医療用医薬品 : リスパダール

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医薬品情報


総称名 リスパダール
一般名 リスペリドン
欧文一般名 risperidone
薬効分類名 抗精神病剤
薬効分類番号 1179
ATCコード N05AX08
KEGG DRUG D00426 リスペリドン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 承認条件 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
リスパダール錠1mg RISPERDAL Tablets ヤンセンファーマ 1179038F1023 26.8円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
リスパダール錠2mg RISPERDAL Tablets ヤンセンファーマ 1179038F2020 46.7円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
リスパダール錠3mg RISPERDAL Tablets ヤンセンファーマ 1179038F3026 60.2円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
リスパダール細粒1% RISPERDAL Fine Granules ヤンセンファーマ 1179038C1027 231.1円/g 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]

バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強されることがある。]

アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)[「相互作用」の項参照]

本剤の成分及びパリペリドンに対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

リスパダール錠1mg

統合失調症

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

リスパダール錠2mg

統合失調症

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

リスパダール錠3mg

統合失調症

リスパダール細粒1%

統合失調症

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

効能効果に関連する使用上の注意

リスパダール錠1mg

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性に本剤を使用する場合は、原則として5歳以上18歳未満の患者に使用すること。

リスパダール錠2mg

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性に本剤を使用する場合は、原則として5歳以上18歳未満の患者に使用すること。

リスパダール細粒1%

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性に本剤を使用する場合は、原則として5歳以上18歳未満の患者に使用すること。

用法用量

リスパダール錠1mg

統合失調症

通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg1日2回より開始し、徐々に増量する。維持量は通常1日2〜6mgを原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mgを超えないこと。

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

体重15kg以上20kg未満の患者

通常、リスペリドンとして1日1回0.25mgより開始し、4日目より1日0.5mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.25mgずつ増量する。但し、1日量は1mgを超えないこと。

体重20kg以上の患者

通常、リスペリドンとして1日1回0.5mgより開始し、4日目より1日1mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.5mgずつ増量する。但し、1日量は、体重20kg以上45kg未満の場合は2.5mg、45kg以上の場合は3mgを超えないこと。

リスパダール錠2mg

統合失調症

通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg1日2回より開始し、徐々に増量する。維持量は通常1日2〜6mgを原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mgを超えないこと。

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

体重15kg以上20kg未満の患者

通常、リスペリドンとして1日1回0.25mgより開始し、4日目より1日0.5mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.25mgずつ増量する。但し、1日量は1mgを超えないこと。

体重20kg以上の患者

通常、リスペリドンとして1日1回0.5mgより開始し、4日目より1日1mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.5mgずつ増量する。但し、1日量は、体重20kg以上45kg未満の場合は2.5mg、45kg以上の場合は3mgを超えないこと。

リスパダール錠3mg

統合失調症

通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg1日2回より開始し、徐々に増量する。維持量は通常1日2〜6mgを原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mgを超えないこと。

リスパダール細粒1%

統合失調症

通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg1日2回より開始し、徐々に増量する。維持量は通常1日2〜6mgを原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mgを超えないこと。

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

体重15kg以上20kg未満の患者

通常、リスペリドンとして1日1回0.25mgより開始し、4日目より1日0.5mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.25mgずつ増量する。但し、1日量は1mgを超えないこと。

体重20kg以上の患者

通常、リスペリドンとして1日1回0.5mgより開始し、4日目より1日1mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.5mgずつ増量する。但し、1日量は、体重20kg以上45kg未満の場合は2.5mg、45kg以上の場合は3mgを超えないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

リスパダール錠1mg

本剤の活性代謝物はパリペリドンであり、パリペリドンとの併用により作用が増強するおそれがあるため、本剤とパリペリドンを含有する経口製剤との併用は、避けること。

(錠剤のみの注意事項)

0.25mg単位での調節が必要な場合は、内用液又は細粒を使用すること。

リスパダール錠2mg

本剤の活性代謝物はパリペリドンであり、パリペリドンとの併用により作用が増強するおそれがあるため、本剤とパリペリドンを含有する経口製剤との併用は、避けること。

(錠剤のみの注意事項)

