医療用医薬品 : アタラックス

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医薬品情報


総称名 アタラックス
一般名 ヒドロキシジン塩酸塩
欧文一般名 Hydroxyzine Hydrochloride
製剤名 ヒドロキシジン塩酸塩注射液
薬効分類名 抗アレルギー性緩和精神安定剤
薬効分類番号 1179
ATCコード N05BB01
KEGG DRUG D00672 ヒドロキシジン塩酸塩
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00912 ヒドロキシジン
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2017年2月 改訂 (第13版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アタラックス−P注射液(25mg/ml) Atarax-P Parenteral Solution(25mg/ml) ファイザー 1179401A1026 57円/管 処方箋医薬品
アタラックス−P注射液(50mg/ml) Atarax-P Parenteral Solution(50mg/ml) ファイザー 1179401A2022 59円/管 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分、セチリジン、ピペラジン誘導体、アミノフィリン、エチレンジアミン1)に対し過敏症の既往歴のある患者

ポルフィリン症の患者2)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

神経症における不安・緊張・抑うつ

麻酔前投薬

術前・術後の悪心・嘔吐の防止

用法用量

静脈内注射

ヒドロキシジン塩酸塩として、通常成人1回25〜50mgを必要に応じ4〜6時間毎に静脈内注射するか又は点滴静注する。ただし、1回の静注量は100mgを超えてはならず、25mg/分以上の速度で注入しないこと。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

筋肉内注射

ヒドロキシジン塩酸塩として、通常成人1回50〜100mgを必要に応じ4〜6時間毎に筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

てんかん等の痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させることがある。]

QT延長のある患者(先天性QT延長症候群等)、QT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者、著明な徐脈や低カリウム血症等がある患者[QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こすことがある。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

肝機能障害のある患者[肝機能障害のある患者で血中濃度半減期が延長したとの報告がある。]

腎障害のある患者[中等度又は重度の腎障害のある患者で血中濃度半減期が延長したとの報告がある。]

下記の患者[本剤の抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある。]

緑内障の患者3)

前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者3)

重症筋無力症の患者3)

認知症の患者

狭窄性消化性潰瘍又は幽門十二指腸閉塞等消化管運動が低下している患者3)

不整脈を発現しやすい状態にある患者

重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械類の操作には従事させないよう注意すること。

末梢の壊死を起こすおそれがあるので、動脈内には絶対投与しないこと。

筋肉内注射時に注射部位をもむことによって、皮内又は皮下に薬液が漏出し、壊死、皮膚潰瘍、疼痛等の注射部位反応を起こすことがあるので、注射後、強くもまず軽くおさえる程度にとどめること。[「重大な副作用」、「適用上の注意」の項参照]

相互作用

相互作用序文

本剤は、in vitro試験において、主としてCYP3A4/CYP3A5及びアルコール脱水素酵素で代謝されることが報告されているため、これらの薬物代謝酵素を阻害する薬剤と併用した場合、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

薬物代謝酵素用語

CYP3A5

薬物代謝酵素用語

アルコール脱水素酵素

併用注意

バルビツール酸誘導体・麻酔剤・麻薬系鎮痛剤等の中枢神経抑制剤、アルコール、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤相互に作用を増強するおそれがある3)ので減量するなど慎重に投与すること。両剤ともに中枢神経抑制作用を有するため、併用により作用が増強されるおそれがある。
ベタヒスチン、抗コリンエステラーゼ剤(ネオスチグミン臭化物等)これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある4)本剤はこれらの薬剤の作用と拮抗することがある。
シメチジンシメチジンとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある5)シメチジンは本剤の肝臓での主な代謝酵素であるCYP1A2、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4、CYP3A5を阻害し、本剤の代謝、排泄を遅延させる。
不整脈を引き起こすおそれのある薬剤(シベンゾリンコハク酸塩等)併用により心室性不整脈等の副作用があらわれたとの報告がある。ともに心血管系の副作用を起こすおそれがある。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度については再評価時における文献を参考に集計した。総症例4,933例中、主な副作用は眠気(1.46%)、口渇(1.30%)、不安(0.65%)等であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー(頻度不明注))

ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、胸部不快感、喉頭浮腫、呼吸困難、顔面蒼白、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)(頻度不明注))

QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸(頻度不明注))

AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

注射部位の壊死、皮膚潰瘍(頻度不明注))

注射部位の壊死、皮膚潰瘍があらわれ、瘢痕が形成されることがある。重度の場合には壊死組織の切除、皮膚移植が必要になることがあるので、注射部位の疼痛、腫脹、硬結等があらわれた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。

急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明注))

