医療用医薬品 : キドニーシンチ

List   Top

医薬品情報


総称名 キドニーシンチ
一般名 2,3-ジメルカプトコハク酸
欧文一般名 2,3-dimercaptosuccinic acid
薬効分類名 放射性医薬品
腎疾患診断薬
薬効分類番号 4300
ATCコード V09CA02
KEGG DRUG
D02025 ジメルカプトコハク酸テクネチウム
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2022年3月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
キドニーシンチキット Kidneyscinti Kit 日本メジフィジックス 4300416A1027 3185円/回分 処方箋医薬品注)

4. 効能または効果

腎シンチグラムによる腎疾患の診断

6. 用法及び用量

<調製法>
本品を冷蔵庫から取り出し,約5分間放置して室温にもどす。本品1バイアルあたり,日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液2〜9mLを無菌的に加える。振とうして内容物を溶解し,室温に10分間放置することによりジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液を得る。
<腎シンチグラフィ>
通常,成人にはテクネチウム−99mとして37〜185MBqを肘静脈に注射し,1時間以上の経過を待って,被検部をガンマカメラ又はスキャンナで撮影することにより,腎シンチグラムをとる。
投与量は,年齢,体重により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹,そう痒感
循環器血圧低下
その他気分不良

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 調製中の術者への被曝を軽減するため,調製は注意深く,かつ迅速に行うこと。
14.1.2 調製後はなるべく早く使用すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
血清クレアチニン値2.0mg/dLを超えない成人4例について試験した結果,本剤の血中クリアランス曲線は投与後1時間位まではほぼ1相性の指数関数的減少を示し(半減期:50±7分),投与後1〜24時間までは2ないし3相性を示し,減少勾配は次第に緩やかになった1)
16.3 分布
血中から消失したRIがすべて腎臓に移行するものと仮定し,血中消失曲線と尿中排泄曲線から推定すると,1〜2時間でほぼ50%が腎内に蓄積移行し,5時間以降ほぼ70%に達しプラトーを形成する1)
16.5 排泄
累積尿中排泄率は最初の1時間で4.15±2.05%,15時間で19.10±0.57%であった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
キドニーシンチTc-99m注(一般名:ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液)が有効であると報告されている適応症は以下のとおりである。
腎腫瘍,慢性腎炎,急性腎炎,腎奇形,腎盂腎炎,他
疾患名有効例数/症例数有効率
腎腫瘍35/35100%
慢性腎炎25/25100%
急性腎炎19/19100%
腎奇形24/24100%
腎盂腎炎20/20100%

18. 薬効薬理

18.1 測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
18.2 集積機序
肘静脈内に投与された本剤は静注後速やかに腎尿細管上皮細胞によって摂取され,かつ高率(90%)に腎皮質に集積し,かなり長期間蓄積,停留する。のう腫や水腎の存在する場合,あるいは腫瘍によってFunctioning tubular massが圧排されている場合は,欠損像として形態異常を示す2)3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. 2,3-ジメルカプトコハク酸

一般的名称 2,3-ジメルカプトコハク酸
一般的名称(欧名) 2,3-dimercaptosuccinic acid
分子式 C4H6O4S2
分子量 182.22
核物理学的特性 99mTcとして):
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)
理化学知見その他 19.1 ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc) 調製前の化合物

22. 包装

2バイアル(1バイアル×2)

23. 主要文献

  1. 石井靖,他, 核医学, 13, 7-16, (1976) »PubMed
  2. 鳥塚莞爾,他編, 臨床核医学, 303, (1981), (南江堂,東京)
  3. 木村和文,他, 臨牀放射線, 22, 315-319, (1977) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日本メジフィジックス株式会社 メディカルインフォメーション担当
〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号
電話:0120-07-6941(フリーダイヤル)
製品情報問い合わせ先
日本メジフィジックス株式会社 メディカルインフォメーション担当
〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号
電話:0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
日本メジフィジックス株式会社
東京都江東区新砂3丁目4番10号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/08/20 版