0.25mg単位での調節が必要な場合は、内用液又は細粒を使用すること。

リスパダール錠3mg

本剤の活性代謝物はパリペリドンであり、パリペリドンとの併用により作用が増強するおそれがあるため、本剤とパリペリドンを含有する経口製剤との併用は、避けること。

(錠剤のみの注意事項)

0.25mg単位での調節が必要な場合は、内用液又は細粒を使用すること。

リスパダール細粒1%

本剤の活性代謝物はパリペリドンであり、パリペリドンとの併用により作用が増強するおそれがあるため、本剤とパリペリドンを含有する経口製剤との併用は、避けること。

使用上の注意

慎重投与

心・血管系疾患、低血圧、又はそれらの疑いのある患者[一過性の血圧降下があらわれることがある。]

不整脈の既往歴のある患者、先天性QT延長症候群の患者又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[本剤の投与によりQTが延長する可能性がある。]

パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすくなる。また、錐体外路症状の悪化に加えて、錯乱、意識レベルの低下、転倒を伴う体位不安定等の症状が発現するおそれがある。]

てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]

自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者[症状を悪化させるおそれがある。]

肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]

腎障害のある患者[本剤の半減期の延長及びAUCが増大することがある(「薬物動態」の項参照)。]

糖尿病又はその既往歴のある患者、あるいは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者[血糖値が上昇することがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]

高齢者[「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]

小児[「小児等への投与」の項参照]

薬物過敏症の患者

脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群が起こりやすい。]

重要な基本的注意

投与初期、再投与時、増量時にα交感神経遮断作用に基づく起立性低血圧があらわれることがあるので、少量から徐々に増量し、低血圧があらわれた場合は減量等、適切な処置を行うこと。

眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

統合失調症の患者においては、興奮、誇大性、敵意等の陽性症状を悪化させる可能性があるので観察を十分に行い、悪化がみられた場合には他の治療法に切り替えるなど適切な処置を行うこと。

本剤の投与により、高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、特に糖尿病又はその既往歴あるいはその危険因子を有する患者については、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。[「慎重投与」、「重大な副作用」の項参照]

低血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。[「重大な副作用」の項参照]

本剤の投与に際し、あらかじめ上記4.及び5.の副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、高血糖症状(口渇、多飲、多尿、頻尿等)、低血糖症状(脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等)に注意し、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるよう指導すること。[「慎重投与」、「重大な副作用」の項参照]

抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。[「重大な副作用」の項参照]

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性に対して本剤を投与する場合は、定期的に安全性及び有効性を評価し、漫然と長期にわたり投与しないこと。

相互作用

相互作用序文

本剤は主として肝代謝酵素CYP2D6で代謝される。また、一部CYP3A4の関与も示唆される。

薬物代謝酵素用語

CYP2D6

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

アドレナリン
(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)
ボスミン
アドレナリンの作用を逆転させ、血圧降下を起こすことがある。アドレナリンはアドレナリン作動性α、β受容体の刺激剤であり、本剤のα受容体遮断作用によりβ受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

併用注意

中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)相互に作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。本剤及びこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
ドパミン作動薬相互に作用を減弱することがある。本剤はドパミン遮断作用を有していることから、ドパミン作動性神経において作用が拮抗する可能性がある。
降圧薬降圧作用が増強することがある。本剤及びこれらの薬剤の降圧作用による。
アルコール相互に作用を増強することがある。アルコールは中枢神経抑制作用を有する。
CYP2D6を阻害する薬剤(パロキセチン[1]等)本剤及び活性代謝物の血中濃度が上昇することがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の薬物代謝酵素阻害作用による。
CYP3A4を誘導する薬剤(カルバマゼピン[2]、フェニトイン、リファンピシン[3]、フェノバルビタール)本剤及び活性代謝物の血中濃度が低下することがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤のCYP3A4誘導作用による。
CYP3A4を阻害する薬剤(イトラコナゾール[4]等)本剤及び活性代謝物の血中濃度が上昇することがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤のCYP3A4阻害作用による。

