医療用医薬品 : プロジフ

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医薬品情報


総称名 プロジフ
一般名 ホスフルコナゾール
欧文一般名 Fosfluconazole
製剤名 ホスフルコナゾール静注液
薬効分類名 深在性真菌症治療剤
薬効分類番号 6290
ATCコード J02AC01
KEGG DRUG D01429 ホスフルコナゾール
商品一覧 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00371 フルコナゾール
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2020年8月 改訂 (第17版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
プロジフ静注液100 Prodif Intravenous Solution ファイザー 6290402A1026 3695円/瓶 処方箋医薬品
プロジフ静注液200 Prodif Intravenous Solution ファイザー 6290402A2022 6885円/瓶 処方箋医薬品
プロジフ静注液400 Prodif Intravenous Solution ファイザー 6290402A3029 12253円/瓶 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

次の薬剤を投与中の患者

トリアゾラム、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、キニジン、ピモジド、アスナプレビル、ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル、アゼルニジピン、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン、ロミタピド、ブロナンセリン[「相互作用」の項参照]

本剤の成分又はフルコナゾールに対して過敏症の既往歴のある患者

妊婦又は妊娠している可能性のある患者[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

カンジダ属及びクリプトコッカス属による下記感染症

真菌血症、呼吸器真菌症、真菌腹膜炎、消化管真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎

用法用量

効能・効果用法・用量
カンジダ症通常、成人にはホスフルコナゾール63.1〜126.1mg(フルコナゾールとして50〜100mg)を維持用量として1日1回静脈内に投与する。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール126.1〜252.3mg(フルコナゾールとして100〜200mg)を投与する。
なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、ホスフルコナゾール504.5mg(フルコナゾールとして400mg)まで維持用量を増量できる。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール1009mg(フルコナゾールとして800mg)まで投与できる。
クリプトコッカス症通常、成人にはホスフルコナゾール63.1〜252.3mg(フルコナゾールとして50〜200mg)を維持用量として1日1回静脈内に投与する。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール126.1〜504.5mg(フルコナゾールとして100〜400mg)を投与する。
なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、ホスフルコナゾール504.5mg(フルコナゾールとして400mg)まで維持用量を増量できる。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール1009mg(フルコナゾールとして800mg)まで投与できる。

用法用量に関連する使用上の注意

腎障害のある患者においては、フルコナゾールのクリアランスがクレアチニン・クリアランスとともに低下し、フルコナゾールの血中濃度が持続するので、下表に示すクレアチニン・クリアランス値を参考に用量を調節すること1)。[「薬物動態」の項参照]

クレアチニン・クリアランス(mL/min)用量の目安
>50通常用量
≦50(透析患者を除く)半量
透析患者透析終了後に通常用量

使用上の注意

慎重投与

薬物過敏症の既往歴のある患者

腎障害のある患者[血中フルコナゾール濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)。]

肝障害のある患者[肝障害を悪化させることがある。]

心疾患又は電解質異常のある患者[心室頻拍(torsades de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある(「重大な副作用」の項参照)。]

ワルファリンを投与中の患者[「重要な基本的注意」及び「相互作用」の項参照]

重要な基本的注意

腎障害のある患者に投与する場合は、投与前にクレアチニン・クリアランス試験を行い、投与量及び投与間隔に十分注意すること[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照]。

本剤とワルファリンとの併用において、ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇を来した症例が報告されている。本剤投与開始にあたっては、あらかじめワルファリン服用の有無を確認し、ワルファリンと併用する場合は、プロトロンビン時間測定及びトロンボテストの回数を増やすなど慎重に投与すること[「相互作用」の項参照]。

本剤の投与に際しては適宜、血液検査、腎機能・肝機能検査、血中電解質検査等を行うことが望ましい。

本剤の投与に際しては、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。

相互作用

相互作用序文

ホスフルコナゾールはin vitro試験において、CYP分子種を阻害しないことが確認されたが、活性本体であるフルコナゾールは、CYP2C9、2C19及び3A4を阻害する2)。フルコナゾールとの併用により、次の報告がある。

