医療用医薬品 : コニール

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医薬品情報


総称名 コニール
一般名 ベニジピン塩酸塩
欧文一般名 Benidipine Hydrochloride
薬効分類名 高血圧症・狭心症治療剤(持続性Ca拮抗薬)
薬効分類番号 2179
KEGG DRUG D02045 ベニジピン塩酸塩
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
コニール錠2 CONIEL Tablets 協和発酵キリン 2171021F1024 23.8円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
コニール錠4 CONIEL Tablets 協和発酵キリン 2171021F2020 41.5円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
コニール錠8 CONIEL Tablets 協和発酵キリン 2171021F3027 85.1円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

心原性ショックの患者[症状が悪化するおそれがある。]

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

高血圧症、腎実質性高血圧症

狭心症

用法用量

高血圧症、腎実質性高血圧症

通常、成人にはベニジピン塩酸塩として1日1回2〜4mgを朝食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分な場合には、1日1回8mgまで増量することができる。
ただし、重症高血圧症には1日1回4〜8mgを朝食後経口投与する。

狭心症

通常、成人にはベニジピン塩酸塩として1回4mgを1日2回朝・夕食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

過度に血圧の低い患者

重篤な肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化するおそれがある。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。

本剤の投与により、過度の血圧低下を起こし、一過性の意識消失等があらわれるおそれがあるので、そのような場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。

降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

相互作用

相互作用序文

本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用注意

降圧作用を有する薬剤血圧が過度に低下することがある。降圧作用が増強される。
ジゴキシンジギタリス中毒があらわれるおそれがある。
ジゴキシンの血中濃度と心臓の状態をモニターし、異常が認められた場合には、ジゴキシンの用量の調節又は本剤の投与を中止する。
カルシウム拮抗剤が、ジゴキシンの尿細管分泌を阻害し、血中ジゴキシン濃度を上昇させるとの報告がある。
シメチジン血圧が過度に低下するおそれがある。シメチジンが肝ミクロソームにおけるカルシウム拮抗剤の代謝酵素を阻害する一方で胃酸を低下させ薬物の吸収を増加させるとの報告がある。
リファンピシン降圧作用が減弱されるおそれがある。リファンピシンが肝の薬物代謝酵素を誘導し、カルシウム拮抗剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させるとの報告がある。
イトラコナゾール血圧が過度に低下することがある。イトラコナゾールが、肝臓における本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
グレープフルーツジュース血圧が過度に低下することがある。グレープフルーツジュースが、肝臓における本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する。

副作用

副作用発現状況の概要

承認時及び1997年10月までの使用成績調査において、4,679例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は219例(発現率4.7%)で、361件であった。
主な副作用は動悸24件(0.5%)、顔面紅潮22件(0.5%)、頭痛20件(0.4%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

肝機能障害、黄疸(頻度不明)

AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
肝臓肝機能異常〔AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,ビリルビン,Al-P,LDH上昇等〕  
腎臓BUN上昇、クレアチニン上昇  
血液白血球減少、好酸球増加 血小板減少
循環器動悸、顔面紅潮、ほてり、血圧低下胸部重圧感、徐脈、頻脈期外収縮
精神神経系頭痛、頭重、めまい、ふらつき、立ちくらみ眠気、しびれ感 
消化器便秘腹部不快感、嘔気、胸やけ、口渇下痢、嘔吐
過敏症発疹そう痒感光線過敏症
口腔  歯肉肥厚
その他浮腫(顔・下腿・手)、CK(CPK)上昇耳鳴、手指の発赤・熱感、肩こり、咳嗽、頻尿、倦怠感、カリウム上昇女性化乳房、結膜充血、霧視、発汗

高齢者への投与

一般的に高齢者では、過度の降圧は好ましくないとされていることから、高血圧症の高齢者に使用する場合は、低用量(2mg/日)から投与を開始するなど経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与を避けること。[動物実験(ラット、ウサギ)で胎児毒性が、また妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが報告されている。]

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

過量投与により過度の血圧低下を起こすおそれがある。著しい血圧低下が認められた場合には下肢の挙上、輸液投与、昇圧剤投与等の適切な処置を行う。なお、本剤は蛋白結合率が高いため、透析による除去は有用ではない。

適用上の注意

4mg製剤、8mg製剤の分割使用時

分割後は早めに使用すること(分割後は遮光のうえ、なるべく60日以内にご使用下さい)。

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

CAPD(持続的外来腹膜透析)施行中の患者の透析排液が白濁することが報告されているので、腹膜炎等との鑑別に留意すること。

薬物動態

吸収[1]

健常成人男子6名にベニジピン塩酸塩2mg、4mg及び8mgをそれぞれ空腹時に単回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度の推移、薬物動態パラメータは下記のとおりである。

薬物動態パラメータ

投与量\パラメータCmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC0〜∞
(ng・hr/mL)
2mg0.55±0.411.1±0.51.04±1.26
4mg2.25±0.840.8±0.31.70±0.703.94±0.96
8mg3.89±1.650.8±0.30.97±0.346.70±2.73
mean±S.D.

