2.1 本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 ワクチン等生物学的製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
<菌状息肉症、セザリー症候群>
内臓病変を有する患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
(1)腎癌
生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液等に溶解し、I法又はII法により点滴静注する。
I法
連日投与
通常、成人には1日1回200万〜300万国内標準単位/m2(体表面積)を連日投与する。
II法
間欠投与
通常、成人には1日1回1000万国内標準単位/m2(体表面積)を5日間連日投与し、9日間休薬する。これを2回繰り返す。
その後、1日1回1000万国内標準単位/m2(体表面積)を隔日3回投与し、9日間休薬する。これを2回以上繰り返す。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
(2)慢性肉芽腫症に伴う重症感染の頻度と重篤度の軽減
通常、1日1回25万国内標準単位/m2(体表面積)を週1〜3回皮下注射する。
なお、安全性からみて上記投与量の継続が困難と判断されたときは適宜減量又は中止する。
1回25万国内標準単位/m2(体表面積)を超える高用量の投与は望ましくない。
上記の投与量を超える用量を投与した場合の安全性及び有効性は確立されていない。
(3)菌状息肉症、セザリー症候群
通常、成人には1日1回200万国内標準単位を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液等に溶解し、週5回点滴静注する。
効果が不十分な場合には、1日1回400万国内標準単位を上限として増量できる。
なお、患者の状態により適宜減量する。
8.1 本剤の投与により、間質性肺炎があらわれることがあるので、患者に対し副作用発現の可能性について十分説明すること。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。[
11.1.1参照]
8.2 本剤の投与により、重篤なうつ状態があらわれることがあるので、精神神経症状発現の可能性について患者及びその家族に十分理解させ、不眠、不安等があらわれた場合には直ちに連絡するよう注意を与えること。[
11.1.3参照]
8.3 本剤の投与により、自己免疫現象があらわれることがあるので、患者に対し副作用発現の可能性について十分説明すること。[
11.1.7参照]
8.4 本剤を長期投与する場合には、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、投与を行うこと。
なお、効果が認められない場合には投与を中止すること。
8.5 過敏症等の反応を予測するため、使用に際しては十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤によるプリック試験を行うことが望ましい。
8.6 間欠投与又は一時中止し、再投与する場合、過敏症があらわれることがあるので慎重に投与すること。
8.7 本剤の投与において、一般に発熱がみられる。その程度は個人差が著しいが高熱を呈する場合もあるので、発熱に対してあらかじめ十分配慮すること。
8.8 骨髄機能抑制(白血球減少、血小板減少、汎血球減少等)、肝機能障害、腎機能障害等があらわれることがあるので、定期的に臨床検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。[
11.1.4、
11.1.6参照]
8.9 糖尿病が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行うこと。[
11.1.8参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 アレルギー素因のある患者
9.1.3 心疾患又はその既往歴のある患者
9.1.4 高度の白血球減少又は血小板減少のある患者
白血球減少又は血小板減少が更に悪化することがある。
9.1.5 精神神経障害又はその既往歴のある患者
9.1.6 自己免疫疾患又はその素因のある患者
9.2 腎機能障害患者
9.3 肝機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
<腎癌、菌状息肉症、セザリー症候群>
9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
<慢性肉芽腫症に伴う重症感染の頻度と重篤度の軽減>