副作用

副作用発現状況の概要

<統合失調症>

統合失調症患者を対象とした承認時及び再審査終了時における総症例4,625例中、副作用(臨床検査値異常を含む)は1,445例(31.24%)3,675件に認められた。その主なものはアカシジア229例(4.95%)、不眠症190例(4.11%)、振戦142例(3.07%)、便秘138例(2.98%)、易刺激性138例(2.98%)、傾眠118例(2.55%)、流涎過多117例(2.53%)、不安110例(2.38%)、倦怠感106例(2.29%)、筋固縮93例(2.01%)であった。

<小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性>

小児期の自閉性障害に伴う易刺激性を有する患者を対象とした国内臨床試験において、副作用(臨床検査値異常を含む)は38例中32例(84.2%)に認められた。その主なものは傾眠24例(63.2%)、体重増加13例(34.2%)、食欲亢進10例(26.3%)、高プロラクチン血症4例(10.5%)、不安3例(7.9%)、よだれ3例(7.9%)、浮動性めまい2例(5.3%)、便秘2例(5.3%)、倦怠感2例(5.3%)であった。(承認時)

「重大な副作用」及び「その他の副作用」の項における副作用の頻度については、統合失調症患者を対象とした結果に基づき算出した。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

悪性症候群(Syndrome malin)(0.15%)

無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡することがある。

遅発性ジスキネジア(0.15%)

長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。

麻痺性イレウス(0.06%)

腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐を不顕性化する可能性があるので注意すること。

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)注1)

低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。

肝機能障害(0.97%)、黄疸(頻度不明)注1)

AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

横紋筋融解症(0.02%)

筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。

不整脈(0.35%)

心房細動、心室性期外収縮等があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

脳血管障害(0.04%)

脳血管障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

高血糖(0.04%)、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(頻度不明)注1)

高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照]

低血糖(頻度不明)注1)

低血糖があらわれることがあるので、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]

無顆粒球症(頻度不明)注1)、白血球減少(0.56%)

無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)注1)

抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]

持続勃起症(頻度不明)注1)

α交感神経遮断作用に基づく持続勃起症があらわれることがあるので、このような場合には適切な処置を行うこと。

注1)本剤の国内臨床試験又は使用成績調査では認められなかったが、外国臨床試験又は市販後において認められた副作用、並びにリスペリドン持効性懸濁注射液で認められ、国内でも発生が予測される副作用を頻度不明とした。