分布

体組織への分布(参考:ラットでのデータ)[2]

14C-ベニジピン塩酸塩1mg/kgをラットに経口投与したところ、消化管内容物を除き、肝臓、腎臓、副腎、顎下腺、肺、下垂体、膵臓の順に移行が認められ、脳、脊髄、精巣への移行は少なかった。

移行性(参考:ラットでのデータ)[3]

胎児への移行性14C-ベニジピン塩酸塩1mg/kgを妊娠ラットに経口投与したところ、胎児への移行性が認められ、その総量は母体血漿中の1/3以下であった。
母乳中への移行性14C-ベニジピン塩酸塩1mg/kgを授乳ラットに経口投与したところ、乳汁中濃度が血漿中の濃度とほぼ同様に推移した。

蛋白結合率

in vitro[4]
(ヒト血清)
98.46〜98.93%
(1〜100,000ng/mL 3H-ベニジピン塩酸塩)
in vivo[5]
(ヒト血漿:英国での試験成績)
75%(14C-ベニジピン塩酸塩8mg経口投与1時間後採血)
76%(14C-ベニジピン塩酸塩8mg経口投与2時間後採血)

代謝

ヒトの血漿中、尿中に検出された代謝物及び動物での代謝研究から、ヒトにおける代謝反応は主として3位側鎖のベンジル基の脱離(N-脱アルキル化)、3位の1-ベンジル-3-ピペリジルエステル及び5位のメチルエステルの加水分解、ジヒドロピリジン環の酸化、2位のメチル基の酸化と考えられている。[6][7]
なお、本剤は主としてCYP3A4で代謝される。

排泄(参考:英国での試験成績)[5]

西欧健常成人男子5名に14C-ベニジピン塩酸塩8mgを単回経口投与した場合、累積放射能排泄率は投与後48時間までに尿中に投与量の約35%、糞中には約36%が排泄され、投与後120時間では尿中で約36%、糞中で約59%が排泄された。

臨床成績

高血圧症[8][9][10][11][12]

本態性高血圧症(軽症〜中等症)に対する有効率は84.2%(443/526)であった。また、二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認されている。
重症高血圧症に対しては94.4%(34/36)の有効率を示した。
腎実質性高血圧症に対しては82.4%(28/34)の有効率を示した。
(有効率は降圧効果判定の「下降」以上で集計した。)

狭心症[13][14]

狭心症に対しては60.8%(110/181)の改善率(改善以上)を示した。
その内訳は労作狭心症59.2%(71/120)、労作・安静狭心症63.9%(39/61)の改善率であった。
また、二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認されている。

薬効薬理

作用機序[15][16]

本剤は細胞膜の膜電位依存性CaチャネルのDHP結合部位に結合することによって細胞内へのCa流入を抑制し、冠血管や末梢血管を拡張させる。
なお、本剤は細胞膜への移行性が高く、主として細胞膜内を通ってDHP結合部位に結合すると推定されており、更に摘出血管収縮抑制作用及びDHP結合部位親和性等の検討によりDHP結合部位への結合性が強く、また解離速度も非常に遅いことが確認されており、薬物血中濃度とほとんど相関せずに作用の持続性を示す。

薬理作用

降圧作用[17][18][19]

本剤は高血圧自然発症ラット、DOCA-食塩高血圧ラット、腎性高血圧イヌに経口投与した場合、作用の発現が緩徐で持続性の降圧作用が認められた。
なお、長期間投与においても耐性は生じなかった。
また、本剤は本態性高血圧症患者に1日1回投与した場合、血圧の日内変動に影響を及ぼさずに24時間にわたり安定した降圧効果を示した。

抗狭心症作用[20][21][22]

本剤は実験的狭心症モデル(ラット)及びイヌ冠動脈結紮再灌流による心機能の低下、虚血性心電図変化を有意に改善した。
また、本剤は労作性狭心症患者に経口投与した場合、運動負荷による虚血性変化(心電図ST下降)に対して改善効果を示した。

腎機能保持作用[23][24][25][26]

