2.1 緑内障及び狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇の素因のある患者[急性閉塞隅角緑内障の発作を起こすおそれがある。]
アトロピン硫酸塩水和物として、通常1%眼軟膏を1日1〜3回、適量を結膜嚢に塗布する。
8.1 散瞳又は調節麻痺が起こるので、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。また、サングラスを着用する等太陽光や強い光を直接見ないよう指導すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断又は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 幼児・小児には0.25%液を投与することが望ましい。全身の副作用が起こりやすい。
9.7.2 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
18.1 作用機序
副交感神経線維終末において、アセチルコリンと競合的に拮抗して神経伝達を遮断し、瞳孔括約筋の弛緩による散瞳、及び毛様体筋の弛緩による調節麻痺を発現させる。
18.2 散瞳並びに調節麻痺作用
若年成人に1%アトロピン点眼液
注)を1滴点眼したとき、30〜40分以内に瞳孔径は最大となり、散瞳作用は12日間程度持続する。フェニレフリン等の交感神経興奮薬と併用すると散瞳作用は相加的に増強される。
調節麻痺作用は点眼後数時間で最大となり、2週間もしくはそれ以上持続する。また、ホマトロピンに比べて作用の発現は遅く、効果が長く持続する。なお、最大の調節麻痺作用を得るためには、通常、1日3回3日間の点眼が必要である
1)(外国人データ)。
注)本剤が承認されている剤形は、眼軟膏剤である。