医療用医薬品 : ランデル

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医薬品情報


総称名 ランデル
一般名 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物
欧文一般名 efonidipine hydrochloride ethanolate
製剤名 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物錠
薬効分類名 持続性Ca拮抗剤
薬効分類番号 2149
KEGG DRUG D01604 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ランデル錠10 Landel tablets ゼリア新薬工業 2149034F1020 18.4円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ランデル錠20 Landel tablets ゼリア新薬工業 2149034F2027 31.3円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ランデル錠40 Landel tablets ゼリア新薬工業 2149034F3023 58.7円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物試験で親動物,出生児に体重増加の抑制が報告されている。(「6.妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

高血圧症,腎実質性高血圧症

狭心症

用法用量

高血圧症,腎実質性高血圧症

通常,成人にはエホニジピン塩酸塩エタノール付加物として1日20〜40mgを1〜2回分割経口投与する。
年齢,症状に応じて適宜増減する。
なお,十分な降圧効果が得られない場合でも1日最大量は60mgまでとする。

狭心症

通常,成人にはエホニジピン塩酸塩エタノール付加物として1日40mgを1回(食後)経口投与する。
年齢,症状に応じて適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

重篤な肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇することがある。]

高齢者[過度の降圧が起こるおそれがある。(「5.高齢者への投与」の項参照)]

過度に血圧の低い患者[さらに血圧が下降するおそれがある。]

洞機能不全のある患者[洞性徐脈,洞停止等を悪化・誘発させるおそれがある。]

重要な基本的注意

カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき,症状が悪化した症例が報告されているので,本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し,観察を十分に行うこと。また,患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。

降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

本剤の投与により,過度の血圧低下を起こすことがあるので,そのような場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。

相互作用

併用注意

他の降圧剤
β遮断剤
降圧作用が増強することがある。定期的に血圧を測定し,両剤の用量を調節する。相加的に作用(降圧作用)を増強させる。
シメチジン他のカルシウム拮抗剤(ニフェジピン等)でシメチジンとの併用により,カルシウム拮抗剤の血中濃度上昇による副作用があらわれることが報告されているため,本剤においても血中濃度上昇による副作用(顔面潮紅・顔のほてり等)があらわれる可能性がある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には,本剤の減量もしくは投与を中止する。
シメチジンがカルシウム拮抗剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,カルシウム拮抗剤の血中濃度を上昇させる。
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇し,作用が増強されるおそれがある。[「薬物動態」の項参照]
患者の状態を注意深く観察し,過度の血圧低下等の症状が認められた場合には,本剤を減量するなど適切な処置を行う。また,グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように指導する。
発現機序の詳細は不明であるが,グレープフルーツジュースに含まれる成分がカルシウム拮抗剤の代謝酵素(チトクロームP450)を抑制し,クリアランスを低下させるためと考えられている。
タクロリムスタクロリムスの血中濃度上昇による症状(腎機能障害等)があらわれることがある。患者の状態を注意深く観察し、異常が認められた場合にはタクロリムスの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、本剤がタクロリムスの代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、タクロリムスの血中濃度を上昇させると考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

承認時,市販後の使用成績調査及び長期投与に関する特別調査において,総症例6463例中500例(7.74%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。主な自他覚的副作用は動悸,顔面潮紅,頭痛,顔のほてり等であった。また,主な臨床検査値の異常変動は,血清総コレステロール上昇,ALT(GPT)上昇,AST(GOT)上昇,BUN上昇等であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

洞不全症候群,房室接合部調律,房室ブロック(頻度不明)

洞不全症候群,房室接合部調律,房室ブロック等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

ショック(頻度不明)

過度の血圧低下によりショックを起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
肝臓 AST(GOT),ALT(GPT),LDH,Al-Pの上昇ビリルビンの上昇 
腎臓BUN,血清クレアチニン,尿蛋白の上昇  
血液 ヘモグロビン減少,ヘマトクリット値減少,赤血球減少好酸球増多,白血球減少,血小板減少 
過敏症 発疹,そう痒感  
循環器顔のほてり,顔面潮紅,動悸,胸痛,血圧低下熱感,徐脈,発汗,頻脈,心房細動,期外収縮 
精神神経系頭痛,頭重,めまい,立ちくらみ,ふらつき眠気,しびれ感,耳鳴 
消化器悪心,胃部不快感,腹痛嘔吐,便秘下痢
口腔   歯肉肥厚
その他全身倦怠感,血清総コレステロール上昇,CK(CPK)上昇,尿酸上昇,血清カリウム低下頻尿,浮腫,トリグリセライド上昇 
※:これらの副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者では,低用量(20mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[一般に過度の降圧は好ましくないとされている。]

過度の降圧作用や副作用が認められた場合には投与量を1/2にするなどの減量の処置を行うこと。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物試験で親動物,出生児に体重増加の抑制が報告されている。]