薬物代謝酵素用語

CYP

薬物代謝酵素用語

CYP2C9

薬物代謝酵素用語

CYP2C19

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

トリアゾラム
(ハルシオン等)
トリアゾラムの代謝遅滞による血中濃度の上昇、作用の増強及び作用時間延長の報告がある3)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
エルゴタミン
(クリアミン配合錠)
ジヒドロエルゴタミン
(ジヒデルゴット等)
アゾール系抗真菌剤等のCYP 3A4を阻害する薬剤とエルゴタミンとの併用により、エルゴタミンの血中濃度が上昇し、血管攣縮等の副作用を起こすおそれがある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
キニジン(硫酸キニジン)
ピモジド(オーラップ)
これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより、QT延長、torsades de pointesを発現するおそれがある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
アスナプレビル(スンベプラ)
ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル(ジメンシー配合錠)
これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより、肝胆道系の副作用が発現し、また重症化するおそれがある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
アゼルニジピン(カルブロック)
オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン(レザルタス配合錠)
イトラコナゾールとの併用によりアゼルニジピンのAUCが上昇することが報告されている。フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ロミタピド(ジャクスタピッド)ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ブロナンセリン(ロナセン)ブロナンセリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。

併用注意

ワルファリンプロトロンビン時間の延長4)、著しいINR上昇及び出血傾向(挫傷、鼻出血、消化管出血、血尿、下血等)の報告がある。[「重要な基本的注意」の項参照]フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
フェニトイン
イブプロフェン
フルルビプロフェン
これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある5) 6) 7) 8)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
セレコキシブセレコキシブの血中濃度が上昇することがある。本剤を使用中の患者にはセレコキシブの投与を低用量から開始すること。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ロサルタンロサルタンの血中濃度上昇、及び活性代謝物であるカルボン酸体の血中濃度減少の報告がある9)フルコナゾールはロサルタンの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用により活性代謝物であるカルボン酸体の血中濃度が減少することがある。
HMG-CoA還元酵素阻害薬
フルバスタチン
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある10) 11) 12)フルコナゾールはフルバスタチンの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりフルバスタチンの血中濃度が上昇することがある。
HMG-CoA還元酵素阻害薬
アトルバスタチン
シンバスタチン等
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある10) 11) 12)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
カルバマゼピンカルバマゼピンの血中濃度が上昇し、悪心・嘔吐、めまい、複視等が発現したとの報告がある13) 14)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ミダゾラム
エプレレノン
メサドン
これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある15) 16)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
カルシウム拮抗薬
ニフェジピン等
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬
ビンクリスチン
ビンブラスチン
エリスロマイシン
これらの薬剤の血中濃度上昇のおそれがある17)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
タクロリムス水和物18)、シクロスポリン19) これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある。
また、フルコナゾールとの併用により腎障害の報告がある。
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
リファブチンリファブチンのAUC上昇の報告があり、リファブチンの作用が増強するおそれがある20)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
リトナビル
サキナビル
オキシコドン
これらの薬剤のAUC上昇の報告がある21)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
トルバプタントルバプタンの血中濃度上昇の報告があり、トルバプタンの作用が増強するおそれがある。やむを得ず併用する際は、トルバプタンを減量あるいは低用量から開始すること。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
イブルチニブイブルチニブの副作用が増強されるおそれがある。
やむを得ず併用する際は、イブルチニブの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。
フルコナゾールはイブルチニブの主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりイブルチニブの血中濃度が上昇することがある。
フェンタニルフェンタニルの血中濃度上昇のおそれがある22)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある。
リバーロキサバンリバーロキサバンの血中濃度が上昇したとの報告がある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある。
テオフィリンテオフィリンの血中濃度上昇の報告がある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
経口避妊薬エチニルエストラジオール23)、レボノルゲストレルの血中濃度上昇の報告がある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
スルホニル尿素系血糖降下薬(クロルプロパミド、グリベンクラミド、トルブタミド等)スルホニル尿素系血糖降下薬の血中濃度上昇の報告がある24)
また、フルコナゾールとの併用により低血糖の報告がある。
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ナテグリニドナテグリニドのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある25)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
トレチノイン中枢神経系の副作用が発現するおそれがある26)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ジアゼパムジアゼパムのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある27)フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
トファシチニブトファシチニブのAUCが79%、Cmaxが27%増加したとの報告がある。フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
シクロホスファミドビリルビンの上昇、クレアチニンの上昇の報告がある28)フルコナゾールはシクロホスファミドの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C9を阻害するので、併用によりシクロホスファミドの血中濃度が上昇することがある。
アミトリプチリン
ノルトリプチリン
これらの薬剤の作用が増強するおそれがある29) 30) 31) 32)フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ジドブジンジドブジンの血中濃度上昇の報告がある33)フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
リファンピシンフルコナゾールの血中濃度の低下及び血中濃度半減期の減少の報告がある34)リファンピシンは代謝酵素であるチトクロームP450を誘導する。その結果、フルコナゾールの肝代謝が増加すると考えられる。
三酸化ヒ素QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こすおそれがある。本剤及び三酸化ヒ素は、いずれもQT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こすことがある。