その他の副作用

 1%以上1%未満頻度不明注1)
感染症および寄生虫症 気管支炎、鼻咽頭炎、咽頭炎、肺炎胃腸炎、感染、膀胱炎、耳感染、インフルエンザ、限局性感染、気道感染、鼻炎、副鼻腔炎、皮下組織膿瘍、尿路感染、ウイルス感染、蜂巣炎、扁桃炎、眼感染、中耳炎、爪真菌症、ダニ皮膚炎
血液およびリンパ系障害 貧血、血小板減少症好中球減少症
免疫系障害注2)  アナフィラキシー反応、過敏症
内分泌障害 高プロラクチン血症 
代謝および栄養障害 食欲不振、高脂血症、食欲亢進、多飲症、食欲減退高尿酸血症、水中毒
精神障害不眠症、不安、激越妄想、うつ病、幻覚、抑うつ症状、躁病、被害妄想、精神症状、睡眠障害、緊張、自殺企図、錯乱状態、リビドー亢進、徘徊リビドー減退、神経過敏、気力低下、情動鈍麻、無オルガズム症、悪夢、睡眠時遊行症
神経系障害注3)アカシジア、振戦、傾眠、構音障害、ふらつき、頭痛、ジストニー鎮静、めまい、立ちくらみ、運動低下、ジスキネジア、パーキンソニズム、錐体外路障害、精神運動亢進、無動、痙攣、注意力障害、構語障害、しびれ感、よだれ、仮面状顔貌、頭部不快感、嗜眠、錯感覚、意識レベルの低下、会話障害(舌のもつれ等)、味覚異常、記憶障害、てんかん末梢性ニューロパチー、協調運動異常、過眠症、弓なり緊張、失神、平衡障害、刺激無反応、運動障害、意識消失
眼障害 調節障害、眼球回転発作、眼瞼痙攣、視力低下眼脂、結膜炎、網膜動脈閉塞、霧視、眼充血、眼瞼縁痂皮、眼乾燥、流涙増加、羞明、緑内障、術中虹彩緊張低下症候群
耳および迷路障害  耳痛、回転性めまい、耳鳴
心臓障害注4) 頻脈、洞性頻脈、動悸、心室性期外収縮、房室ブロック、右脚ブロック、上室性期外収縮、不整脈徐脈、左脚ブロック、洞性徐脈
血管障害注5) 起立性低血圧、低血圧、高血圧、末梢冷感、潮紅末梢循環不全
呼吸器、胸郭および縦隔障害 鼻閉呼吸困難、咳嗽、鼻漏、副鼻腔うっ血、睡眠時無呼吸症候群、口腔咽頭痛、鼻出血、肺うっ血、喘鳴、嚥下性肺炎、発声障害、気道うっ血、ラ音、呼吸障害、過換気
胃腸障害便秘、流涎過多、悪心嘔吐、嚥下障害、口内乾燥、胃不快感、下痢、胃炎、腹部膨満、腹痛、消化不良、上腹部痛、唾液欠乏腸閉塞、膵炎、歯痛、糞塊充塞、便失禁、口唇炎、舌腫脹
肝胆道系障害注2) 肝機能異常 
皮膚および皮下組織障害 多汗症、発疹、そう痒症、湿疹、過角化、紅斑ざ瘡、脱毛症、血管浮腫、皮膚乾燥、頭部粃糠疹、脂漏性皮膚炎、皮膚変色、皮膚病変、蕁麻疹、水疱
筋骨格系および結合組織障害筋固縮筋肉痛、斜頚、筋攣縮、関節硬直、筋力低下背部痛、四肢痛、関節痛、姿勢異常、筋骨格痛、頚部痛、筋骨格系胸痛、筋痙縮
腎および尿路障害注6) 排尿困難、尿閉、頻尿、尿失禁 
生殖系および乳房障害月経障害無月経、乳汁漏出症、不規則月経、射精障害女性化乳房、性機能不全、乳房不快感、勃起不全、月経遅延、希発月経、腟分泌物異常、乳房腫大、乳房分泌
全身障害および投与局所様態易刺激性、倦怠感口渇、無力症、疲労、歩行障害、発熱、気分不良、胸部不快感、胸痛、顔面浮腫、末梢性浮腫、疼痛、不活発浮腫、低体温、インフルエンザ様疾患、悪寒、薬剤離脱症候群
臨床検査ALT(GPT)増加、CK(CPK)増加AST(GOT)増加、血中クレアチニン増加、血中ブドウ糖増加、LDH増加、血圧低下、血中プロラクチン増加、血中ナトリウム減少、血中トリグリセリド増加、血中尿素増加、心電図異常注4)、心電図QT延長注4)、好酸球数増加、γ-GTP増加、グリコヘモグロビン増加、血小板数減少、総蛋白減少、体重減少、体重増加、白血球数減少、白血球数増加、尿中蛋白陽性、Al-P増加、ヘマトクリット減少心電図T波逆転注4)、血中尿酸増加、尿中血陽性、肝酵素上昇、尿糖陽性
傷害、中毒および処置合併症 転倒・転落引っかき傷、処置による疼痛
注1)本剤の国内臨床試験又は使用成績調査では認められなかったが、外国臨床試験又は市販後において認められた副作用、並びにリスペリドン持効性懸濁注射液で認められ、国内でも発生が予測される副作用を頻度不明とした。注2)異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。注3)症状があらわれた場合には必要に応じて減量又は抗パーキンソン薬の投与等、適切な処置を行うこと。注4)心電図に異常があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。注5)増量は徐々に行うなど慎重に投与すること。注6)異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者では錐体外路症状等の副作用があらわれやすく、また、腎機能障害を有する患者では最高血漿中濃度が上昇し、半減期が延長することがあるので、少量(1回0.5mg)から投与するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。]

授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。[ヒトで乳汁移行が認められている[5]。]