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[動物試験で母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

CAPD(持続的外来腹膜透析)施行中の患者の透析排液が混濁することがあるので,腹膜炎等との鑑別に留意する。

薬物動態

血漿中濃度

健康成人

健康成人男子にランデル錠10,20,40mg(20mg錠×2)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度は,投与後1.4〜2.2時間で最高濃度に達し,T1/2は約2時間であった[1][2]。血漿中未変化体濃度推移は図1の通りである。

図1 血漿中未変化体濃度

健康成人男子14例にランデル20mg錠を2錠及び40mg錠1錠を空腹時に単回経口投与したときのエホニジピン塩酸塩の血漿中未変化体濃度及び薬物動態パラメータを図2・表1に示す。

図2 血漿中未変化体濃度

表1 薬物動態パラメータ

記号投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)
 20mg錠2錠1415.29±8.922.71±1.1443.73±24.61
 40mg錠1錠1414.23±8.313.07±0.9241.56±21.52
(測定法:液体クロマトグラフ法)(mean±S.D.)

算出したCmax,AUCを分散分析した結果,両製剤における生物学的同等性が認められた[3]

健康成人男子19例にランデル20mg錠2錠を空腹時に水又はグレープフルーツジュースで単回経口投与したときのエホニジピン塩酸塩の血漿中未変化体濃度及び薬物動態パラメータを図3・表2に示す。

図3 血漿中未変化体濃度

表2 薬物動態パラメータ

記号投与nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)
 20mg錠2錠+水1918.5±7.42.4±0.967.0±28.3
 20mg錠2錠+グレープフルーツジュース1928.6±10.33.3±1.0112.1±43.7
(測定法:液体クロマトグラフ法)(mean±S.D.)

算出した薬物動態パラメータを検定(pairedt-test)した結果,グレープフルーツジュースでの投与において有意なCmax,AUCの増加及びTmaxの延長が認められた(各p<0.001,p<0.001,p=0.007)[4]

腎機能障害患者

腎機能の正常な本態性高血圧症患者(EH群)と腎機能障害を伴う高血圧症患者(RH群)に経口投与したとき,EH群及びRH群の薬物動態学的パラメータ(Cmax,AUC,T1/2)に有意な差は認められなかった[5]

尿中排泄

健康成人男子に単回経口投与したとき,尿中には未変化体は検出されず,投与後24時間までに投与量の約1.6%が代謝物として排泄された。糞中には未変化体はほとんど検出されなかった[1]

臨床成績

臨床効果

本態性高血圧症,腎実質性高血圧症,狭心症に対して二重盲検比較試験を含む臨床試験により本剤の有効性が認められた。

表3 疾患別有効率

対象有効率(%)
本態性高血圧症(軽症・中等症)[6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] 88.0(557/633)
腎実質性高血圧症[20] [21] 95.3(41/43)
狭心症[22] [23] [24] [25] [26] [27] 73.3(140/191)
[「下降」及び「改善」以上/効果評価対象例数]

薬効薬理

薬理作用

降圧作用

各種高血圧症病態モデル(高血圧自然発生ラット,DOCA-食塩負荷高血圧ラット,腎性高血圧ラット・イヌ)への経口投与において,緩徐で持続的な降圧作用が認められた[28]
本態性高血圧症患者に投与した場合,24時間にわたる良好な降圧効果を示し,血圧・脈拍数の日内変動や日内較差には有意な変化はみられず,血圧日内変動パターンには影響を及ぼさなかった[13]

心血行動態に対する作用

麻酔犬の静脈内投与により,椎骨動脈及び冠状動脈血流量が選択的に増加し,心拍出量及び1回心拍出量の増加,総末梢血管抵抗の減少を示した[29]
本態性高血圧症患者に投与したところ,3時間後心拍出量にほとんど影響を与えることなく総末梢血管抵抗の減少を示した[30]

腎血行動態に対する作用

本態性高血圧症患者に投与し,腎循環動態をクロスオーバー法にてプラセボと比較した結果,腎血管抵抗の有意な減少(p<0.05)と腎血流量の有意な増加(p<0.05)が認められ,糸球体濾過値については増加傾向が確認された[31]

抗狭心症作用

各種狭心症モデル(ラット)への静脈内投与において,心電図の虚血性変化を改善した[32]
労作及び労作兼安静狭心症患者に経口投与した場合,運動負荷による心電図の虚血性変化を改善し,最大運動時間を延長した[24]

