医療用医薬品 : ダイドロネル

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医薬品情報


総称名 ダイドロネル
一般名 エチドロン酸二ナトリウム
欧文一般名 Etidronate Disodium
薬効分類名 骨代謝改善剤
薬効分類番号 3999
ATCコード M05BA01
KEGG DRUG D00314 エチドロン酸二ナトリウム
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2016年5月 改訂 (第18版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ダイドロネル錠200 Didronel 大日本住友製薬 3999010F1025 351.6円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

重篤な腎障害のある患者〔排泄が阻害されるおそれがある。〕

骨軟化症の患者〔骨軟化症が悪化するおそれがある。〕

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕

小児〔「小児等への投与」の項参照〕

本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

骨粗鬆症

本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10〜12週間として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。
なお、重症の場合(骨塩量の減少の程度が強い患者あるいは骨粗鬆症による安静時自発痛および日常生活の運動時痛が非常に強い患者)には400mgを1日1回、食間に経口投与することができる。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10〜12週間として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。
なお、年齢、症状により適宜増減できるが、1日400mgを超えないこと。

下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制

脊髄損傷後、股関節形成術後

本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして800〜1000mgを1日1回、食間に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

骨ページェット病

本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減できるが、1日1000mgを超えないこと。

効能効果に関連する使用上の注意

骨粗鬆症の場合

本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に骨粗鬆症と確定診断された患者を対象とすること。

骨ページェット病の場合

本剤の適用にあたっては、日本骨粗鬆症学会の「骨Paget病の診断と治療ガイドライン」等を参考に骨ページェット病と確定診断された患者を対象とすること。

用法用量

骨粗鬆症

本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10〜12週間として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。
なお、重症の場合(骨塩量の減少の程度が強い患者あるいは骨粗鬆症による安静時自発痛および日常生活の運動時痛が非常に強い患者)には400mgを1日1回、食間に経口投与することができる。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10〜12週間として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。
なお、年齢、症状により適宜増減できるが、1日400mgを超えないこと。

下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制

脊髄損傷後、股関節形成術後

本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして800〜1000mgを1日1回、食間に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

骨ページェット病

本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減できるが、1日1000mgを超えないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

骨粗鬆症の場合

本剤は骨の代謝回転を抑制し、骨形成の過程で類骨の石灰化遅延を起こすことがある。この作用は投与量と投与期間に依存しているので、用法(周期的間歇投与:2週間投与・10〜12週間休薬)及び用量を遵守するとともに、患者に用法・用量を遵守するよう指導すること。

400mg投与にあたっては以下の点を十分考慮すること。

骨塩量の減少の程度が強い患者〔例えばDXA法(QDR)で0.650g/cm2未満を目安とする〕であること。

骨粗鬆症による安静時自発痛および日常生活の運動時痛が非常に強い患者であること。

1日400mgを投与する場合は、200mg投与に比べ腹部不快感等の消化器系副作用があらわれやすいので、慎重に投与すること。

下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制

脊髄損傷後、股関節形成術後 の場合

通常用量(800〜1000mg/日:15〜20mg/kg相当)の場合、投与期間は3ヵ月を超えないこと。

骨ページェット病の場合

本剤は骨の代謝回転を抑制し、骨形成の過程で類骨の石灰化遅延を起こすことがある。この作用は、投与量と投与期間に依存しているので、次のことを守ること。

通常用量(200mg/日:2.5〜5mg/kg相当)の場合、投与期間は6ヵ月を超えないこと。
また200mg/日の投与量を超える場合、投与期間は3ヵ月を超えないこと。

再治療は少なくとも3ヵ月の休薬期間をおき、生化学所見、症状あるいはその他の所見で、症状の進行が明らかな場合にのみ行うこと。

使用上の注意

慎重投与

腎障害のある患者〔排泄が阻害されるおそれがある。〕

消化性潰瘍又はその既往歴のある患者、腸炎の患者〔本剤の主な副作用は消化器系であるため、症状が悪化することがある。〕

重要な基本的注意

ビスフォスフォネート系薬剤による治療を受けている患者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている
本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になった場合には本剤の休薬等を考慮すること。
また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること。

ビスフォスフォネート系薬剤を使用している患者において、外耳道骨壊死が発現したとの報告がある。これらの報告では、耳の感染や外傷に関連して発現した症例も認められることから、外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合には、耳鼻咽喉科を受診するよう指導すること。

ビスフォスフォネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部や鼠径部等において前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の大腿骨の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと。