9.7.2 低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.3 本剤を長期投与(1年以上)したときの安全性(成長や発育に対する影響)は確立していないので、長期投与になる場合には十分な観察を行うこと。
9.8 高齢者
用量に留意すること。一般に生理機能が低下している。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 間質性肺炎(0.1〜1%未満)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行うこと。[
8.1参照]
11.1.2 ショック(頻度不明)
11.1.3 重篤なうつ状態(0.1〜1%未満)
患者の精神状態に十分注意し、不眠、不安、焦燥等があらわれた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討すること。[
8.2参照]
なお、類薬(インターフェロン-α、β製剤)で、自殺企図、躁状態、攻撃的行動の症例が報告されている。
11.1.4 急性腎障害(頻度不明)[
8.8参照]
11.1.5 心不全(0.1〜1%未満)
11.1.6 白血球減少(5%以上)、血小板減少(5%以上)、汎血球減少(頻度不明)
治療の継続が困難と認められた場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。[
8.8参照]
11.1.7 自己免疫現象(頻度不明)
自己免疫現象によると思われる症状・徴候(肝炎、潰瘍性大腸炎の悪化等)があらわれることがある。[
8.3、
9.1.6参照]
11.1.8 糖尿病(0.1〜1%未満)
糖尿病が増悪又は発症することがある。[
8.9参照]
発現頻度は使用成績調査を含む。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| | 5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 |
| 過敏症 | | 顔面潮紅、そう痒感、蕁麻疹等 | |
| 発熱及びインフルエンザ様症状注) | 発熱(75.7%)、悪寒・戦慄(17.4%)、全身倦怠感(18.6%) | 頭痛、関節痛、筋肉痛等 | |
| 血液 | 貧血 | | |
| 肝臓 | AST上昇、ALT上昇 | 総蛋白減少、LDH上昇、Al-P上昇等 | ビリルビン上昇、コレステロール上昇、トリグリセライド上昇 |
| 腎臓 | | BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、尿量減少等 | 尿沈渣異常 |
| 電解質 | | 血清ナトリウム減少、血清カリウム変動、血清カルシウム変動 | 血清クロール減少 |
| 精神神経系 | | 見当識障害、眠気、めまい、ふらつき、振戦等 | |
| 循環器 | | 血圧変動、動悸等 | 心電図異常、頻脈 |
| 呼吸器 | | 呼吸困難等 | |
| 消化器 | 食欲不振(21.6%)、悪心・嘔吐(13.9%) | 下痢、口内炎等 | |
| 注射部位 | | 腫脹 | 疼痛 |
| その他 | | 発汗、浮腫 | 胸部圧迫感 |
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)成人悪性腫瘍患者10例に200万国内標準単位(JRU)/m
2(1時間点滴静注)を投与したときの血清中濃度
注1)は、投与終了時が最も高く、その後の消失は2相性を示した
1)。
(2)成人悪性腫瘍患者5例に150万
注2)国内標準単位(JRU)/m
2(1時間点滴静注)を投与したときの薬物動態パラメータ
注1)を表16-1に示す
2)。
表16-1 薬物動態パラメータ(成人悪性腫瘍患者、1時間点滴静注)
| 投与量(JRU/m2) | 例数 | Cmax(JRU/mL) | AUC0-∞(JRU・hr/mL) | T1/2(α)(hr) | T1/2(β)(hr) |
| 150万 | 5 | 98.5±45.3 | 449±357 | 0.4±0.2 | 4.7±2.6 |
(3)健康成人男性18例に50万
注2)国内標準単位(JRU)を単回皮下注射したときの血清中濃度は、投与から6〜12時間後にピークに達し、その後の消失は1相性を示した。薬物動態パラメータを表16-2に示す
3)。
表16-2 薬物動態パラメータ(健康成人、単回皮下注射)
| 投与量(JRU) | 例数 | Cmax(JRU/mL) | Tmax(hr) | AUC0-∞※(JRU・hr/mL) | T1/2※(hr) |
| 50万 | 18 | 0.441±0.252 | 8.3±1.4 | 9.695±4.913 | 12.82±6.45 |
16.3 分布
ラットに