本剤は腎不全モデル(5/6腎摘)高血圧自然発症ラットに連続経口投与した場合、降圧作用を示すとともに腎機能を改善した。
また、本剤は本態性高血圧症患者に投与した場合、腎血流量の有意な増加が認められた。更に、高血圧を伴った慢性腎不全患者に投与した場合、クレアチニンクリアランス及び尿素窒素クリアランスを有意に増加させ、腎機能保持作用を示した。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ベニジピン塩酸塩
一般名(欧名)Benidipine Hydrochloride
化学名3-[(3RS)-1-Benzylpiperidin-3-yl]5-methyl(4RS)-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate monohydrochloride
分子式C28H31N3O6・HCl
分子量542.02
融点約200℃(分解)
性状黄色の結晶性の粉末である。
溶解性ギ酸に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
旋光度メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
分配係数logP'OCT=3.79
(測定法:フラスコシェイキング法 n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液)
KEGG DRUGD02045

取扱い上の注意

4mg製剤、8mg製剤(割線入り錠剤)は、錠剤半切機には適用できないことがある。[均等に二分割できない場合がある。]

包装

コニール錠2

[PTP]

100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、700錠(14錠×50)、1000錠(10錠×100)

[バラ]

500錠

コニール錠4

[PTP]

100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、700錠(14錠×50)、1000錠(10錠×100)

[バラ]

500錠、1000錠

コニール錠8

[PTP]

100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)

[バラ]

500錠

主要文献


1. 宇治康明,他,  薬理と治療,  18,  s689,  (1990)
2. 小林弘幸,他,  薬物動態,  5 (1),  71,  (1990) »J-STAGE
3. 小林弘幸,他,  薬物動態,  5 (1),  103,  (1990) »J-STAGE
4. 小林弘幸,他,  社内資料:In vitro血清蛋白結合の測定(その1)
5. Kobayashi H.,et al,  Xenobiotica,  27 (6),  597,  (1997) »PubMed
6. 宇治康明,他,  社内資料:ヒトにおける単回経口投与時の血漿中濃度、尿中排泄及び尿中代謝物(臨床第I相試験)
7. Kobayashi H.,et al.,  Arzneim.-Forsch./Drug Res.,  38 (II),  1753,  (1988)
8. 吉永 馨,他,  薬理と治療,  18,  s741,  (1990)
9. 吉永 馨,他,  薬理と治療,  18,  s763,  (1990)
10. 吉永 馨,他,  薬理と治療,  18,  s785,  (1990)
11. 吉永 馨,他,  薬理と治療,  18,  s801,  (1990)
12. 吉永 馨,他,  薬理と治療,  20,  s3647,  (1992)
13. 山田和生,他,  薬理と治療,  18,  s873,  (1990)
14. 岡村哲夫,他,  薬理と治療,  18,  s893,  (1990)
15. 唐沢 啓,久保和博,  Japan J.Pharmacol.,  47,  35,  (1988) »PubMed
16. Ishii A.and Toyama J.,  J.Cardiovasc.Pharmacol.,  21,  191,  (1993) »PubMed
17. Karasawa A.,et al.,  Arzneim.-Forsch./Drug Res.,  38 (II),  1684,  (1988) »PubMed
18. Karasawa A.,et al.,  Arzneim.-Forsch./Drug Res.,  38 (II),  1695,  (1988) »PubMed
19. 吉永 馨,他,  薬理と治療,  18,  s721,  (1990)
20. Karasawa A.,et al.,  Arzneim.-Forsch./Drug Res.,  38 (II),  1702,  (1988) »PubMed
21. Karasawa A.,et al.,  Arzneim.-Forsch./Drug Res.,  38 (II),  1717,  (1988) »PubMed
22. 野田汎史,他,  薬理と治療,  18,  s843,  (1990)
23. 金澤雅之,他,  日腎誌,  32,  33,  (1990) »J-STAGE
24. Fuji Y.,et al.,  J.Cardiovasc.Pharmacol.,  11 (4),  438,  (1988) »PubMed
25. 築山久一郎,他,  薬理と治療,  18,  s713,  (1990)
26. Fukuda S.,et al.,  J.Cardiovasc.Pharmacol.,  12,  s155,  (1988)

作業情報


改訂履歴

2011年2月 改訂
2014年10月 第11版 改訂(薬事法改正に伴う改訂、他)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
協和発酵キリン株式会社
100-8185
東京都千代田区大手町1-6-1
フリーダイヤル 0120-850-150
03-3282-0069

お問い合わせ先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
協和発酵キリン株式会社
100-8185
東京都千代田区大手町1-6-1
フリーダイヤル 0120-850-150
03-3282-0069

業態及び業者名等

製造販売元
協和発酵キリン株式会社
東京都千代田区大手町1-6-1


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/10/24 版