結を避け2〜8℃で保存
有効期間 : 製造日から24ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
ハイキュービア10%皮下注セット10g/100mL
本剤は2製剤を同梱したものであり、1包装単位に人免疫グロブリン注射液1バイアル、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液1バイアルが含まれる。各々の組成・性状は以下のとおりである。
3.1.1 人免疫グロブリン注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
10g/100mL | ||
有効成分 | 人免疫グロブリンG | 10g |
添加剤 | グリシン注1) | 0.25mol/L |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注2)) 本剤は製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 |
3.1.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
800単位/5mL | ||
有効成分 | ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え) | 800単位 |
添加剤 | リン酸水素二ナトリウム二水和物 | 8.9mg |
ヒトアルブミン | 5mg | |
塩化カルシウム水和物 | 2.0mg | |
エデト酸ナトリウム水和物 | 5.0mg | |
等張化剤 | 42.5mg | |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | ヒトアルブミンは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注)) ヒトアルブミンの製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 本剤はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を用いて製造される。 |
添加剤 : グリシン
添加剤 : pH調節剤
添加剤 : リン酸水素二ナトリウム二水和物
添加剤 : ヒトアルブミン
添加剤 : 塩化カルシウム水和物
添加剤 : エデト酸ナトリウム水和物
添加剤 : 等張化剤
3.2 製剤の性状
ハイキュービア10%皮下注セット10g/100mL
3.2.1 人免疫グロブリン注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 4.6〜5.1 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
3.2.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 無色の澄明の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 6.5〜8.0 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○無又は低ガンマグロブリン血症
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
6.用法及び用量
<無又は低ガンマグロブリン血症>
ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を皮下投与した後、約10分以内に同じ部位へ人免疫グロブリンGを皮下投与する。
人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の投与は、以下の用量の1/3又は1/4から開始し、漸増する。また、投与間隔は投与量に併せて延長する。
・通常、人免疫グロブリンGとして150〜600mg(1.5〜6mL)/kg体重を3週間に1回又は200〜800mg(2〜8mL)/kg体重を4週間に1回投与する。
・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、人免疫グロブリンG 1gあたり80単位(0.5mL)を投与する。
なお、患者の状態に応じて、3週又は4週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)>
通常、成人には、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を皮下投与した後、約10分以内に同じ部位へ人免疫グロブリンGを皮下投与する。
人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、以下の用法及び用量で皮下投与するが、原則として開始用量は、以下の用量の1/3又は1/4とし、投与量に併せて投与間隔を延長しながら漸増すること。
・人免疫グロブリンGとして1.0g(10mL)/kg体重を3週間に1回投与するが、患者の状態に応じて、0.3〜1.6g(3〜16mL)/kg体重を3週間に1回、又は0.4〜2.2g(4〜22mL)/kg体重を4週間に1回の範囲で適宜増減する。
・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、人免疫グロブリンG 1gあたり80単位(0.5mL)を投与する。
なお、1回あたりの人免疫グロブリンGの投与量及び忍容性に応じて、人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を48〜72時間間隔で分割して投与することができる。
5.効能又は効果に関連する注意
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制>
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの患者に対して静注用人免疫グロブリン製剤を投与し筋力低下の改善が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 皮下注射にのみ使用すること。静脈内に投与してはならない。
7.2 必ずボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液から先に注入すること。ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液と人免疫グロブリン注射液を混合しないこと。[14.1.3参照]
7.3 注入部位漏出が人免疫グロブリン注射液投与中又は投与後に生じる可能性があるため、患者の状態に応じて、複数の注入部位への投与及び投与速度の減速を検討すること。複数の部位へ投与する場合、各部位の投与量は同等となるように総投与量を部位数で割って算出すること。[14.2.3-14.2.5参照]
<無又は低ガンマグロブリン血症>
7.4 忍容性確保のため、本剤の投与時期及び投与量は下表の用量漸増法を参考にすること。投与量の漸増に伴い、投与間隔も延長すること。なお、本剤の投与量は、感染頻度や重症度等の本剤による治療の臨床反応及び血清IgG濃度を参考に調節すること。
目標投与量(投与量漸増後の用量)を3週間間隔で投与する場合の用量漸増法
