医療用医薬品 : コレバイン

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医薬品情報


総称名 コレバイン
一般名 コレスチミド
欧文一般名 Colestimide, Colestilan
薬効分類名 高コレステロール血症治療剤
薬効分類番号 2189
KEGG DRUG D01934 コレスチミド
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
コレバイン錠500mg CHOLEBINE 500mg Tablets 田辺三菱製薬 2189014F1029 28.4円/錠 処方箋医薬品
コレバインミニ83% CHOLEBINE Mini83% 田辺三菱製薬 2189014D2024 47.2円/g 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

胆道の完全閉塞した患者〔本剤の血清コレステロール低下作用は,主に腸管内で胆汁酸と結合してその糞中排泄量を増大させることにより発現するため効果が期待できない.〕

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

腸閉塞の患者〔本剤が腸管内で膨潤し,腸管穿孔を起こすおそれがある.〕

効能・効果及び用法・用量

効能効果

高コレステロール血症,家族性高コレステロール血症

用法用量

コレバイン錠500mg

通常,成人にはコレスチミドとして1回1.5g(錠は3錠)を1日2回,朝夕食前に水とともに経口投与する.
ただし,症状,服用状況を考慮して朝夕食後投与とすることもできる.なお,年齢,症状により適宜増減するが,最高用量は1日4gとする.

コレバインミニ83%

通常,成人にはコレスチミドとして1回1.5g(ミニは1.81g)を1日2回,朝夕食前に水とともに経口投与する.
ただし,症状,服用状況を考慮して朝夕食後投与とすることもできる.なお,年齢,症状により適宜増減するが,最高用量は1日4gとする.

用法用量に関連する使用上の注意

朝夕食後投与の成績は一般臨床試験によるものであり,原則として朝夕食前投与とする.

使用上の注意

慎重投与

便秘の患者又は便秘を起こしやすい患者〔症状を悪化させ,腹痛,嘔吐等があらわれるおそれがある.なお,症状が悪化した場合,腸閉塞に至るおそれがある.〕

腸管狭窄のある患者〔本剤が腸管内で膨潤し,腸閉塞,腸管穿孔を起こすおそれがある.〕

腸管憩室のある患者〔腸管穿孔を起こした例が報告されている.〕

高齢者又は嚥下困難のある患者〔誤って気道に入った本剤が膨潤し,呼吸困難を起こした症例が報告されている.〕

痔疾患を有する患者〔症状を悪化させるおそれがある.〕

消化管潰瘍又はその既往歴のある患者〔症状を悪化させるおそれがある.〕

出血傾向を有する患者〔出血傾向を増強するおそれがある.〕

肝疾患・肝機能障害又はその既往歴のある患者〔症状を悪化させるおそれがある.〕

重要な基本的注意

本剤の適用にあたっては,次の点に十分留意すること.

便秘又は便秘の増悪により腹痛,嘔吐等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,緩下剤の併用あるいは本剤を減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

腸管穿孔,腸閉塞に至った症例が報告されているので,投与中は腹痛,嘔吐等の症状に注意すること.(「重大な副作用」の項参照)

誤って気道に入った本剤が膨潤し,呼吸困難を起こした症例が報告されているので,以下の事項に注意して服用させること.

本剤は十分量(200mL程度)の水で服用させること.のどの奥に残った場合には,さらに水を飲み足させること.

温水(湯,温かい茶等)にて服用すると膨らんで服用できない場合があるので常温の水又は冷水で服用させること.

口中に長く留めていると膨らんで服用できない場合があるので速やかに嚥下させること.

錠剤の場合は1錠ずつ服用させること.

適用の前に十分な検査を実施し,高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること.その際,LDL-コレステロール値を確認することが望ましい.

LDL-コレステロール値は,トリグリセリド値が400mg/dL以下のときは次式より求めることができる.

LDL-コレステロール=総コレステロール−(トリグリセリド/5+HDL-コレステロール)

また,トリグリセリド値が400mg/dLを超える場合は超遠沈法等により測定する(トリグリセリドが極端な高値を示す例の中には,総コレステロールが高値を示してもLDL-コレステロールは正常値を示す場合がある).
なお,本剤は家族性高コレステロール血症ホモ接合体のLDL受容体完全欠損例では効果は期待できないと考えられる.

あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い,肥満がある場合にはその是正につとめること.更に運動療法や,高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること.

糖尿病,甲状腺機能低下症,ネフローゼ症候群等の疾患の合併,血清脂質に悪影響を与える薬剤の服用,アルコール多飲等の二次的要因により高脂血症を呈している場合は原疾患の治療,薬剤の切り替え,アルコール摂取の制限等を可能な限り実施した上で本剤での治療を考慮すること.

