医療用医薬品 : フルメタ

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医薬品情報


総称名 フルメタ
一般名 モメタゾンフランカルボン酸エステル
欧文一般名 Mometasone Furoate
製剤名 モメタゾンフランカルボン酸エステル製剤
薬効分類名 皮膚外用合成副腎皮質ホルモン剤
薬効分類番号 2646
ATCコード D07AC13 D07XC03
KEGG DRUG D00690 モメタゾンフランカルボン酸エステル
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 米国の商品
KEGG DGROUP DG00419 モメタゾン
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フルメタ軟膏 Fulmeta 塩野義製薬 2646731M1029 33.4円/g 劇薬
フルメタクリーム Fulmeta 塩野義製薬 2646731N1024 33.4円/g 劇薬
フルメタローション Fulmeta 塩野義製薬 2646731Q1020 33.4円/g 劇薬

禁忌

次の場合には使用しないこと

細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬,けじらみ等)[これらの疾患が増悪するおそれがある。]

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]

潰瘍(ベーチェット病は除く),第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され,治癒が遅延するおそれがある。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症を含む),乾癬,掌蹠膿疱症,紅皮症,薬疹・中毒疹,虫さされ,痒疹群(蕁麻疹様苔癬,ストロフルス,固定蕁麻疹を含む),多形滲出性紅斑,慢性円板状エリテマトーデス,扁平紅色苔癬,ジベル薔薇色粃糠疹,シャンバーグ病,肥厚性瘢痕・ケロイド,天疱瘡群,類天疱瘡,円形脱毛症

用法用量

通常,1日1〜数回,適量を患部に塗布する。
なお,症状により適宜増減する。

使用上の注意

重要な基本的注意

皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが,やむを得ず使用する必要がある場合には,あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用),抗真菌剤による治療を行うか,又はこれらとの併用を考慮すること。

大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により,副腎皮質ホルモン剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがあるので,特別な場合を除き長期大量使用や密封法(ODT)を極力避けること。

長期連用により,局所的副作用が発現しやすいので,症状改善後は速やかに他のより緩和な局所療法に転換すること。

本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は,使用を中止すること。

副作用

副作用発現状況の概要

承認時における安全性評価対象例1749例中,副作用は75例(4.29%),90件〔軟膏813例中28例(3.4%),38件;クリーム714例中40例(5.6%),45件;ローション222例中7例(3.2%),7件〕に認められた。
主なものは,皮膚刺激感23件〔軟膏7件;クリーム10件;ローション6件〕,毛嚢炎20件〔軟膏6件;クリーム13件;ローション1件〕等であった[1][2][3]

再審査終了時における安全性評価対象例9577例中,副作用は175例(1.83%),194件〔軟膏3239例中54例(1.67%),59件;クリーム3132例中54例(1.72%),61件;ローション3206例中67例(2.09%),74件〕に認められた。
主なものは,皮膚刺激感67件〔軟膏13件;クリーム19件;ローション35件〕,毛嚢炎21件〔軟膏2件;クリーム6件;ローション13件〕等であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

眼圧亢進,緑内障,後嚢白内障(頻度不明)

眼瞼皮膚への使用に際しては眼圧亢進,緑内障[4]を起こすことがあるので注意すること。
大量又は長期にわたる広範囲の使用,密封法(ODT)により,緑内障,後嚢白内障等があらわれることがある。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症注1 皮膚の刺激感紅斑 
皮膚接触皮膚炎,皮膚乾燥そう痒 
皮膚の感染症注2 細菌感染症(伝染性膿痂疹,毛嚢炎・せつ等)真菌症(カンジダ症,白癬等)ウイルス感染症
その他の皮膚症状注3   ざ瘡様発疹,酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ,口囲等に潮紅,丘疹,膿疱,毛細血管拡張),ステロイド皮膚(皮膚萎縮,ステロイド潮紅・毛細血管拡張,紫斑),多毛,色素脱失
下垂体・副腎皮質系  下垂体・副腎皮質系機能の抑制注4
注1:このような症状があらわれた場合には使用を中止すること。注2:このような症状があらわれた場合には,適切な抗菌剤,抗真菌剤等を併用し,症状が速やかに改善しない場合には,本剤の使用を中止すること。〔密封法(ODT)の場合に起こりやすい。〕注3:長期連用により,このような症状があらわれた場合にはその使用を差し控え,副腎皮質ホルモンを含有しない薬剤に切り替えること。注4:大量又は長期にわたる広範囲の使用,密封法(ODT)により発現した事象。投与中止により急性副腎皮質機能不全に陥る危険性があるため,投与を中止する際は患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。