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/3 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の2/3 |
3回目及び以後の投与 | 4週目及び以後3週間間隔 | 目標投与量 |
目標投与量(投与量漸増後の用量)を4週間間隔で投与する場合の用量漸増法
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/4 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/2 |
3回目 | 4週目 | 目標投与量の3/4 |
4回目及び以後の投与 | 7週目及び以後4週間間隔 | 目標投与量 |
7.4.1 静注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者では、本剤の初回投与は、静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から約1週間後とすること。初回の人免疫グロブリン注射液の投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の1週あたりの投与量と同量とすること。漸増後の投与間隔は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔と同様とするが、患者の臨床反応に応じて変更も可能である。
7.4.2 他の皮下注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者では、本剤の初回投与は、他の皮下注用人免疫グロブリン製剤を週1回投与していた患者では他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から1週間後、他の皮下注用人免疫グロブリン製剤を2週に1回投与していた患者では他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から2週間後とすること。初回の人免疫グロブリン注射液の投与量は切換え前の他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の1週あたりの投与量と同量とすること。漸増後の投与間隔は3週間又は4週間間隔に調整すること。
7.4.3 人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者を対象とした本剤の臨床試験は実施されていない。人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者に対して本剤による導入を行う場合は、感染頻度や重症度等の本剤による治療の臨床反応と血清IgG濃度を参考に、投与量を慎重に調節すること。漸増後の投与間隔は3週間又は4週間間隔に調整すること。
7.5 1日に投与できる人免疫グロブリン注射液の最大投与容量は、1部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では600mL、体重40kg未満の患者では300mL、複数部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では1200mL、体重40kg未満の患者では600mLである。[14.2.4参照]
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制>
7.6 原則として、患者の忍容性を確保するため、本剤の投与時期及び投与量は下表の用量漸増法を参考に、最初の2回の投与で忍容性に問題がないことを確認したうえで、目標投与量に達するまで投与量を徐々に漸増するとともに、投与間隔も延長すること。
本剤の用量漸増法
目標投与量を3週間間隔で投与する場合 | ||
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/3 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/3 |
3回目 | 3週目 | 目標投与量の2/3 |
4回目及び以後の投与 | 5週目及び以後3週間間隔 | 目標投与量 |
目標投与量を4週間間隔で投与する場合 | ||
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/4 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/4 |
3回目 | 3週目 | 目標投与量の1/2 |
4回目 | 5週目 | 目標投与量の3/4 |
5回目及び以後の投与 | 8週目及び以後4週間間隔 | 目標投与量 |
7.7 本剤の用量及び投与間隔は、以下を参考に調整することとし、患者の臨床反応に応じて適宜調整すること。
7.7.1 静注用人免疫グロブリン製剤の維持療法から本剤に切り換える患者では、初回投与は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から2週間後とすること。人免疫グロブリン注射液の目標投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤と同量とし、本剤の投与間隔は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔と同様とすること。切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔が3又は4週間間隔ではない場合は、本剤の投与間隔は3又は4週間とし、1週間あたりの目標投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤と同等とすること。
7.7.2 既存の皮下注用人免疫グロブリン製剤の維持療法から本剤に切り換える患者では、初回用量は既存の皮下注用人免疫グロブリン製剤と同量とすること。
7.7.3 静注用人免疫グロブリン製剤の導入療法後に本剤を維持療法として初めて開始する患者では、通常、目標投与量及び投与間隔は、人免疫グロブリンGとして、1.0g/kg体重を3週間に1回投与すること。
7.8 1日に投与できる人免疫グロブリン注射液の最大投与容量は、1部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では600mL、体重40kg未満の患者では300mL、複数部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では1200mL、体重40kg未満の患者では600mLである。1日あたりの最大投与容量の上限を超える場合、又は忍容性が低い場合は、注入部位で人免疫グロブリン注射液が吸収されるように、48〜72時間間隔で分割して投与する。分割して投与する場合においても、人免疫グロブリン注射液の投与前にボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液を都度投与すること。[14.2.4参照]
販売名和名 : ハイキュービア10%皮下注セット20g/200mL
規格単位 : 1セット
欧文商標名 : HyQvia 10% S.C.Injection Set 20g/200mL
基準名 : pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)