小児等への投与

統合失調症

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

低出生体重児、新生児、乳児、5歳未満の幼児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

徴候、症状

一般に報告されている徴候、症状は、本剤の作用が過剰に発現したものであり、傾眠、鎮静、頻脈、低血圧、QT延長、錐体外路症状等である。

処置

特別な解毒剤はないので、症状に対して一般的な対症療法を行うこと。必要に応じて、気道を確保し、酸素の供給及び換気を十分に行うこと。胃洗浄、活性炭及び緩下剤の投与等の実施を検討し、不整脈検出のための継続的な心・血管系のモニタリングを速やかに開始すること。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

本剤による治療中、原因不明の突然死が報告されている。

外国で実施された認知症に関連した精神病症状(承認外効能・効果)を有する高齢患者を対象とした17の臨床試験において、本剤を含む非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6〜1.7倍高かったとの報告がある。また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告がある。

本剤を含むα1アドレナリン拮抗作用のある薬剤を投与された患者において、白内障手術中に術中虹彩緊張低下症候群が報告されている。術中・術後に、眼合併症を生じる可能性があるので、術前に眼科医に本剤投与歴について伝えるよう指導すること。

本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化する可能性がある。

げっ歯類(マウス、ラット)に臨床常用量の4.7〜75倍(0.63〜10mg/kg/日)を18〜25ヵ月間経口投与したがん原性試験において、0.63mg/kg/日以上で乳腺腫瘍(マウス、ラット)、2.5mg/kg/日以上で下垂体腫瘍(マウス)及び膵臓内分泌部腫瘍(ラット)の発生頻度の上昇が報告されている。これらの所見は、プロラクチンに関連した変化として、げっ歯類ではよく知られている[6][7]

薬物動態

吸収・血中濃度

(日本人健康成人での成績)[8]

健康成人にリスペリドン1mg(内用液又は錠)を経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は投与後約1時間で最高値に達し、消失半減期は約4時間であった。主代謝物9-ヒドロキシリスペリドン(パリペリドン)の血漿中濃度は投与後約3時間で最高値に達した後、約21時間の半減期で消失した。

健康成人にリスペリドンを単回経口投与した場合の血漿中濃度

健康成人にリスペリドンを単回経口投与した場合の血中濃度パラメータ(平均値±S.D.)

剤形 Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)t1/2(hr)消失速度定数(hr−1
内用液(n=21)未変化体7.26±4.090.81±0.2234.84±35.813.57±2.160.243±0.096
主代謝物5.39±2.002.67±2.45116.54±32.0420.91±3.720.034±0.007
錠(n=21)未変化体7.01±3.821.13±0.3635.50±35.673.91±3.250.244±0.102
主代謝物5.19±1.873.27±2.54115.54±30.0821.69±4.210.033±0.007

(外国人小児及び青年の精神疾患患者での成績)[9]

小児及び青年の精神疾患患者にリスペリドン錠を0.01〜0.08mg/kg/日の用量で1日2回反復経口投与したとき、体重あたりの用量0.04mg/kg/日で規格化した血漿中未変化体のCmax,ss及びAUCτ,ssは青年と比較して小児で若干低値であったが、血漿中主代謝物9-ヒドロキシリスペリドンのCmax,ss及びAUCτ,ssは小児と青年で同程度であった。

小児及び青年の精神疾患患者にリスペリドンを反復経口投与した場合の血中濃度パラメータ(体重あたりの用量0.04mg/kg/日で規格化)(平均値±S.D.)

 Cmax,ss(ng/mL)Cmin,ss(ng/mL)AUCτ,ss(ng・hr/mL)CL/F(mL/min.kg)
小児(6〜11歳)(n=12)未変化体12.4±9.02.06±2.6887.5±61.5a) 6.11±4.15a)
主代謝物16.7±6.88.98±3.58152±582.52±1.00
青年(12〜16歳)(n=12)未変化体22.5±23.98.61±13.1190±235b) 6.51±6.72b)
主代謝物16.8±8.811.7±6.9172±942.37±1.01
a)n=9,b)n=11

(外国人高齢者、肝機能障害患者及び腎機能障害患者での成績)[10]