高齢者への使用

一般に高齢者では副作用があらわれやすいので,大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への使用

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては使用しないことが望ましい。[動物試験で催奇形作用[5][6]及び胎児への移行[6]が報告されている。]

授乳中の婦人には授乳を避けさせることが望ましい。[動物試験で乳汁中に移行することが報告されている[7]。]

小児等への使用

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児では,長期・大量使用又は密封法(ODT)は発育障害[8]を来すおそれがあるので避けること。
また,おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。

適用上の注意

使用部位

眼科用として使用しないこと。

使用時

化粧下,ひげそり後等に使用することのないよう注意すること。

薬物動態

健康成人5例にモメタゾンフランカルボン酸エステル軟膏の10g/日を1回又は5日間連続して密封法(ODT)により塗布し,モメタゾンフランカルボン酸エステル及びその主代謝物の血漿中濃度及び尿中排泄量をラジオイムノアッセイにより測定した[9]

血漿中濃度

血漿中には未変化体が主として検出されたが,その濃度は極めて低く,最高血漿中濃度(mean±S.D.)は129±58pg/mLであった(1回塗布時)。

排泄

尿中には代謝物モメタゾン及び6β-ヒドロキシモメタゾンフランカルボン酸エステルが主として検出されたが,累積排泄量は塗布量の約0.001%であった(5日間塗布時)。

臨床成績

承認時において,0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル及び0.064%ベタメタゾンジプロピオン酸エステル軟膏・クリームを対照薬とした二重盲検比較試験及び一般臨床試験での有効性評価対象例は1692例であり,有効率は86.2%(1458例)であった[1][2][3]

表1 臨床成績

疾患名軟膏クリームローション
有効例数/有効性評価対象例数有効率(%)有効例数/有効性評価対象例数有効率(%)有効例数/有効性評価対象例数有効率(%)
湿疹・皮膚炎群注1 235/26289.7167/18590.395/9996.0
乾癬174/19290.6152/19179.626/3183.9
掌蹠膿疱症23/3174.218/2864.3
紅皮症27/3187.122/2684.6
薬疹・中毒疹29/3096.726/2989.7
虫さされ30/3196.832/3210027/27100
痒疹群注2 28/2996.628/3190.323/2979.3
多形滲出性紅斑20/2010015/1693.8
慢性円板状エリテマトーデス15/2075.017/2085.0
扁平紅色苔癬21/2295.512/1580.0
ジベル薔薇色粃糠疹26/2610027/27100
シャンバーグ病16/2080.018/2185.7
肥厚性瘢痕・ケロイド13/2259.114/2850.0
天疱瘡群16/1794.17/8
類天疱瘡8/98/1172.7
円形脱毛症14/2458.312/2548.017/2763.0
注1:進行性指掌角皮症を含む集計注2:蕁麻疹様苔癬,ストロフルス,固定蕁麻疹を含む集計

薬効薬理

薬理作用

皮膚血管収縮試験

健康成人12例を対象とする皮膚蒼白度試験(肉眼的判定)において,モメタゾンフランカルボン酸エステル軟膏及びクリームは,0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏及びクリームに比べて強い皮膚血管収縮能を示した[10]