規制区分
規制区分名称 : 特定生物由来製品
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876343
承認番号 : 30600AMX00301
販売開始年月 : 2025年6月
貯法及び期限等
貯法 : 凍結を避け2〜8℃で保存
有効期間 : 製造日から24ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
ハイキュービア10%皮下注セット20g/200mL
本剤は2製剤を同梱したものであり、1包装単位に人免疫グロブリン注射液1バイアル、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液1バイアルが含まれる。各々の組成・性状は以下のとおりである。
3.1.1 人免疫グロブリン注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
20g/200mL | ||
有効成分 | 人免疫グロブリンG | 20g |
添加剤 | グリシン注1) | 0.25mol/L |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注2)) 本剤は製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 |
3.1.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
1バイアル中に下記の成分を含有する。
1600単位/10mL | ||
有効成分 | ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え) | 1600単位 |
添加剤 | リン酸水素二ナトリウム二水和物 | 17.8mg |
ヒトアルブミン | 10mg | |
塩化カルシウム水和物 | 4.0mg | |
エデト酸ナトリウム水和物 | 10.0mg | |
等張化剤 | 85.0mg | |
pH調節剤 | 適量 | |
備考 | ヒトアルブミンは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血注)) ヒトアルブミンの製造工程において、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。 本剤はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を用いて製造される。 |
添加剤 : グリシン
添加剤 : pH調節剤
添加剤 : リン酸水素二ナトリウム二水和物
添加剤 : ヒトアルブミン
添加剤 : 塩化カルシウム水和物
添加剤 : エデト酸ナトリウム水和物
添加剤 : 等張化剤
3.2 製剤の性状
ハイキュービア10%皮下注セット20g/200mL
3.2.1 人免疫グロブリン注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 4.6〜5.1 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
3.2.2 ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液
剤形 | 注射液(バイアル) |
性状 | 無色の澄明の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
pH | 6.5〜8.0 |
浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○無又は低ガンマグロブリン血症
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
6.用法及び用量
<無又は低ガンマグロブリン血症>
ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を皮下投与した後、約10分以内に同じ部位へ人免疫グロブリンGを皮下投与する。
人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の投与は、以下の用量の1/3又は1/4から開始し、漸増する。また、投与間隔は投与量に併せて延長する。
・通常、人免疫グロブリンGとして150〜600mg(1.5〜6mL)/kg体重を3週間に1回又は200〜800mg(2〜8mL)/kg体重を4週間に1回投与する。
・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、人免疫グロブリンG 1gあたり80単位(0.5mL)を投与する。
なお、患者の状態に応じて、3週又は4週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)>
通常、成人には、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を皮下投与した後、約10分以内に同じ部位へ人免疫グロブリンGを皮下投与する。
人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、以下の用法及び用量で皮下投与するが、原則として開始用量は、以下の用量の1/3又は1/4とし、投与量に併せて投与間隔を延長しながら漸増すること。
・人免疫グロブリンGとして1.0g(10mL)/kg体重を3週間に1回投与するが、患者の状態に応じて、0.3〜1.6g(3〜16mL)/kg体重を3週間に1回、又は0.4〜2.2g(4〜22mL)/kg体重を4週間に1回の範囲で適宜増減する。
・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、人免疫グロブリンG 1gあたり80単位(0.5mL)を投与する。
なお、1回あたりの人免疫グロブリンGの投与量及び忍容性に応じて、人免疫グロブリンG及びボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を48〜72時間間隔で分割して投与することができる。
5.効能又は効果に関連する注意
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制>
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの患者に対して静注用人免疫グロブリン製剤を投与し筋力低下の改善が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 皮下注射にのみ使用すること。静脈内に投与してはならない。
7.2 必ずボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液から先に注入すること。ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液と人免疫グロブリン注射液を混合しないこと。[14.1.3参照]
7.3 注入部位漏出が人免疫グロブリン注射液投与中又は投与後に生じる可能性があるため、患者の状態に応じて、複数の注入部位への投与及び投与速度の減速を検討すること。複数の部位へ投与する場合、各部位の投与量は同等となるように総投与量を部位数で割って算出すること。[14.2.3-14.2.5参照]
