医療用医薬品 : リンデロン

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医薬品情報


総称名 リンデロン
一般名 ベタメタゾン吉草酸エステル
ゲンタマイシン硫酸塩
欧文一般名 Betamethasone Valerate
Gentamicin Sulfate
薬効分類名 皮膚外用合成副腎皮質ホルモン・抗生物質配合剤
薬効分類番号 2647
KEGG DRUG
D04773 ベタメタゾン吉草酸エステル・ゲンタマイシン硫酸塩
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年11月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
リンデロン−VG軟膏0.12% RINDERON-VG Ointment シオノギファーマ 2647709M1102 27.7円/g
リンデロン−VGクリーム0.12% RINDERON-VG Cream シオノギファーマ 2647709N1060 27.7円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 ゲンタマイシン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染のある場合[皮膚感染が増悪するおそれがある。]
2.2 真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[これらの疾患が増悪するおそれがある。]
2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.4 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]
2.5 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延するおそれがある。]
2.6 ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

<適応菌種>
ゲンタマイシン感性菌
<適応症>
○湿潤、びらん、結痂を伴うか、又は二次感染を併発している次の疾患
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、脂漏性皮膚炎を含む)、乾癬掌蹠膿疱症
○外傷・熱傷及び手術創等の二次感染

5. 効能または効果に関連する注意

湿疹・皮膚炎群、乾癬、掌蹠膿疱症、外傷・熱傷及び手術創等に対しては、湿潤、びらん、結痂を伴うか、又は二次感染を併発しているものにのみ使用し、これらの症状が改善した場合には、速やかに使用を中止し、抗生物質を含有しない薬剤に切り替えること。

6. 用法及び用量

通常、1日1〜数回、適量を塗布する。
なお、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)があらわれた場合には使用を中止すること。
8.2 大量又は長期にわたる広範囲の使用により、副腎皮質ホルモン剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある。[9.59.79.811.1.1参照]
8.3 症状改善後は、できるだけ速やかに使用を中止すること。
8.4 長期連用を避けること。[11.2参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。[8.2参照]
9.7 小児等
ベタメタゾン吉草酸エステルの長期・大量使用又は密封法(ODT)により発育障害1)を来すとの報告がある。
また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。[8.2参照]
9.8 高齢者
大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意すること。一般に副作用があらわれやすい。[8.2参照]

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障(いずれも頻度不明)
眼瞼皮膚への使用に際しては眼圧亢進、緑内障2)を起こすことがある。
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、緑内障、後嚢白内障等があらわれることがある。[8.2参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満注1頻度不明
過敏症 皮膚の刺激感、接触性皮膚炎、発疹
 中心性漿液性網脈絡膜症
皮膚魚鱗癬様皮膚変化 
皮膚の感染症注2 ゲンタマイシン耐性菌又は非感性菌による感染症、真菌症(カンジダ症、白癬等)、ウイルス感染症
その他の皮膚症状注3 ざ瘡様発疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、多毛、色素脱失
下垂体・副腎皮質系 下垂体・副腎皮質系機能の抑制注4
長期連用注5 腎障害、難聴

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
14.1.1 使用時
化粧下、ひげそり後等に使用することのないよう注意すること。
14.1.2 使用部位
眼科用として使用しないこと。