図1 皮膚血管収縮比較試験

各種炎症に対する作用

モメタゾンフランカルボン酸エステル又はモメタゾンフランカルボン酸エステル軟膏は,マウスのクロトン油耳殻浮腫,ラットのカラゲニン足蹠浮腫,paper disk肉芽腫の各炎症モデルに対して,局所投与によりベタメタゾンジプロピオン酸エステル,ベタメタゾン吉草酸エステル及びこれらを含有する軟膏製剤に比較して,強い局所抗炎症作用を示した[11]

モメタゾンフランカルボン酸エステルは,臨床での効力がvery strong群の中位以上の各種コルチコステロイドとのマウスでの比較試験において,局所抗炎症作用(クロトン油耳殻浮腫抑制作用)が強く,主作用(局所抗炎症作用)と副作用(皮膚萎縮,全身作用)との乖離性が大きかった[12]

有効成分に関する理化学的知見

一般名モメタゾンフランカルボン酸エステル
一般名(欧名)Mometasone Furoate
化学名(+)-9,21-Dichloro-11β,17α-dihydroxy-16α-methyl-1,4-pregnadiene-3,20-dione 17-(2-furoate)
分子式C27H30Cl2O6
分子量521.43
融点約218℃(分解)
性状白色〜微黄白色の結晶性の粉末で,においはない。
クロロホルムに溶けやすく,1,4-ジオキサンにやや溶けやすく,メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく,ジエチルエーテルに極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない。
分配係数クロロホルム,酢酸エチル及びオクタノールとpH2〜10の各pH緩衝液との2層間の平衡状態における分配比(25℃)を測定した結果,すべてのpH域において水層には分配しない。
KEGG DRUGD00690

取扱い上の注意

軟膏

高温条件下で軟膏基剤中の低融点物質(液体)が滲出すること(Bleeding現象)がある。

クリーム

高温条件下で外観が変化(粒状あるいは分離)することがある。

ローション

火気に近づけないこと。

包装

フルメタ軟膏

チューブ5g×10,チューブ5g×50,チューブ10g×10,チューブ10g×50

瓶200g

フルメタクリーム

チューブ5g×10,チューブ10g×10

フルメタローション

瓶10g×10

〔フルメタクリーム:チューブ5g×50 製造中止
チューブ10g×50 製造中止
チューブ30g×5 製造中止〕

主要文献


1. 石橋康正ほか,  臨床医薬,  6 (7),  1407,  (1990)
2. 石橋康正ほか,  臨床医薬,  6 (7),  1447,  (1990)
3. 石橋康正ほか,  臨床医薬,  6 (8),  1655,  (1990)
4. Zugerman,C.et al.,  Arch.Dermatol.,  112 (9),  1326,  (1976) »PubMed
5. 森田泰信ほか,  基礎と臨床,  24 (5),  2517,  (1990)
6. 和田和義ほか,  基礎と臨床,  24 (5),  2545,  (1990)
7. 菅野浩一ほか,  薬物動態,  5 (6),  819,  (1990) »J-STAGE
8. Vermeer,B.J.et al.,  Dermatologica,  149,  299,  (1974) »PubMed
9. 東禹彦ほか,  皮膚,  32 (3),  395,  (1990) »J-STAGE
10. 高橋収ほか,  皮膚,  31 (1),  46,  (1989) »J-STAGE
11. 小田口州宏ほか,  基礎と臨床,  24 (4),  1985,  (1990)
12. 小田口州宏ほか,  基礎と臨床,  27 (9),  3575,  (1993)

作業情報


改訂履歴

2013年2月 改訂
2015年11月 第11版 改訂(包装容量の製造中止に伴う改訂)

文献請求先

塩野義製薬株式会社
541-0045
大阪市中央区道修町3丁目1番8号
0120-956-734

業態及び業者名等

製造販売元
塩野義製薬株式会社
541-0045
大阪市中央区道修町3丁目1番8号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/1/23 版