健康成人、高齢者、肝機能障害患者及び腎機能障害患者にリスペリドン1mg錠を単回経口投与したとき、活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)の薬物動態は、健康成人と比して、中等度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:30〜60mL/min/1.73m2)でt1/2に35%の延長及びAUCに2.7倍の増大、重度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:10〜29mL/min/1.73m2)でt1/2に55%の延長及びAUCに2.6倍の増大、高齢者でt1/2に30%の延長及びAUCに1.4倍の増大が認められた。

分布

体組織への分布(参考:ラットでのデータ)

ラットにおける14C-リスペリドンの単回投与後の組織内放射能濃度は、ほとんどの組織において投与2時間以内に最高値に達し、その後の消失は血漿中からの消失と同様な傾向を示した。
放射能濃度が最も高かった肝臓では血漿中放射能濃度の12〜22倍程度あり、胃、小腸、副腎、腎臓及び各種腺組織等でも高い放射能濃度が認められた[11]
妊娠ラットに14C-リスペリドンを投与した時の胎児中放射能濃度は、血漿中濃度の約1/2であった[12]

血液−脳関門通過性[13]

健康成人にリスペリドン1mg錠を単回投与し、脳内におけるドパミンD2及びセロトニン5-HT2受容体占拠率について検討した結果、各受容体に結合親和性を有することが確認された。したがって、リスペリドンは血液−脳関門を通過することが示唆された。

血漿蛋白結合率[14]

リスペリドン

約90.0%(in vitro、平衡透析法、10ng/mL)

9-ヒドロキシリスペリドン

約77.4%(in vitro、平衡透析法、50ng/mL)

代謝

健康成人にリスペリドンを経口投与した場合、主に肝臓で代謝されると推定され、主代謝物は9-ヒドロキシリスペリドンであった[15]

初回通過効果の有無及びその割合

あり(割合は不詳)

代謝物の活性の有無

主代謝物9-ヒドロキシリスペリドンの活性はin vitro及びin vivoの薬理試験においてリスペリドン未変化体とほぼ同程度かやや弱いことが示されている[16][17]

代謝酵素(チトクロームP450)の分子種

CYP2D6、CYP3A4

排泄

健康成人にリスペリドン1mg錠及び2mg錠を経口投与した場合、投与後72時間までに排泄された尿中未変化体は約2%であり、主代謝物の9-ヒドロキシリスペリドンは約20%であった[18]。外国人でのデータでは、健康成人に14C-リスペリドン1mgを単回経口投与した場合、投与後7日間までに放射活性の14%が糞中に、69%が尿中に排泄された[15]

相互作用(外国人における経口リスペリドン製剤での成績)

健康成人、健康高齢者又は患者(統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、精神病)を対象とした薬物相互作用の検討結果を以下に示す。

リスペリドンの薬物動態に対する他剤の影響

<カルバマゼピン>[19]

統合失調症患者11例にCYP3A4誘導作用を有するカルバマゼピン(400〜1000mg/日反復投与)とリスペリドン(6mg/日反復投与)を21日間併用したときの活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)のCmax及びAUCτは約50%減少した。

<シメチジン及びラニチジン>[20]

健康成人12例にCYP3A4及びCYP2D6阻害作用を有するシメチジン(800mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg単回投与)を併用したときの活性成分のCmax及びAUCはそれぞれ25%及び8%増加した。また、ラニチジン(300mg/日反復投与)と併用したとき、それぞれ36%及び20%増加した。

<パロキセチン>[1]

統合失調症患者12例にCYP2D6阻害作用を有するパロキセチン(10、20及び40mg/日反復投与)とリスペリドン(4mg/日反復投与)を併用したとき、活性成分の定常状態におけるトラフ値がそれぞれ1.3、1.6及び1.8倍上昇した。

<セルトラリン>[21]

統合失調症又は統合失調感情障害患者11例にCYP2D6阻害作用を有するセルトラリン(50mg/日反復投与)とリスペリドン(4〜6mg/日反復投与)を併用したとき、活性成分の血漿中濃度に併用薬は影響を及ぼさなかった。また、セルトラリンを100mg/日に増量した患者では、活性成分の定常状態におけるトラフ値が15%上昇し、150mg/日に増量した2例では、それぞれ36%及び52%上昇した。