骨粗鬆症の場合

骨粗鬆症の発症にエストロゲン欠乏、加齢以外の要因が関与していることもあるので、治療に際してはこのような要因を考慮する必要がある。

患者には適切な栄養状態、特にカルシウムとビタミンDの適切な摂取を保持するように指導すること。

下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制

脊髄損傷後、股関節形成術後 の場合

本剤は骨化の初期に近い程効果が期待出来るので、投与に際しては、次の点を考慮すること。

脊髄損傷の場合

異所性骨化の初期と思われる局所の炎症所見(腫脹・熱感・疼痛)を認めた時点で投与を開始することが望ましい。

股関節形成術の場合

手術直後から投与を開始することが望ましい。

脊髄損傷患者で脊椎を骨移植で固定する術式の場合、本剤投与中に移植骨の癒合が遅延した例があるので、固定を優先する方が患者にとって望ましいと考えられる場合には、投与を避けること。

本剤を投与中に長管骨骨折が発生した場合は、化骨の癒合がみられるまで投与を中止することが望ましい。

骨ページェット病の場合

本剤を投与中に長管骨骨折が発生した場合は、化骨の癒合がみられるまで投与を中止することが望ましい。

患者には適切な栄養状態、特にカルシウムとビタミンDの適切な摂取を保持するように指導すること。

相互作用

併用注意

同時(服薬前後2時間)に併用(摂取)しないこと。

食物、特に牛乳や乳製品のような高カルシウム食

カルシウム、鉄、マグネシウム、アルミニウムのような金属を多く含むミネラル入りビタミン剤又は制酸剤等〔本剤の投与前後2時間以内は摂取及び服用を避けること。本剤はカルシウム等と錯体を作ること、また動物実験で非絶食投与により、吸収が著しく低下することが確認されている。〕

副作用

副作用発現状況の概要

骨粗鬆症

承認までの臨床試験における調査例数747例中44例(5.9%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主な副作用は、腹部不快感(13件:1.7%)、下痢・軟便(8件:1.1%)、嘔気(6件:0.8%)等であった。また、臨床検査値の異常変動としては、血中無機リンの上昇(6件:0.8%)等であった。

承認後の使用成績調査及び製造販売後臨床試験における調査例数3673例中344例(9.4%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主な副作用は、腹部不快感(76件:2.1%)、嘔気(48件:1.3%)、腹痛(38件:1.0%)、下痢・軟便(30件:0.8%)等であった。また、臨床検査値の異常変動としては、BUNの上昇(19件:0.5%)等であった。

脊髄損傷後、股関節形成術後の異所性骨化の抑制及び骨ページェット病

承認までの臨床試験における調査例数286例中38例(13.3%)及び再審査期間中(承認〜1996年9月)の使用成績調査例数499例中115例(23.0%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主な副作用は、調査例数785例中腹部不快感(40件:5.1%)、下痢・軟便(30件:3.8%)、嘔気(12件:1.5%)、腹痛(12件:1.5%)等であった。また、臨床検査値の異常変動としては、血中無機リンの上昇(41件:5.2%)等であった。
なお、脊髄損傷後の異所性骨化に対する承認までの臨床試験で脊椎固定部移植骨において薬理作用に基づくと考えられる化骨遅延が認められたが、終了後の追跡調査では正常に化骨しており、再転位、変形はみられなかった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

消化性潰瘍(0.1%未満)

観察を十分に行い、異常(胃痛、嘔吐、吐血・下血等)が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸(頻度不明)

AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(頻度不明)

観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)

顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

外耳道骨壊死(頻度不明)

外耳道骨壊死があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明)

大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 5%以上0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
消化器腹部不快感下痢・軟便、嘔気、嘔吐、腹痛、食欲不振、消化不良(胃もたれ感、胸やけ等)、便秘、口内炎(舌あれ、口臭等)、胃炎口渇 
過敏症 発疹、そう痒蕁麻疹血管浮腫
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、LDHの上昇γ-GTP、ビリルビンの上昇 
泌尿器 BUN、クレアチニンの上昇頻尿、排尿困難 
血液 貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少等)白血球減少 
精神神経系 頭痛、めまい・ふらつき不眠、振戦、知覚減退(しびれ) 
   眼症状(かすみ、充血等)、乳頭浮腫
筋・骨格系  骨痛、関節痛、筋肉痛 
その他血中無機リンの上昇ほてり(顔面紅潮、熱感等)、倦怠感発熱、咽喉灼熱感、浮腫、耳鳴、胸痛、心悸亢進(動悸)、脱毛多汗
※このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