副作用

副作用発現状況の概要

35)36)37)38)

深在性真菌症を対象とした国内及び海外臨床試験における副作用発現率は、総症例数160例中36例(22.5%)であった。主な副作用は発疹(3.1%)、肝機能検査異常(2.5%)、嘔気(1.9%)、浮動性めまい(1.9%)等であった。(承認時までの調査の集計)

市販後の使用成績調査における副作用発現率は、総症例数508例中27例(5.31%)であった。主な副作用は、肝障害(2.95%)、AST(GOT)増加(0.59%)、ALT(GPT)増加(0.59%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

35)36)37)38)

ショック、アナフィラキシー(頻度不明注))

ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、顔面浮腫、そう痒等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注))

中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬剤性過敏症症候群(頻度不明注))

初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

血液障害(頻度不明注))

無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少、白血球減少、貧血等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

急性腎障害(1.05%)

急性腎障害等の重篤な腎障害が報告されているので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝障害(3.14%)

黄疸、肝炎、胆汁うっ滞性肝炎、肝壊死、肝不全等の肝障害が報告されており、これらの症例のうち死亡に至った例も報告されている。これらの発症と1日投与量、治療期間、患者の性別・年齢との関連性は明らかではない。フルコナゾールによる肝障害は通常、投与中止により回復している。投与にあたっては、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

意識障害(頻度不明注))

錯乱、見当識障害等の意識障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

痙攣(頻度不明注))

痙攣等の神経障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

高カリウム血症(頻度不明注))

高カリウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。

心室頻拍、QT延長、不整脈(頻度不明注))

心室頻拍(torsades de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

間質性肺炎(頻度不明注))

間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

偽膜性大腸炎

偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱、腹痛、頻回の下痢)があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(フルコナゾールでの自発報告のため頻度不明)。

注:自発報告のため頻度不明

発現頻度は承認時の国内及び海外臨床試験、使用成績調査の結果に基づいている。

その他の副作用

 0.5%以上0.5%未満頻度不明
肝臓AST(GOT)増加ALT(GPT)増加、ALP増加、LDH増加、肝機能検査異常、γ-GTP増加ビリルビン増加、黄疸
皮膚発疹紅斑、皮膚びらん脱毛
消化器 嘔気、嘔吐、下痢、胃腸出血、口内乾燥、口腔苔癬様変化口渇、しゃっくり、腹部不快感、消化不良、鼓腸放屁、食欲不振、腹痛
精神・神経系 浮動性めまい、不眠症、錯感覚、頭痛手指のこわばり、傾眠、振戦
腎臓 BUN増加、腎クレアチニン・クリアランス減少クレアチニン増加、乏尿
代謝異常 低カリウム血症、低カルシウム血症高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高血糖
血液 貧血好酸球増加、好中球減少
循環器 高血圧、低血圧、静脈炎、心雑音、左室不全 
呼吸器 くしゃみ、鼻出血 
筋・骨格系 関節痛、筋痛、背部痛 
その他 血管痛、末梢性浮腫、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染、注射部位血管炎、眼そう痒症熱感、味覚倒錯、発熱、浮腫、倦怠感、副腎機能不全
*:フルコナゾールで認められた副作用発現頻度は承認時の国内及び海外臨床試験、使用成績調査の結果に基づいている。