<フルボキサミン>[22]

統合失調症患者11例にCYP3A4及びCYP2D6阻害作用を有するフルボキサミン(100mg/日反復投与)とリスペリドン(3〜6mg/日反復投与)を併用したとき、活性成分の血漿中濃度に併用薬は影響を及ぼさなかった。また、フルボキサミンを200mg/日に増量した患者では、リスペリドンの定常状態におけるトラフ値が86%上昇したが、9-ヒドロキシリスペリドンの血漿中濃度に影響を及ぼさなかった。

<イトラコナゾール>[4]

統合失調症患者19例にCYP3A4阻害作用を有するイトラコナゾール(200mg/日反復投与)とリスペリドン(2〜8mg/日反復投与)を併用したときの活性成分の定常状態におけるトラフ値は65%上昇した。

<ベラパミル>[23]

健康男性成人12例にP糖蛋白阻害作用を有するベラパミル(240mg反復投与)とリスペリドン(1mg単回投与)を併用したときの活性成分のCmax及びAUC∞はそれぞれ1.3倍及び1.4倍増加した。

<その他>[24] [25] [26] [27] [28]

統合失調症患者12例にCYP2D6の基質であるアミトリプチリン(50〜100mg/日反復投与)とリスペリドン(6mg/日反復投与)を7日間併用したとき、健康成人18例にCYP3A4阻害作用を有するエリスロマイシン(2000mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg単回投与)を併用したとき、双極性障害患者19例にCYP3A4の基質であるトピラマート(100〜400mg/日反復投与)とリスペリドン(1〜6mg/日反復投与)を39日間併用したとき、健康高齢者16例にCYP2D6及びCYP3A4の基質であるガランタミン(8〜24mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg/日反復投与)を7日間併用したとき、健康成人24例にCYP2D6及びCYP3A4の基質であるドネペジル(5mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg/日反復投与)を14日間併用したとき、それぞれ活性成分の薬物動態に併用薬の影響は認められなかった。

他剤の薬物動態に対するリスペリドンの影響[19] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31]

健康高齢者18例にジゴキシン(0.125mg/日)とリスペリドン(0.5mg/日)を10日間併用したとき、双極I型障害患者10例にバルプロ酸(1000mg/日)とリスペリドン(2〜4mg/日)を14日間併用したとき、それぞれの薬剤の薬物動態に併用の影響は認められなかった。精神病患者13例にリチウム(炭酸リチウムとして443〜1330mg/日)を反復投与したときのリチウムの薬物動態に、リスペリドン以外の他の抗精神病薬併用からリスペリドン(6mg/日反復投与)併用へ変更しても影響はみられなかった。また、(1)での同時検討で、リスペリドンはカルバマゼピン、エリスロマイシン、トピラマート、ガランタミン及びドネペジルの血漿中濃度に影響を及ぼさなかった。

臨床成績

<統合失調症>[32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39] [40] [41]

国内で実施された二重盲検比較試験を含む総計727例における臨床試験の結果、統合失調症722例に対する中等度改善以上の改善率は51.5%(372/722例)であった。また、二重盲検比較試験によって統合失調症に対する本剤の有用性が認められている。

<小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性>[42]

DSM注1)-IV-TRにより自閉性障害と診断され、易刺激性を有する患者(5歳以上18歳未満)を対象に国内で実施した臨床試験の二重盲検期において、プラセボ又は本剤(体重15kg以上20kg未満:0.25〜1.0mg/日、体重20kg以上45kg未満:0.5〜2.5mg/日、体重45kg以上:0.5〜3.0mg/日)が1日2回8週間経口投与された。主要評価項目である最終評価時(LOCF注2))におけるABC-J注3)興奮性サブスケールスコアのベースラインからの変化量は下表のとおりであり、プラセボ群と本剤群の比較において統計学的な有意差が認められた(p=0.0030、共分散分析)。

二重盲検期(8週間)におけるABC-J興奮性サブスケールスコアのベースラインからの変化量(FAS注4)、LOCF)