ラット(SD系)における器官形成期投与試験において、高用量で胎児の骨格異常の発生が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

ビスフォスフォネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出されるので、妊娠する可能性のある婦人へは、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[全身循環への放出量はビスフォスフォネート系薬剤の投与量・期間に相関する。ビスフォスフォネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない。]

動物実験で母乳中へ移行することが報告されているので、投与中は授乳を避けさせること。

小児等への投与

小児における骨成長に影響を与える可能性があり、また、小児において10〜20mg/kg/日の長期投与により、くる病様症状があらわれたとの報告があり、安全性が確立していないので投与しないこと。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

動物実験(イヌ)において、高用量を長期間投与したとき、類骨の石灰化遅延に随伴した骨髄の異常が認められたとの報告がある。

骨粗鬆症の場合

血中無機リンの上昇がみられることがあるが、臨床上とくに有害な作用は認められず、投与中止により正常に復する。

下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制

脊髄損傷後、股関節形成術後 の場合

血中無機リンの上昇がみられることがあるが、臨床上とくに有害な作用は認められず、投与中止により正常に復する。

本剤との因果関係は明らかではないが、AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴わないALPの上昇があらわれることがある。

骨ページェット病の場合

血中無機リンの上昇がみられることがあるが、臨床上とくに有害な作用は認められず、投与中止により正常に復する。正常上限を超える高値の場合は、本剤の過剰投与の可能性があるので注意すること。

大量投与又は長期間投与により骨痛、骨折の発生率が増加したとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

健常成人に1200mg(20mg/kg)を1回経口投与した場合、最高血清中濃度は1時間後(2.2μg/mL)にみられ、その後低下し(半減期約2時間)投与後24時間では0.03μg/mLであった。
また、健常成人に1200mgを1日1回、7日間連続投与した時の血清中濃度推移から蓄積傾向は認められていない。

代謝・排泄

健常成人に1200mg(20mg/kg)を1回経口投与した場合、投与後24時間までに投与量の3.1%が未変化体として尿中に排泄された。
また、吸収量は約6%と推定される。

(注)本剤の1回用量は、通常、骨粗鬆症では200mg、異所性骨化の抑制では800〜1000mg、骨ページェット病では200mgである。

臨床成績

臨床効果

二重盲検比較試験を含む臨床試験成績の概要は次のとおりである。

骨粗鬆症

脊椎圧迫骨折数、骨塩量等を指標とした有効性と安全性を総合的に判断した有用率は、48.6%(有用+かなり有用以上,142/292)であり、成因別でみると、閉経後骨粗鬆症では48.4%(74/153)、老人性骨粗鬆症では48.9%(66/135)であった。

脊髄損傷後の異所性骨化

X線所見、安全性等を総合的に判断した有用率は46.2%(極めて有用+かなり有用,60/130)であった。

股関節形成術後の異所性骨化

X線所見、安全性等を総合的に判断した有用率は63.1%(極めて有用+かなり有用,53/84)であった。

骨ページェット病1)

生化学的パラメータ、骨シンチグラフィー等を指標とした有効率は74.2%(著明改善+中等度改善,23/31)であった。

プラセボを対照とした脊髄損傷後の異所性骨化に対する二重盲検比較試験2)で炎症所見を呈した症例の異所性骨化の発生を有意に抑制し、初期骨化の進行を抑制した。また、関節可動域制限を改善したことから本剤の有用性が認められた。

骨粗鬆症患者に対し、本剤200mg/日を3年間周期的間歇投与した二重盲検比較試験において、骨折頻度(総椎体圧迫骨折数/総観察人・年)は0.068で、対照薬に対する優越性は検証されなかった。また、重症骨粗鬆症患者に対し、本剤400mg/日を3年間周期的間歇投与した試験において、骨折頻度は0.008であった。

薬効薬理

骨粗鬆症

本剤は破骨細胞による骨吸収を抑制することにより、骨粗鬆症における骨量の減少を抑制する。また、骨吸収抑制作用に基づき、海綿骨骨梁の連続性を維持し、骨の質を保つことにより、骨強度を維持していると考えられる。

骨吸収抑制作用

ニワトリ骨髄骨から得た破骨細胞を3H標識プロリンで標識した骨細粒共存下で培養したとき、破骨細胞の骨吸収活性を抑制する(in vitro)。3)
また、マウス頭蓋冠を用いた骨組織培養系において、副甲状腺ホルモンにより惹起される骨吸収亢進を抑制する。