作用機序

細胞膜の膜電位依存性Caチャンネルに結合することにより細胞内へのCa流入を抑制し,冠血管や末梢血管を拡張させる[33]。そのカルシウム拮抗作用の発現をウサギ大動脈より膜標本を調製し,Caチャンネルに対する結合性並びに解離速度を測定した結果,本薬の結合は3H-ニトレンジピンの結合に比べて非常にゆっくりであった。また,Caチャンネルに拮抗するニカルジピン塩酸塩を過剰に添加した場合,ニトレンジピンは速やかに解離したが,本薬はゆっくりであった[34]

有効成分に関する理化学的知見

一般名エホニジピン塩酸塩エタノール付加物
一般名(欧名)efonidipine hydrochloride ethanolate
化学名(±)-2-[benzyl(phenyl)amino]ethyl 1,4-dihydro-2,6-dimethyl-5-(5,5-dimethyl-2-oxo-1,3,2-dioxaphosphorinan-2-yl)-4-(3-nitrophenyl)-3-pyridinecarboxylate hydrochloride ethanol
分子式C34H38N3O7P・HCl・C2H6O
分子量714.18
融点約151℃(分解)
性状淡帯緑黄色〜淡黄緑色の結晶性の粉末で,においはないか又はわずかにエタノールようのにおいがある。ギ酸,N,N-ジメチルホルムアミド又はピリジンに溶けやすく,メタノールにやや溶けにくく,エタノール(99.5)に極めて溶けにくく,水,エチレングリコール又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
分配係数1000以上[1-オクタノール/pH6.5日局リン酸緩衝液]
KEGG DRUGD01604

包装

10mg錠

100錠(10錠×10)

500錠(10錠×50)

20mg錠

100錠(10錠×10)

500錠(10錠×50)

1,000錠(10錠×100)

1,000錠(バラ)

1,400錠(14錠×100)

40mg錠

100錠(10錠×10)

500錠(10錠×50)

700錠(14錠×50)

主要文献


1. 中島光好ほか,  臨床薬理,  22 (3),  673,  (1991) »J-STAGE
2. 佐野 廣ほか,  NZ-105のLC/MSでの定量法〔ゼリア新薬工業(株)社内資料〕
3. 矢島洋一ほか,  ヒトにおけるカルシウム拮抗剤NZ-105(20mg錠及び40mg錠)の生物学的同等性の検討〔ゼリア新薬工業(株)社内資料〕
4. 矢島洋一ほか,  薬理と治療,  31 (7),  579,  (2003)
5. 横山正一ほか,  日腎誌,  34 (2),  199,  (1992) »J-STAGE
6. 山田和生ほか,  臨床と研究,  68 (10),  3145,  (1991)
7. 山田和生ほか,  臨床と研究,  68 (10),  3159,  (1991)
8. 山田和生ほか,  臨床医薬,  7 (10),  2321,  (1991)
9. 寺本民夫ほか,  Geriat.Med.,  29 (12),  1923,  (1991)
10. 村松 準ほか,  Ther.Res.,  12 (12),  4129,  (1991)
11. 上嶋権兵衛ほか,  診療と新薬,  28 (12),  2207,  (1991)
12. 漆山和夫ほか,  薬理と臨床,  1 (6),  339,  (1991)
13. 塩見利明ほか,  診療と新薬,  28 (11),  2062,  (1991)
14. 吉永 馨ほか,  薬理と治療,  1 (6),  347,  (1991)
15. 山田和生ほか,  医学のあゆみ,  161 (4),  275,  (1992)
16. 梶山梧朗ほか,  Geriat.Med.,  30 (1),  197,  (1992)
17. 大内尉義ほか,  Geriat.Med.,  30 (1),  109,  (1992)
18. 赤塚宣治ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3517,  (1996)
19. 西山啓介ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3501,  (1996)
20. 山田和生ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3465,  (1996)
21. 篠山重威ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3483,  (1996)
22. 山田和生ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3295,  (1996)
23. 山田和生ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3403,  (1996)
24. 山田和生ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3433,  (1996)
25. 谷口興一ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3283,  (1996)
26. 堀 正二ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3375,  (1996)
27. 山田和生ほか,  基礎と臨床,  30 (12),  3337,  (1996)
28. Masuda,Y.et al.,  Arch.Int.Pharmacodyn.Ther.,  304,  247,  (1990) »PubMed
29. 坂井俊則ほか,  応用薬理,  42 (1),  43,  (1991)
30. 村松 準ほか,  Ther.Res.,  12 (12),  4119,  (1991)
31. 谷口興一ほか,  臨床と研究,  68 (10),  3135,  (1991)
32. 佐藤隆一ほか,  応用薬理,  53 (2),  101,  (1997)
33. Tamura,T.et.al.,  Naunyn-Schmiedeberg's Arch.Pharmacol.,  343,  405,  (1991) »PubMed
34. Yamashita,T.et.al.,  Jpn.J.Pharmacol.,  57,  337,  (1991) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2010年6月 改訂
2011年12月 第14版 改訂(製造販売元変更に基づく改訂)

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提携
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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/10/24 版