高齢者への投与

本剤は体内でほぼ完全にフルコナゾールに加水分解され、大部分はフルコナゾールとして腎臓から排泄される[「薬物動態」の項参照]が、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中フルコナゾール濃度が持続するおそれがある。従って、高齢者に投与する場合は、クレアチニン・クリアランス値を参考に投与量及び投与間隔に十分注意すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

39)40)41)42)43)44)

動物実験(ラット)において、着床前胚死亡率及び着床後胚死亡率の上昇、分娩障害、催奇形性が認められている。
また、フルコナゾール投与により催奇形性を疑う症例報告があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

フルコナゾールは母乳中に移行することが認められているので、授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

45)

症状

外国の癌患者での過量投与(フルコナゾール1200〜2000mg/日、経口投与)の症例報告では、フルコナゾール1600mg/日投与例において、肝機能検査値上昇がみられた。
また、2000mg/日投与例において、中枢神経系障害(錯乱、嗜眠、見当識障害、不眠、悪夢、幻覚)、多形紅斑、悪心・嘔吐、肝機能検査値上昇等がみられたとの報告がある。

フルコナゾール8200mg経口摂取後、幻覚、妄想行動の症状があらわれ、48時間の経過観察が行われた結果、症状は回復したとの報告がある(自殺企図例)。

処置

(1)、(2)とも対症療法を行う。フルコナゾールは、大部分が腎から排泄される。3時間の血液透析により、約50%が血清より除去される。

適用上の注意

他の薬剤及び輸液との混合は避けること。[配合変化試験は実施していない。]

本剤は10mL/分を超えない速度で投与することが望ましい。

その他の注意

28日を超える投与の有効性及び安全性は検討されていない。

薬物動態

血中濃度46)47)48)49)50)

健康成人にホスフルコナゾール1000mgを単回及び1日1回反復静脈内投与した時、ほぼ完全に活性本体であるフルコナゾールに加水分解されることが示された。

健康成人にホスフルコナゾール50、100、250、500及び1000mgを単回静脈内投与した場合、フルコナゾールの最高血漿中濃度(Cmax)及び血漿中濃度−時間曲線下面積(AUC0-∞)は投与量に伴い増加した。また、終末相半減期(T1/2)、平均滞留時間(MRT)及び最高血漿中濃度到達時間(Tmax)はいずれの投与量においてもほぼ一定の値を示し、フルコナゾールの薬物動態にはほぼ線形性が認められた。ホスフルコナゾールのT1/2はいずれの投与量においても1.5〜2.5時間であった。

ホスフルコナゾールの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)

フルコナゾールの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)

単回投与時のフルコナゾールの薬物動態パラメータ(n=8)

 ホスフルコナゾールの投与量
50mg100mg250mg500mg1000mg
AUC0-∞(μg・h/mL)幾何平均値37.568.7174.8334.0619.1
Cmax(μg/mL)幾何平均値0.701.313.236.0712.09
Tmax(h)中央値4.05.54.06.02.5
T1/2(h)算術平均値35.532.234.134.832.9
MRT(h)算術平均値51.648.050.951.749.8

健康成人にホスフルコナゾール1000mgを初日及び2日目に負荷投与(維持投与量500mgの倍量)した時、フルコナゾールの血漿中濃度が定常状態に達するまでに要する期間が短縮された。

負荷投与時のフルコナゾールの血漿中濃度推移(平均値)

尿中排泄47)

健康成人にホスフルコナゾール1000mgを1日1回14日間反復静脈内投与した時、フルコナゾールとして投与量の85.6%が尿中に排泄され、ホスフルコナゾールの尿中排泄率は投与量の1%未満であった。

組織内移行51)52)

フルコナゾールの静脈内投与により患者の髄液中への良好な移行が認められている。Fouldsらは、髄液中のフルコナゾール濃度は血漿中濃度の52〜62%であったと報告している。

代謝53)

ホスフルコナゾールは体内で主にアルカリホスファターゼにより、ほぼ完全にフルコナゾールに加水分解される。
フルコナゾール100mgを健康成人に経口投与した場合、尿中代謝物として、1,2,4-トリアゾールがわずかに認められた。

蛋白結合率54)55)

ホスフルコナゾールのヒト血漿中での血漿蛋白結合率は、添加濃度20、50及び200μg/mLでそれぞれ93.8、92.4及び77.7%であり、高濃度において蛋白結合率は低下した。フルコナゾールのヒト血漿中での蛋白結合率は約12%であった。