投与群評価例数ABC-J興奮性サブスケールスコア変化量
ベースライン最終評価時ベースラインからの変化量プラセボ群との比較a)
最小二乗平均値の群間差[95%信頼区間]p値
プラセボ群1827.5±5.2624.7±9.47−2.8±6.62
本剤群2128.2±6.3618.5±10.57−9.7±7.29−7.1[−11.6,−2.6]0.0030
平均値±標準偏差a)投与群を因子、ベースラインのABC-J興奮性サブスケールスコアを共変量とした共分散分析

二重盲検期の後、本剤を48週間投与した長期投与期におけるABC-J興奮性サブスケールスコアのベースラインからの変化量は下表のとおりであった。

長期投与期(48週間)におけるABC-J興奮性サブスケールスコアのベースラインからの変化量(FAS、OC注5)

 プラセボ群からの移行例本剤群からの移行例
ABC-J興奮性サブスケールスコアベースラインからの変化量ABC-J興奮性サブスケールスコアベースラインからの変化量
ベースラインa) 24.5±9.73(17)19.8±10.65(18)
8週時12.9±9.90(16)−10.8±10.47(16)13.7±10.46(16)−5.8±8.75(16)
24週時12.8±9.90(16)−10.9±10.76(16)13.1±9.67(14)−6.8±9.65(14)
48週時11.6±8.18(14)−12.5±10.32(14)12.6±9.84(12)−7.9±9.18(12)
最終評価時(LOCF)13.1±8.31(17)−11.4±10.70(17)13.0±10.28(18)−6.8±9.70(18)
平均値±標準偏差(評価例数)a)長期投与期の治験薬服用開始時

注1)American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神疾患の診断・統計マニュアル)

注2)Last-observation-carried-forward(直前に観察された値で欠測値を補完)

注3)Aberrant behavior checklist-Japanese version(異常行動チェックリスト日本語版)

注4)Full analysis set(最大の解析対象集団)

注5)Observed Case(観察された値、欠測値の補完なし)

薬効薬理

薬理作用

抗ドパミン作用[43]

ドパミンD2受容体拮抗作用を有し、ラットでアンフェタミン又はアポモルフィンにより誘発される興奮や常同行動等の行動変化を用量依存的に抑制した。その程度はハロペリドールと同等若しくはやや弱いことが示された。

抗セロトニン作用[43]

セロトニン5-HT2受容体拮抗作用を有し、ラットでトリプタミン及びメスカリンにより誘発される振戦や首振り運動等の行動変化を抑制した。

カタレプシー惹起作用[43] [44] [45] [46]

ラットでのカタレプシー惹起作用は、ハロペリドールより弱い。また、ラットの中脳−辺縁系(嗅結節)でのドパミンD2受容体に対する結合親和性は、錐体外路症状との関連が深いとされている線条体での親和性より高い。しかしハロペリドールでは線条体における結合親和性の方が高い。なお、セロトニン5-HT2受容体拮抗作用が線条体におけるドパミン伝達の遮断を緩和している可能性がある。

作用機序[43] [46]

行動薬理並びに神経化学的実験の結果より、主としてドパミンD2受容体拮抗作用及びセロトニン5-HT2受容体拮抗作用に基づく、中枢神経系の調節によるものと考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般名リスペリドン
一般名(欧名)risperidone
化学名3-{2-[4-(6-Fluoro-1,2-benzoisoxazol-3-yl)piperidin-1-yl]ethyl}-2-methyl-6,7,8,9-tetrahydro-4H-pyrido[1,2-a]pyrimidin-4-one
分子式C23H27FN4O2
分子量410.48
融点169〜173℃
性状本品は白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。
溶解性メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、2-プロパノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
分配係数LogP=0.98(1-オクタノール/pH6.1緩衝溶液)
LogP=2.74(1-オクタノール/pH8.0緩衝溶液)
KEGG DRUGD00426

取扱い上の注意

湿気を避けて保管すること。

小児の手の届かない所に保管すること。

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

包装

リスパダール錠1mg

100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)、1,000錠(バラ)

リスパダール錠2mg

100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)、1,000錠(バラ)

リスパダール錠3mg

100錠(10錠×10)、1,000錠(バラ)

リスパダール細粒1%

100g

主要文献


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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/1/23 版