医療用医薬品 : フォリアミン

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医薬品情報


総称名 フォリアミン
一般名 葉酸
欧文一般名 Folic Acid
製剤名 葉酸錠・散
薬効分類番号 3135
ATCコード B03BB01
KEGG DRUG D00070 葉酸
商品一覧 米国の商品
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2022年10月 改訂 (第7版)


効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フォリアミン錠 FOLIAMIN TABLETS 富士製薬工業 3135001F1025 9.8円/錠
フォリアミン散100mg/g FOLIAMIN POWDER 10% 富士製薬工業 3135002B1036 50.2円/g

効能・効果及び用法・用量

効能効果

葉酸欠乏症の予防及び治療

葉酸の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)

吸収不全症候群(スプルー等)

悪性貧血の補助療法

下記疾患のうち、葉酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合

栄養性貧血

妊娠性貧血

小児貧血

抗けいれん剤、抗マラリア剤投与に起因する貧血

アルコール中毒及び肝疾患に関連する大赤血球性貧血

再生不良性貧血

顆粒球減少症

※「5.」の効能・効果に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法用量

フォリアミン錠

葉酸として、通常成人1日5〜20mg(錠の場合1〜4錠)、小児1日5〜10mg(錠の場合1〜2錠)を2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
一般に消化管に吸収障害のある場合、あるいは症状が重篤な場合は注射を行う方がよい。

フォリアミン散100mg/g

葉酸として、通常成人1日5〜20mg(散の場合0.05〜0.2g)、小児1日5〜10mg(散の場合0.05〜0.1g)を2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
一般に消化管に吸収障害のある場合、あるいは症状が重篤な場合は注射を行う方がよい。

使用上の注意

重要な基本的注意

本剤を悪性貧血の患者に投与すると、血液状態は改善するが、神経症状に効果がないので、悪性貧血の患者に投与する場合はビタミンB12製剤と併用すること。
なお、診断の確立していない悪性貧血の患者の場合、血液状態の改善により悪性貧血を隠蔽し、診断及び治療に影響を与えるので注意すること。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。(再審査対象外)

その他の副作用

 頻度不明
過敏症注)紅斑、そう痒感、全身倦怠等
消化器食欲不振、悪心等
その他浮腫、体重減少
注)このような場合には投与を中止すること。

適用上の注意

薬剤交付時(錠)

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

薬効薬理

1)2)3)

葉酸は生体の組織細胞の発育及び機能を正常に保つのに必要で、特に赤血球の正常な形成に関与し、大赤血球性貧血に対して網状赤血球ならびに赤血球成熟をもたらす。

葉酸はウラシルのような中間体からチミンその他の重要なプリン及びピリミジン化合物の生成に補酵素として作用し、チミンはビタミンB12によって核酸及び核蛋白の要素として不可欠なチミジンに変化する。一方悪性貧血や大赤血球性貧血に見られる巨赤芽球は核蛋白代謝の異常をきたした初生赤芽球であり、葉酸やビタミンB12の欠乏は骨髄成分の成熟停止を起こすといわれている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名葉酸
一般名(欧名)Folic Acid
化学名N-{4-[(2-Amino-4-hydroxypteridin-6-ylmethyl)amino]benzoyl}-L-glutamic acid
分子式C19H19N7O6
分子量441.40
性状葉酸は、黄色〜だいだい黄色の結晶性の粉末で、においはない。水、メタノール、エタノール(95)、ピリジン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。塩酸、硫酸、希水酸化ナトリウム試液又は炭酸ナトリウム十水和物溶液(1→100)に溶け、液は黄色となる。光によって徐々に変化する。
KEGG DRUGD00070

包装

フォリアミン錠

100錠(バラ)、1,000錠(10錠×100)

フォリアミン散100mg/g

100g(瓶)

主要文献


1. 井上 硬 他,  ビタミン,  7,  851,  (1954)
2. 岩井 和夫,  新ビタミン学,  343,  (1969)  日本ビタミン学会
3. 外林 秀紀,  臨床血液,  12,  207,  (1971) »DOI

作業情報


改訂履歴

2016年9月 改訂
2022年10月 改訂 (第7版)

文献請求先

富士製薬工業株式会社
939-3515
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
0120-956-792

業態及び業者名等

製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2023/02/22 版