腎障害患者における薬物動態56)

ホスフルコナゾールは腎障害を有する被験者においてもフルコナゾールに効率よく加水分解され、腎障害はフルコナゾールへの加水分解に影響を及ぼさないが、フルコナゾールのクリアランスはクレアチニン・クリアランスとともに低下した。

臨床成績

臨床効果35)

開発時の臨床試験では本剤を各種深在性真菌症42例に3〜28日間静脈内投与し、有効例31例、有効率73.8%の結果が得られた。

臨床効果a)

菌種診断名投与量b) 合計
800/400mg400/200mg200/100mgその他
カンジダ属カンジダ血症c) 2/34/80/1d) 6/12(50.0%)
気管支・肺カンジダ症2/30/12/4
カンジダ腹膜炎4/43/37/7
食道カンジダ症4/44/48/8
尿路カンジダ症3/31/44/7
小計8/10(80.0%)14/19(73.7%)5/80/127/38(71.1%)
クリプトコッカス属肺クリプトコッカス症1/12/21/1e) 4/4
合計9/11(81.8%)16/21(76.2%)5/81/231/42(73.8%)
a)臨床効果:有効例/(有効例+無効例)b)フルコナゾール換算量(負荷投与量/維持投与量)c)カンジダ性眼内炎、播種性カンジダ症を含むd)負荷投与量800mg及び維持投与量400mgが投与されたが、CLcr低下のため維持投与中に200mgに減量されたe)負荷投与量400mg及び維持投与量200mgが投与されたが、血清抗原量が増加したため、維持投与中に400mgに増量された

真菌学的効果35)

真菌学的効果は、33例中消失24例で、消失率は72.7%であった。Candida属では、C.albicans68.2%(15/22)、C.parapsilosis50.0%(1/2)、C.tropicalis100%(1/1)、その他100%(7/7)、Candida属全体の有効率は75.0%(24/32)であった。

消失率=消失/(消失+減少+不変+増加)

薬効薬理

抗真菌作用57)58)59)60)61)

本剤の活性本体であるフルコナゾールは、カンジダ属及びクリプトコッカス属に対しin vitro抗真菌活性を示す。カンジダ属及びクリプトコッカス属に対する最小発育阻止濃度(MIC)は下表のとおりであった。

臨床分離株に対する抗真菌活性

菌種(株数)MIC(μg/mL)
範囲50%90%
Candida albicans(333)≦0.031〜160.251
Candida glabrata(107)0.25〜>641632
Candida tropicalis(46)0.5〜>6448
Candida parapsilosis(27)0.25〜412
Candida krusei(14)32〜>6464>64
Cryptococcus neoformans(3)4

MIC測定は、0.165M MOPS及び10N NaOHにてpH7.0に調整したRPIMI1640培地を用いた微量液体希釈法による。

ホスフルコナゾールは、C.albicans及びC.neoformansを用いたラット感染モデルにおいて、フルコナゾールと同程度の感染防御効果を示す。

活性本体のフルコナゾールは、C.albicans及びC.neoformansを用いたマウス感染モデルにおいて、従来のイミダゾール系抗真菌剤より強い感染防御効果を示す。

作用機序62)

本剤は、静脈内投与後、活性本体のフルコナゾールに変換する。フルコナゾールは真菌細胞において、膜成分のエルゴステロール生合成を抑制することにより抗真菌作用を示す。また、真菌の酵母型発育相及び菌糸型発育相のいずれに対しても発育抑制を示す。フルコナゾールのエルゴステロール生合成阻害作用は真菌に選択的で、ラット肝細胞でのステロール生合成に対する影響は少ない。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ホスフルコナゾール
一般名(欧名)Fosfluconazole
略号F-FLCZ
化学名α,α-Bis(1,2,4-triazol-1-ylmethyl)-2,4-difluorophenylmethyl dihydrogenphosphate
分子式C13H13F2N6O4P
分子量386.25
性状本品は白色の粉末である。
本品は、ジメチルスルホキシドにやや溶けやすく、水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
KEGG DRUGD01429

包装

プロジフ静注液100

10バイアル

プロジフ静注液200

10バイアル

プロジフ静注液400

10バイアル

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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/8/18 版