<無又は低ガンマグロブリン血症>
7.4 忍容性確保のため、本剤の投与時期及び投与量は下表の用量漸増法を参考にすること。投与量の漸増に伴い、投与間隔も延長すること。なお、本剤の投与量は、感染頻度や重症度等の本剤による治療の臨床反応及び血清IgG濃度を参考に調節すること。
目標投与量(投与量漸増後の用量)を3週間間隔で投与する場合の用量漸増法
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/3 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の2/3 |
3回目及び以後の投与 | 4週目及び以後3週間間隔 | 目標投与量 |
目標投与量(投与量漸増後の用量)を4週間間隔で投与する場合の用量漸増法
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/4 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/2 |
3回目 | 4週目 | 目標投与量の3/4 |
4回目及び以後の投与 | 7週目及び以後4週間間隔 | 目標投与量 |
7.4.1 静注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者では、本剤の初回投与は、静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から約1週間後とすること。初回の人免疫グロブリン注射液の投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の1週あたりの投与量と同量とすること。漸増後の投与間隔は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔と同様とするが、患者の臨床反応に応じて変更も可能である。
7.4.2 他の皮下注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者では、本剤の初回投与は、他の皮下注用人免疫グロブリン製剤を週1回投与していた患者では他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から1週間後、他の皮下注用人免疫グロブリン製剤を2週に1回投与していた患者では他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から2週間後とすること。初回の人免疫グロブリン注射液の投与量は切換え前の他の皮下注用人免疫グロブリン製剤の1週あたりの投与量と同量とすること。漸増後の投与間隔は3週間又は4週間間隔に調整すること。
7.4.3 人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者を対象とした本剤の臨床試験は実施されていない。人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者に対して本剤による導入を行う場合は、感染頻度や重症度等の本剤による治療の臨床反応と血清IgG濃度を参考に、投与量を慎重に調節すること。漸増後の投与間隔は3週間又は4週間間隔に調整すること。
7.5 1日に投与できる人免疫グロブリン注射液の最大投与容量は、1部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では600mL、体重40kg未満の患者では300mL、複数部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では1200mL、体重40kg未満の患者では600mLである。[14.2.4参照]
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制>
7.6 原則として、患者の忍容性を確保するため、本剤の投与時期及び投与量は下表の用量漸増法を参考に、最初の2回の投与で忍容性に問題がないことを確認したうえで、目標投与量に達するまで投与量を徐々に漸増するとともに、投与間隔も延長すること。
本剤の用量漸増法
目標投与量を3週間間隔で投与する場合 | ||
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/3 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/3 |
3回目 | 3週目 | 目標投与量の2/3 |
4回目及び以後の投与 | 5週目及び以後3週間間隔 | 目標投与量 |
目標投与量を4週間間隔で投与する場合 | ||
投与回数 | 投与時期 | 投与量 |
初回 | 1週目 | 目標投与量の1/4 |
2回目 | 2週目 | 目標投与量の1/4 |
3回目 | 3週目 | 目標投与量の1/2 |
4回目 | 5週目 | 目標投与量の3/4 |
5回目及び以後の投与 | 8週目及び以後4週間間隔 | 目標投与量 |
7.7 本剤の用量及び投与間隔は、以下を参考に調整することとし、患者の臨床反応に応じて適宜調整すること。
7.7.1 静注用人免疫グロブリン製剤の維持療法から本剤に切り換える患者では、初回投与は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与から2週間後とすること。人免疫グロブリン注射液の目標投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤と同量とし、本剤の投与間隔は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔と同様とすること。切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤の投与間隔が3又は4週間間隔ではない場合は、本剤の投与間隔は3又は4週間とし、1週間あたりの目標投与量は切換え前の静注用人免疫グロブリン製剤と同等とすること。
7.7.2 既存の皮下注用人免疫グロブリン製剤の維持療法から本剤に切り換える患者では、初回用量は既存の皮下注用人免疫グロブリン製剤と同量とすること。
7.7.3 静注用人免疫グロブリン製剤の導入療法後に本剤を維持療法として初めて開始する患者では、通常、目標投与量及び投与間隔は、人免疫グロブリンGとして、1.0g/kg体重を3週間に1回投与すること。
7.8 1日に投与できる人免疫グロブリン注射液の最大投与容量は、1部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では600mL、体重40kg未満の患者では300mL、複数部位に投与する場合は、体重40kg以上の患者では1200mL、体重40kg未満の患者では600mLである。1日あたりの最大投与容量の上限を超える場合、又は忍容性が低い場合は、注入部位で人免疫グロブリン注射液が吸収されるように、48〜72時間間隔で分割して投与する。分割して投与する場合においても、人免疫グロブリン注射液の投与前にボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)注射液を都度投与すること。[14.2.4参照]
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/08/20 版 |