投与中は血中脂質値を定期的に検査し,治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること.また,本剤の投与により血中トリグリセリド値が上昇することがあるので,血中トリグリセリド値を定期的に検査し,異常上昇例に対しては投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

脂溶性ビタミン(A,D,E,K)あるいは葉酸塩の吸収阻害が起こる可能性があるので,長期間投与の際にはこれらの補給を考慮すること.

類薬(コレスチラミン)で,長期間の大量投与により高クロール性アシドーシスがあらわれたとの報告があるので十分注意すること.

相互作用

併用注意

[1][2][3]

酸性薬物
(フェニルブタゾン,ワルファリン,クロロチアジド等)
テトラサイクリン
フェノバルビタール
甲状腺及びチロキシン製剤
ジギタリス
併用薬の作用減弱を起こすおそれがある.本剤投与前1時間若しくは投与後4〜6時間以上,又は可能な限り間隔を空けて投与し,併用薬の作用の変化についても慎重に観察すること.同時に経口投与された場合に,併用薬の吸収を遅延あるいは減少させるおそれがある.
胆汁酸製剤
(ウルソデオキシコール酸,ケノデオキシコール酸)
胆汁酸製剤の作用減弱を起こすおそれがあるので,可能な限り間隔を空けて投与すること.同時に経口投与された場合に,併用薬の吸収を遅延あるいは減少させるおそれがある.
エゼチミブ
カンデサルタン シレキセチル
併用薬の血中濃度が低下するおそれがあるので,可能な限り間隔を空けて投与すること.同時に経口投与された場合に,併用薬の吸収を遅延あるいは減少させるおそれがある.

副作用

副作用発現状況の概要

承認時までの臨床試験では676例中153例(22.6%)の副作用が報告された.主な副作用は便秘82件(12.1%),腹部膨満42件(6.2%),嘔気9件(1.3%),腹痛8件(1.2%)等であった.(錠500mg,顆粒70%の承認時及びミニ83%の剤形追加承認時)

市販後の使用成績調査及び特別調査(長期使用に関する調査)では3,960例中590例(14.9%)の副作用が報告された.主な副作用は便秘141件(3.6%),腹部膨満86件(2.2%),ALT(GPT)上昇51件(1.3%),肝機能異常44件(1.1%)等であった.(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

腸管穿孔,腸閉塞(いずれも頻度不明)

腸管穿孔,腸閉塞があらわれることがあるので,観察を十分に行い,高度の便秘,持続する腹痛,嘔吐等の異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

横紋筋融解症(頻度不明)

横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

その他の副作用

注1)

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
消化器便秘注2),腹部膨満,腹痛,嘔気,嘔吐,消化不良,下痢,鼓腸放屁,口内乾燥,食欲不振舌荒れ,痔の悪化,血便,口内炎,排便痛 
肝臓肝機能障害(AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,Al-P,LDH,ビリルビンの上昇等)  
皮膚そう痒,発疹肌荒れ,丘疹 
循環器動悸狭心症状,不整脈 
筋骨格系CK(CPK)上昇関節痛,筋肉痛,背部痛(頸部痛,腰痛等) 
血液ヘモグロビン減少,白血球数減少赤血球数減少,ヘマトクリット減少 
その他アミラーゼ上昇,頭痛,倦怠感,浮腫(顔面,四肢等),めまい胸痛,頻尿,鼻出血,しびれ感,ピリピリ感,苦味コリンエステラーゼ上昇,血糖低下

注1)発現頻度は承認時までの臨床試験,使用成績調査及び特別調査(長期使用に関する調査)の結果を合わせて算出した.

注2)「重要な基本的注意」の(1)項参照

高齢者への投与

高齢者では,便秘,腹部膨満感等の消化器症状が発現しやすいので注意すること.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.〕

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない.(使用経験がない.)

適用上の注意

薬剤交付時(錠剤)

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕

その他の注意

類薬(コレスチラミン)で,動物実験(ラット)において既知発ガン物質によって誘発される腸腫瘍の発生頻度が上昇するとの報告がある.

薬物動態

[4]

<参考>

14C-コレスチミドをラット及びイヌに経口投与した場合,消化管内で代謝又は分解されず,また,吸収されずにすべて糞中に排泄された.

臨床成績

[5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15]

高コレステロール血症

第III相比較対照試験の98例に対する全般改善度は次のとおりであった.

対象疾患名改善率(%)〔改善以上〕
高コレステロール血症71.4%(70例/98例)

治療終了時の血清脂質値の変化率の平均は,総コレステロール値で12.0%の低下,LDL-コレステロール値で21.9%の低下であり,HDL-コレステロール値は8.4%の上昇であった.

