医療用医薬品 : グリセリン

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医薬品情報


総称名 グリセリン
一般名 グリセリン
欧文一般名 Glycerin
薬効分類名 ディスポーザブル グリセリン浣腸剤
薬効分類番号 2357
ATCコード A06AG04 A06AX01
KEGG DRUG
D00028 グリセリン
KEGG DGROUP
DG01770 便秘薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年7月 (第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
グリセリン浣腸「ヤマゼン」 Glycerin Enema"Yamazen" 山善製薬 2357701K3051 102.8円/個
グリセリン浣腸「ヤマゼン」 Glycerin Enema"Yamazen" 山善製薬 2357701K6077 124.2円/個
グリセリン浣腸「ヤマゼン」 Glycerin Enema"Yamazen" 山善製薬 2357701K8061 156.8円/個
グリセリン浣腸「ヤマゼン」 Glycerin Enema"Yamazen" 山善製薬 2357701K1040 1.14円/mL

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 腸管内出血、腹腔内炎症のある患者、腸管に穿孔またはそのおそれのある患者[腸管外漏出による腹膜炎の誘発、蠕動運動亢進作用による症状の増悪、グリセリンの吸収による溶血、腎不全を起こすおそれがある。][9.1.1参照]
2.2 全身衰弱の強い患者[強制排便により衰弱状態を悪化させ、ショックを起こすおそれがある。]
2.3 下部消化管術直後の患者[蠕動運動亢進作用により腸管縫合部の離解をまねくおそれがある。]
2.4 吐気、嘔吐または激しい腹痛等、急性腹症が疑われる患者[症状を悪化させるおそれがある。]

4. 効能または効果

便秘

6. 用法及び用量

通常、成人1回30〜60mL、1日1〜3回直腸内に注入する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

連用による耐性の増大等のため効果が減弱し、薬剤に頼りがちになることがあるので長期連用を避けること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 局所(腸管、肛門)に炎症・創傷のある患者
出血を促しグリセリンが吸収され溶血を、また、腎不全を起こすおそれがある。[2.1参照]
9.1.2 腸管麻痺のある患者
蠕動運動亢進作用により腹痛等の症状を増悪させるおそれがある。
9.1.3 重症の硬結便のある患者
浣腸剤では十分な効果が得られず、腹痛等の症状を増悪させるおそれがある。
9.1.4 重篤な心疾患のある患者
症状を増悪させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。子宮収縮を誘発して流早産を起こす危険性がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
乳児に投与する場合は慎重に投与すること。患児側の反応を十分に把握できない場合、過量投与に陥りやすい。
9.8 高齢者
少量から開始するなど慎重に投与すること。高齢者では過度の瀉下作用により体液量の減少等をきたし、脱水等を起こすことがある。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹等
消化器腹痛、腹鳴、腹部膨満感、直腸不快感、肛門部違和感・熱感、残便感等
循環器血圧変動

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
(1)浣腸用にのみ使用すること。
(2)注入に際し、直腸粘膜を損傷することがあるので、慎重に挿入すること。
挿入時、損傷を起こし、出血がみられた場合、グリセリンが血管内に入り、溶血を起こすおそれがある。
(3)患者の状態を観察しながら投与し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
14.2 薬剤投与後の注意
連続の使用を避け、1個を1回で使用し、使用残液は容器ごと廃棄すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
グリセリンは直腸内への注入によって腸管壁の水分を吸収することに伴う刺激作用により腸管の蠕動を亢進させ、また、浸透作用により糞便を軟化、膨潤化させることにより糞便を排泄させると考えられている。
18.2 生物学的同等性試験
グリセリン浣腸「ヤマゼン」と先発品の排便効果について動物実験(ラット)を実施した結果、グリセリン浣腸「ヤマゼン」の生物学的同等性が確認された1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. グリセリン

一般的名称 グリセリン
一般的名称(欧名) Glycerin
化学名 Propane-1,2,3-triol
分子式 C3H8O3
分子量 92.09
物理化学的性状 日本薬局方グリセリンはグリセリン(C3H8O3)84〜87%を含む無色澄明の粘性の液で、味は甘い。本品は水又はエタノール(99.5)と混和する。本品は吸湿性である。
KEGG DRUG D00028

22. 包装

30mL×20、60mL×10、120mL×10、500mL

23. 主要文献

  1. 山善製薬株式会社 社内資料:グリセリン浣腸「ヤマゼン」の効力比較試験に関する資料

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
山善製薬株式会社 学術室
〒541-0045 大阪市中央区道修町2丁目2番4号
電話:06-6231-1821
FAX:06-6231-1824
製品情報問い合わせ先
山善製薬株式会社 学術室
〒541-0045 大阪市中央区道修町2丁目2番4号
電話:06-6231-1821
FAX:06-6231-1824

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
山善製薬株式会社
大阪市中央区道修町2丁目2番4号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版