骨粗鬆症モデルでの作用

卵巣摘出モデルでの作用

卵巣摘出成熟雌性ラットにおいて、周期的間歇投与により骨塩密度の減少を抑制する。4)

骨の力学的性質に対する作用

卵巣摘出成熟雌性ラットにおいて、周期的間歇投与により腰椎椎体の強度及び剛性の低下を抑制する。4)

卵巣摘出・坐骨神経切除併用モデル(ラット)において、連続投与では類骨の石灰化抑制を認めるが、長期の休薬期間を設定した間歇投与では、石灰化抑制を伴わずに骨塩密度の減少を抑制することが認められている。5)

骨梁の連続性に対する作用

卵巣摘出成熟雌性ラットにおいて、周期的間歇投与により腰椎椎体海綿骨骨梁の3次元的連続性の低下を抑制する。6)

異所性骨化

本剤はハイドロキシアパタイトに高い親和性7)を示し、ハイドロキシアパタイト結晶が形成される過程を抑制することにより、異所性骨化の進展を阻止すると考えられる。

ハイドロキシアパタイトに対する作用

リン酸ナトリウム、塩化カルシウム等を含む溶液にハイドロキシアパタイト結晶を添加したとき生じるリン酸カルシウム結晶の形成を抑制する。8)

組織石灰化抑制作用

ラット新鮮骨を脱灰して得た骨基質をラット筋肉内に移植したとき発現する骨基質の石灰化を抑制する。このとき、骨芽細胞活性の指標の一つである骨基質中のアルカリフォスファターゼ活性は変化しない。9)

ラットの後肢足蹠にFreundのアジュバントを投与したとき発現する骨周囲の異常な石灰化を抑制する。10)
また、リン酸カルシウムからハイドロキシアパタイト結晶が形成される過程を抑制する。11)

骨ページェット病

本剤は破骨細胞による骨吸収を抑制し、骨ページェット病の亢進した骨代謝回転を改善すると考えられる。
骨吸収抑制作用については骨粗鬆症の項参照。

ラットにおいて45Caの動態、ハイドロキシプロリンの尿中排泄等を指標として骨代謝回転を検討した結果、低用量(4mg/kg)では骨吸収を抑制し、高用量(40mg/kg)では骨吸収の抑制と骨石灰化を抑制することが確認されている。12)

有効成分に関する理化学的知見

一般名エチドロン酸二ナトリウム
一般名(欧名)Etidronate Disodium
化学名Disodium dihydrogen
1-hydroxyethane-1,1-diyldiphosphonate
分子式C2H6Na2O7P2
分子量249.99
性状白色の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。0.10gを水10mLに溶かした液のpHは4.4〜5.4である。吸湿性である。
KEGG DRUGD00314

包装

ダイドロネル錠200

[PTP]

70錠(14錠×5)、100錠(10錠×10)

主要文献


1. 鳥塚莞爾ほか,  基礎と臨床,  23,  1375,  (1989)
2. 小野啓郎ほか,  臨床評価,  16,  581,  (1988)
3. Carano,A.et al.,  J.Clin.Invest.,  85,  456,  (1990) »PubMed »DOI
4. Katsumata,T.et al.,  J.Bone Miner.Res.,  10,  921,  (1995) »PubMed »DOI
5. 勝又 隆ほか,  骨粗鬆症研究の進歩,  6,  74,  (1991)
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7. Jung,A.et al.,  Calc.Tiss.Res.,  11,  269,  (1973) »PubMed »DOI
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10. Francis,M.D.et al.,  Calc.Tiss.Res.,  9,  109,  (1972) »PubMed »DOI
11. Francis,M.D.et al.,  Science,  165,  1264,  (1969) »PubMed »DOI
12. Gasser,A.B.et al.,  Clin.Sci.,  43,  31,  (1972) »PubMed »DOI

作業情報


改訂履歴

2015年1月 改訂
2016年5月 改訂 (第18版)

文献請求先

大日本住友製薬株式会社
541-0045
大阪市中央区道修町2-6-8
0120-034-389

お問い合わせ先

大日本住友製薬株式会社
541-0045
大阪市中央区道修町2-6-8
0120-034-389

業態及び業者名等

製造販売元
大日本住友製薬株式会社
大阪市中央区道修町2-6-8


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/2/17 版