16. 薬物動態

16.2 吸収
正常なヒト腋窩皮膚に0.15% 3H-標識ベタメタゾン吉草酸エステルクリームを30分、1時間、2時間、4時間、8時間密封法(ODT)により塗布後、薬剤を除去し、オートラジオグラフ法により経表皮吸収及び経皮膚付属器官吸収を検討した結果、共に吸収が良好であった3)
表16-1 経表皮吸収及び経皮膚付属器官吸収
部位\密封(ODT)時間30分1時間2時間4時間8時間
角質層
マルピギー層++
毛嚢壁(外側)++++++
毛嚢壁(内側)++++
皮脂腺++++
アポクリン腺細胞++++
アポクリン腺腔++
16.5 排泄
乾癬患者2例及び天疱瘡患者1例に0.1% 3H-標識ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏を密封法(ODT)により塗布した場合、7日間の尿中回収率は塗布量の2.0〜18.5%であった4)(外国人データ)。
表16-2 尿中回収率
疾患名塗布面積1日塗布量(ODT)塗布日数7日間の尿中回収率(合計)
乾癬体表の50%20mg1日間2.0%
乾癬体表の50%25mg2日間8.7%
天疱瘡体表の20%10mg3日間18.5%
注)本剤はベタメタゾン吉草酸エステルとゲンタマイシン硫酸塩の配合剤である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
<湿疹・皮膚炎群>
17.1.1 国内臨床試験
ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏を対照薬とし、湿潤性湿疹・皮膚炎群を有する患者を対象とした比較試験(1日2〜3回、7〜21日間使用14例)において有効性を比較した結果、ベタメタゾン吉草酸エステル・ゲンタマイシン硫酸塩軟膏はベタメタゾン吉草酸エステル軟膏と同等又は同等以上であった5)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
18.1.1 ベタメタゾン吉草酸エステル
ステロイドは細胞質に存在する熱ショック蛋白質、抑制蛋白質と複合体を形成したステロイド受容体に結合後核内に移行し、ステロイド反応性の遺伝子を活性化させ、その薬理作用を発揮すると考えられている。また、血管内皮細胞やリンパ球等の細胞膜の障害を抑制するような膜の安定性に関与する作用や、フォスフォリパーゼA2と呼ばれる細胞膜リン脂質からロイコトリエンやプロスタグランジンなど種々の炎症惹起物質を誘導する重要な酵素の機能を抑える作用も知られている。
その作用機序としては、単量体のステロイドとその受容体が複合体を形成することで、NFκBやAP-1と呼ばれるサイトカイン産生の誘導や細胞接着分子の発現等を調節している細胞内転写因子の機能を抑制することで、2量体の受容体と結合した場合、リポコルチン等の誘導を介して、炎症を制御すると考えられている。免疫抑制作用に関しては、リンパ球に対する直接的な機能抑制、アポトーシスの誘導によると考えられている6)
18.1.2 ゲンタマイシン硫酸塩
細菌の蛋白合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、その作用は殺菌的である。
18.2 薬理作用
18.2.1 皮膚血管収縮試験
ベタメタゾン吉草酸エステルは健康成人20例における皮膚血管収縮試験において、フルオシノロンアセトニドに比べて3.6倍の皮膚血管収縮能を示した7)(外国人データ)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ベタメタゾン吉草酸エステル

一般的名称 ベタメタゾン吉草酸エステル
一般的名称(欧名) Betamethasone Valerate
化学名 9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17-pentanoate
分子式 C27H37FO6
分子量 476.58
融点 約190℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末で、においはない。
クロロホルムに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
分配係数 3070[1-オクタノール/水]
理化学知見その他 19.1 ベタメタゾン吉草酸エステル
KEGG DRUG D01357

19.2. ゲンタマイシン硫酸塩

一般的名称 ゲンタマイシン硫酸塩
一般的名称(欧名) Gentamicin Sulfate
略号 GM
化学名 ゲンタマイシンC1硫酸塩
(6R)-2-Amino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methylamino-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC2硫酸塩
(6R)-2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC1a硫酸塩
2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
分子式 C1=C21H43N5O7・xH2SO4
C2=C20H41N5O7・xH2SO4
C1a=C19H39N5O7・xH2SO4
分子量 (塩基部分)
C1=477.60
C2=463.57
C1a=449.54
物理化学的性状 白色〜淡黄白色の粉末である。
水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
吸湿性である。
理化学知見その他 19.2 ゲンタマイシン硫酸塩
KEGG DRUG D01063

20. 取扱い上の注意

<軟膏>
20.1 高温条件下で軟膏基剤中の低融点物質(液体)が滲出すること(Bleeding現象)がある。
<クリーム>
20.2 低温あるいは高温条件下で外観が変化(粒状あるいは分離)することがある。
<製剤共通>
20.3 チューブ又は瓶を開封後は遮光して保存すること。

22. 包装

<リンデロン-VG軟膏0.12%>
10本[5g(チューブ)×10]
50本[5g(チューブ)×50]
50本[10g(チューブ)×50]
200g[瓶]
<リンデロン-VGクリーム0.12%>
10本[5g(チューブ)×10]
50本[5g(チューブ)×50]
50本[10g(チューブ)×50]
5本[30g(チューブ)×5]

23. 主要文献

  1. Vermeer,B.J.et al., Dermatologica., 149, 299-304, (1974) »PubMed
  2. Zugerman,C.et al., Arch.Dermatol., 112, 1326, (1976) »PubMed
  3. 久木田淳ほか, 西日本皮膚科, 33, 129-137, (1971) »DOI
  4. Butler,J.et al., Br.J.Dermatol., 78, 665-668, (1966) »PubMed
  5. 笹川正二, 皮膚科紀要, 65, 39-46, (1970)
  6. 片山一朗, アレルギー, 55, 1279-1283, (2006) »DOI
  7. McKenzie,A.W.et al., Arch.Dermatol., 89, 741-746, (1964) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
塩野義製薬株式会社 医薬情報センター
〒541-0045 大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話:0120-956-734
FAX:06-6202-1541
URL:https://med.shionogi.co.jp/
製品情報問い合わせ先
塩野義製薬株式会社 医薬情報センター
〒541-0045 大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話:0120-956-734
FAX:06-6202-1541
URL:https://med.shionogi.co.jp/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
シオノギファーマ株式会社
大阪府摂津市三島2丁目5番1号
26.2 販売元
塩野義製薬株式会社
大阪市中央区道修町3丁目1番8号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/06/19 版