125I-標識インターフェロン ガンマ-1a(遺伝子組換え)を静脈内投与したときの5分後の組織内濃度は、肝臓で最も高く、副腎、肺、骨髄、甲状腺、血清の順で、脳においては非常に低かった
4)。
16.4 代謝
ラットに静脈内投与したインターフェロン ガンマ-1a(遺伝子組換え)は血清及び主要臓器から時間の経過につれて消失するが、尿中及び胆汁中に全く排泄されないことから、インターフェロン ガンマ-1a(遺伝子組換え)は代謝されることによって消失していくものと思われる。
なお、代謝物について各種の検討を行ったが、代謝物を分離精製することができず、インターフェロン ガンマ-1a(遺伝子組換え)の血中代謝物を明らかにできなかった
4)。
16.5 排泄
成人悪性腫瘍患者3例に200万国内標準単位(JRU)/m
2(1時間点滴静注)を投与したときの尿中濃度
注1)をbioassay又はRIAで測定した。その結果、投与後24時間までの尿中濃度はいずれの測定法でも測定限界以下であった
5)。
注1)人血清アルブミン含有製剤(旧製剤)で得られたデータ
注2)本剤の承認最高用量は1000万国内標準単位/m2(体表面積)である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
<腎癌>
17.1.1 国内第II相試験
承認時における有効性評価対象例46例(点滴静注投与、イムノマックス-γ注300投与例を含む)中8例にCR(著効)又はPR(有効)が得られ、奏効率は17.4%(8例/46例)であった
6)7)。なお、「原発巣なし」の症例での奏効率は14.7%(5例/34例)、「原発巣あり」の症例での奏効率は25.0%(3例/12例)であった。また、「原発巣なし」の症例における主な標的病変別奏効率は肺では7.7%(2例/26例)であったが、骨の5例に奏効例は認められなかった。「原発巣あり」の症例における主な標的病変別の奏効例数は、原発巣では8例中2例、肺では8例中1例であった。
臨床検査値の異常変動を含む副作用は安全性評価対象例174例中165例(94.8%)に認められた。主な副作用は、発熱、悪寒・戦慄、全身倦怠感等のインフルエンザ様症状が162例(93.1%)、食欲不振、悪心等の消化器系症状が93例(53.4%)等であった
1)6)7)8)9)10)11)。
<慢性肉芽腫症に伴う重症感染の頻度と重篤度の軽減>
17.1.2 国内一般臨床試験
慢性肉芽腫症を対象とした国内一般臨床試験において、本剤〔体表面積≧0.5m
2:25万国内標準単位(JRU)/m
2(体表面積)/日、体表面積<0.5m
2:1万国内標準単位(JRU)/kg(体重)/日〕を皮下投与で週3回投与、週2回投与又は週1回投与したときの有効性評価対象例31例における投与前12ヵ月間と投与中12ヵ月間の重症感染症罹患回数、入院日数、注射用抗生剤・抗真菌剤投与日数の比較は、表17-1のとおりであった
12)。
表17-1 臨床成績(慢性肉芽腫症に伴う重症感染症)
| | 投与前12ヵ月間 | 投与中12ヵ月間 |
| 有効性評価対象例数 | 31例 | 31例 |
| 重症感染症罹患回数(延べ) | 29回 | 11回 |
| 入院日数(延べ) | 1855日 | 553日 |
| 注射用抗生剤・抗真菌剤投与日数(延べ) | 1282日 | 383日 |
副作用は安全性評価対象例46例中24例(52.2%)に認められた。主な副作用は、発熱20例(43.5%)等であった。また、臨床検査値の異常変動は46例中1例(2.2%)に白血球減少が認められた
12)。
<菌状息肉症、セザリー症候群>
17.1.3 国内第II相試験
菌状息肉症の15例及びセザリー症候群の1例(病期IA〜IVA)を対象とした国内第II相試験において、本剤〔投与開始4週間は1日1回200万国内標準単位を週5回、第5週目から第12週目までは週2回、第13週目以後は週1回点滴静注〕を投与したときの奏効率は表17-2のとおりであった
13)。
表17-2 臨床成績(菌状息肉症及びセザリー症候群)
| 疾患名 | 皮膚病変の総合評価※1 | mSWATによる評価※2 |
| 奏効例数/評価対象例数 | 奏効率※3(%) (95%信頼区間) | 奏効例数/評価対象例数 | 奏効率※3(%) (95%信頼区間) |
| 菌状息肉症 | 11/15 | 73.3 (44.9,92.2) | 9/15 | 60.0 (32.3,83.7) |
| セザリー症候群 | 1/1 | − | 0/1 | − |
| 合計 | 12/16 | 75.0 (47.6,92.7) | 9/16 | 56.3 (29.9,80.2) |
臨床検査値の異常変動を含む副作用は安全性評価対象例16例中16例(100%)に認められた。主な副作用は、インフルエンザ様症状が16例(100%)、食欲不振が3例(18.8%)、白血球減少が3例(18.8%)であった。