医療用医薬品 : アドステロール

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医薬品情報


総称名 アドステロール
一般名 6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(131I)
薬効分類名 放射性医薬品, 副腎疾患診断薬
薬効分類番号 4300
KEGG DRUG D02043 ヨウ化メチルノルコレステノール
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2018年10月 改訂 (第9版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 吸収線量 臨床成績 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アドステロール−I131注射液 Adosterol-I 131 Injection 富士フイルム富山化学 4300426A1020 1059円/MBq 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

ヨード過敏症患者。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人ならびに授乳中の婦人。

副腎疾患が強く疑われる者以外の患者。

18歳未満の者には性腺、ことに卵巣への被曝が多いので投与しないことを原則とする。

ジスルフィラム、シアナミド、プロカルバジン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)。

効能・効果及び用法・用量

効能効果

副腎シンチグラムによる副腎疾患部位の局在診断

用法用量

本品に生理食塩液又は注射用水を加えて2倍以上希釈する。
次に、その約18.5MBqを被検者に30秒以上かけてゆっくり静注し、静注7日目以降にプローブ型シンチレーションデテクタースキャナー又はシンチカメラを用いてデテクターを体外より副腎部に向けて走査又は撮影することにより副腎シンチグラムを得る。
なお、年齢、体重により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

薬物過敏症又はアレルギー性体質の患者。

飲酒に対し強い反応を示す患者。[血管迷走神経反応系の副作用があらわれやすい。]

重要な基本的注意

本品はエタノールを1.6v/v%含むので、生理食塩液又は注射用水を用いて2倍以上に希釈し、30秒以上かけてゆっくり投与すること。

本品投与にあたっては、体内で遊離した放射性ヨードが甲状腺に摂取されることを防止するため、適当なヨード剤(例えばルゴール液など)で甲状腺をブロックすること。

副腎及び性腺の被曝が多いので副腎疾患が強く疑われる場合を除いて投与しないこと。

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

相互作用

併用禁忌

ジスルフィラム、シアナミド、プロカルバジン塩酸塩これら薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下等)を起こすおそれがある。本剤はエタノールを含有しているため。

併用注意

N-メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質(セフメノキシム塩酸塩等)、メトロニダゾールこれら薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、悪心、頻脈、多汗、頭痛等)を起こすおそれがある。本剤はエタノールを含有しているため。

副作用

副作用発現状況の概要

承認前の臨床試験では、総症例660例中、副作用は9例(1.36%)に認められ、主な副作用は、顔面紅潮、めまいであった。

承認後の使用成績調査では、1,840症例中、副作用は29例(1.58%)に認められ、主な副作用は、顔面紅潮、心悸亢進であった。(再審査終了時)

以下の副作用は、上記調査において認められたもの、あるいは別途自発的に報告されたものである。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー

まれに(0.1%未満)ショック、血管浮腫、呼吸困難等のアナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1%〜5%0.1%未満
過敏症 発疹、発赤
循環器動悸、顔面紅潮徐脈、頻脈、血圧上昇、顔面蒼白
消化器嘔気、嘔吐 
その他めまい、頭痛、発汗、息苦しさ、腹部痛胸部、背部、腰部等の痛み、顔面・四肢のしびれ、気分不良、不快感、冷汗、脱力、熱感、けいれん、目のちらつき、悪寒

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(現在までのところ、十分な臨床試験成績が得られていない)。

その他の注意

便秘症の患者にて副腎イメージと糞便中に排泄された131Iが重なったと考えられる症例があり、注射後、下剤等で排便の促進を行うことを指示した報告がある1)

(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において、ときに血管迷走神経反応(顔面紅潮、動悸など)また、まれに発熱、アレルギー反応(皮膚発赤、発疹など)、その他(眼球充血、胸部痛など)があらわれることがあると報告されている。
また、失神、失禁、心停止を起こした症例が報告されている。2)

薬物動態

本品は副腎に取り込まれ、長く残存する。その集積率は131I-19-ヨードコレステロールに比べ高いと報告されている3)。また、肝臓への集積も認められるが、投与7日後において副腎/バックグランドの比が最も高く、通常、静注後7日目以降にイメージングを行うのが良いとされている4)
また、糖質コルチコイドであるデキサメサゾンの投与によりACTHの分泌が抑制される為、正常あるいは過形成では本品の集積は低下する。一方、腺腫では腫瘍部への集積には変化がないので、腺腫例と正常あるいは過形成との鑑別が可能である4)5)6)

吸収線量

MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。

臓器吸収線量(mGy/18.5MBq)
全身4.4
8.4
肝臓8.0
脾臓8.9
副腎791.2
腎臓4.6
睾丸3.7
卵巣40.3
(自社データ)

臨床成績

本品の有効性についてのモニター調査の結果、読影できたものを有効例とした場合の有効率(有効例数/症例数)は次のとおりであった。

疾患名有効例数/症例数有効率
アルドステロン症276/28297.9%
副腎腫瘍179/18397.8%
クッシング症候群153/153100%
高血圧102/102100%
褐色細胞腫80/8198.8%

本品の原発性アルドステロン症の腺腫への集積率はホルモン産生能と腺腫の大きさとに関係すると考えられており、通常、直径が1cm以下の腺腫では診断が困難とされている。また、たとえ直径が1cm以上の場合でも、ホルモン産生能が低い場合、陽性描出不可能な場合がある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(131I)
分子式C27H45O131I
分子量516.66
131Iの核物理学的特性物理的半減期 8.02070日主なγ線エネルギー 365keV(81.7%)主なβ線エネルギー 606keV(89.5%)β線組織内飛程 2mm減衰表経過日数(日)残存放射能(%)−3129.6−2118.9−1109.00100191.7284.1377.2470.8564.9659.5754.6850.1945.91042.11138.71235.51332.51429.81527.41625.11723.01821.11919.42017.82116.32214.92313.72412.62511.52610.6279.7288.9298.2

包装

18.5MBq/0.5mL/バイアル

37MBq/1mL/バイアル

主要文献


1. 大橋輝久,ほか,  西日本泌尿器科,  40,  172-179,  (1978)
2. (社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会,  核医学,  16,  511-516,  (1979) »PubMed
3. 鴨井逸馬,ほか,  日本医学放射線学会雑誌,  36,  993-1005,  (1976)
4. 川上憲司,ほか,  現代の診療,  18,  607-615,  (1976)
5. 菅原盛家,ほか,  核医学,  15,  1155-1163,  (1978) »PubMed
6. 藤田 透,ほか,  核医学,  17,  219-227,  (1980) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2012年10月 改訂
2018年10月 改訂 (第9版)

文献請求先

富士フイルム富山化学株式会社
104-0031
東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル
0120-50-2620

業態及び業者名等

製造販売元
富士フイルム富山化学株式会社
104-0031
東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/5/19 版