急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注:自発報告のため頻度不明

その他の副作用

 1%以上1%未満頻度不明注1)
精神・神経系眠気不安、めまい倦怠感、不随意運動、振戦、痙攣、頭痛、幻覚、興奮、錯乱、不眠、傾眠
消化器口渇嘔気・嘔吐食欲不振注2)、胃部不快感注2)、便秘
循環器 血圧降下、頻脈 
過敏症注3)  発疹、紅斑、多形滲出性紅斑、浮腫性紅斑、紅皮症、そう痒、蕁麻疹
注射部位 疼痛腫脹、硬結、静脈炎、しびれ、知覚異常、筋萎縮、筋拘縮
その他  霧視、尿閉、発熱
注1):自発報告又は外国での報告のため頻度不明。注2):内用剤での報告のため頻度不明。注3):発現した場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠初期(約3ヶ月)に本剤を投与された婦人が、口蓋裂等の奇形を有する児を出産したとの報告がある6)。また、妊娠中の投与により、出産後新生児に傾眠、筋緊張低下、離脱症状、錐体外路障害、間代性運動、中枢神経抑制等の精神神経系症状、新生児低酸素症があらわれたとの報告がある6)7)。]

授乳中の婦人には本剤投与中の授乳を避けさせること。[本剤がヒト母乳中に移行するかどうかは知られていないが、授乳中の新生児に中枢神経抑制、緊張低下があらわれたとの報告がある。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加物としてベンジルアルコールを含有している。]

臨床検査結果に及ぼす影響

本剤はアレルゲン反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査又は気道過敏性試験を実施する少なくとも5日前より本剤の投与を中止することが望ましい。

過量投与

症状

過度の鎮静、また、まれに振戦、痙攣、低血圧、意識レベルの低下、嘔気・嘔吐等があらわれることがある。

処置

一般的な対症療法を行う。ただし、エピネフリンは昇圧作用を逆転させるおそれがあるので投与しないことが望ましい。

適用上の注意

静脈内注射時

投与速度

注射方法等に十分注意し25mg/分未満の注射速度でできるだけ遅くすること。[皮内又は皮下に薬液が漏出し、静脈炎、一過性の溶血等を起こすおそれがある。]

注射方法

本剤を静注する場合は、点滴静注により行うのが望ましい。また本剤を稀釈せず点滴静注の側管より直接注入することは避けること。

筋肉内注射時

筋肉内投与により、注射部位に壊死、皮膚潰瘍、疼痛、硬結、しびれ、知覚異常、筋萎縮・筋拘縮等の筋肉障害があらわれることがある。筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため下記の点に留意すること。

神経走行部を避けて慎重に投与すること。

注射針刺入時、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

注射後、強くもまず軽くおさえる程度にとどめること。[皮内又は皮下に薬液が漏出し、壊死、皮膚潰瘍、疼痛等の注射部位反応を起こすことがある。]

繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、同一注射部位を避けて行うこと。
なお、乳児・小児には連用しないことが望ましい。

アンプルカット時

本剤はワンポイントアンプルであるが、異物混入を避けるため、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭したのちカットすることが望ましい。

薬効薬理

中枢抑制作用

ヒドロキシジンは、視床、視床下部、大脳辺縁系などに作用し、中枢抑制作用を示すものと考えられている8)
ヒドロキシジンは、電気刺激による情動行動に対し優れた静穏効果を示す。電撃闘争ラットにおける馴化作用は、クロルジアゼポキシドとほぼ同等である9)
ヒドロキシジンは、ラットのアポモルヒネによるそしゃく運動に対して抑制作用を示すが、カタレプシー作用は認められていない10)

制吐作用

ヒドロキシジンは、アポモルヒネ及びベラトルムアルカロイドによるイヌ嘔吐に対し抑制作用を示す。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ヒドロキシジン塩酸塩
一般名(欧名)Hydroxyzine Hydrochloride
化学名2-(2-{4-[(RS)-(4-Chlorophenyl)phenylmethyl]piperazin-1-yl}ethoxy)ethanol dihydrochloride
分子式C21H27ClN2O2・2HCl
分子量447.83
性状ヒドロキシジン塩酸塩は、白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。水に極めて溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
KEGG DRUGD00672

包装

アタラックス-P注射液(25mg/ml)

10アンプル

アタラックス-P注射液(50mg/ml)

50アンプル

主要文献


1. Zuidema,J.,  Pharm Weekbl Sci,  7 (4),  134,  (1985) »PubMed »DOI
2. Moore,M.R.et al.,  Clin Biochem,  22 (3),  181,  (1989) »PubMed »DOI
3. Martindale 32nd ed.,  397,  (1999)  Pharmaceutical Press
4. Martindale 34th ed.,  1492,  (2004)  Pharmaceutical Press
5. Salo,O.P.et al.,  Acta Derm Venereol,  66 (4),  349,  (1986) »PubMed
6. Briggs,G.G.,  Drugs in Pregnancy and Lactation Tenth Edition,  675,  (2015)  Williams & Wilkins
7. Prenner,B.M.,  Am J Dis Child,  131 (5),  529,  (1977) »PubMed »DOI
8. 渡辺 繁紀ほか,  日本薬理学雑誌,  70 (1),  19,  (1974) »PubMed »DOI
9. Morren,H.G.et al.,  Psychopharmacological Agents Gordon,M.ed.,  4,  251,  (1964)  Academic Press
10. Levis,S.et al.,  Arch Int Pharmacodyn Ther,  109 (1-2),  127,  (1957) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2016年5月 改訂
2017年2月 改訂 (第13版)

文献請求先

ファイザー株式会社
151-8589
東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467

業態及び業者名等

製造販売
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/12/16 版