本剤の国内臨床症例における血清総コレステロール値の変動を食前後投与で比較すると次のようになった.

投与方法第I相試験第II相以降の全試験食後投与オープン試験
食前投与18.9%低下
(n=6)
10.9%低下
(n=534)
食後投与16.5%低下
(n=6)
13.5%低下
(n=31)

HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用[14][15]

HMG-CoA還元酵素阻害剤プラバスタチンナトリウム単独使用例に本剤を併用したところ,本剤投与開始時に対する総コレステロール及びLDL-コレステロールの低下率は,家族性高コレステロール血症患者12例において9〜13%及び14〜18%,冠動脈疾患を合併した高コレステロール血症患者8例において11〜16%及び19〜27%であった.

薬効薬理

作用機序[16][17][18]

コレスチミドは消化管で胆汁酸を吸着し,その排泄促進作用により胆汁酸の腸肝循環を阻害し,肝におけるコレステロールから胆汁酸への異化を亢進する.その結果,肝のコレステロールプールが減少するため,この代償作用として,肝LDL受容体の増加による血中LDLの取込み亢進が生じ,血清総コレステロールが減少する.なお,外因性コレステロールの直接の吸着あるいは胆汁酸ミセル形成阻害によるコレステロール吸収阻害も血清総コレステロールの減少に寄与するものと考えられている.

胆汁酸及びコレステロール吸着作用[18]

In vitroでコレスチミドは各種胆汁酸を吸着した.また,胆汁酸・脂質複合体ミセルに対してもその構成成分(コール酸,オレイン酸,モノオレイルグリセロール,リン脂質,コレステロール)を吸着した.

胆汁酸及びコレステロールの吸収抑制,排泄促進作用[16][17]

ラットへの経口投与により門脈血中総胆汁酸濃度と腹部リンパ管内の総コレステロールは有意に減少した.また,ウサギへの経口投与により糞中胆汁酸排泄量の有意な増加と糞中コレステロール排泄量の有意な増加が認められた.

LDL-レセプターに対する作用[16][17]

ウサギへの経口投与により肝臓中のLDL-レセプターmRNA発現は増加した.また,ハムスターへの経口投与によりLDLクリアランスが増加した.

血中コレステロール低下作用[16][17]

コレステロール食を負荷したラット及びウサギにおいて,血中コレステロール低下作用が認められ,ウサギにおいてはその作用に基づくと考えられる動脈壁脂質沈着抑制作用が認められた.

コレステロール食負荷ウサギにおいて,プラバスタチンナトリウム(HMG-CoA還元酵素阻害剤)と併用することにより血中コレステロール低下作用に対する併用効果が認められた.

有効成分に関する理化学的知見

一般名コレスチミド
一般名(欧名)Colestimide
一般名(欧名)Colestilan
化学名2-Methylimidazole-epichlorohydrin copolymer
性状白色〜微黄白色の粉末である.
水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない.
吸湿性である.
KEGG DRUGD01934

包装

コレバイン錠500mg

100錠(10錠×10),500錠(10錠×50)

コレバインミニ83%

1.81g×70包,1.81g×280包

主要文献


1. 鈴木一夫 他,  薬理と治療,  29 (1),  37-44,  (2001)
2. 井澤 修 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.4),  S-613-S-620,  (1996)
3. Takikawa,H.et al.,  Int.J.Clin.Pharmacol.Ther.,  39 (12),  558-560,  (2001) »PubMed
4. 小松貞子 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.4),  S-639-S-650,  (1996)
5. 小林美苗 他,  臨床医薬,  12 (7),  1203-1215,  (1996)
6. 中谷矩章 他,  臨床医薬,  12 (7),  1217-1234,  (1996)
7. MCI-196研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1235-1262,  (1996)
8. MCI-196研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1263-1304,  (1996)
9. MCI-196研究会,  臨床医薬,  12 (8),  1641-1692,  (1996)
10. MCI-196研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1305-1347,  (1996)
11. MCI-196東京・神奈川地区研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1389-1409,  (1996)
12. MCI-196東北地区研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1411-1434,  (1996)
13. MCI-196広島地区研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1349-1359,  (1996)
14. MCI-196北陸地区研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1435-1462,  (1996)
15. MCI-196北陸地区研究会,  臨床医薬,  12 (7),  1463-1489,  (1996)
16. 三津家正之 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.4),  S-577-S-584,  (1996)
17. 三津家正之 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.4),  S-585-S-594,  (1996)
18. 島田浩志 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.4),  S-601-S-606,  (1996)

作業情報


改訂履歴

2015年4月 改訂
2016年5月 第20版 D16 改訂

文献請求先

田辺三菱製薬株式会社
541-8505
大阪市中央区道修町3-2-10
0120-753-280

業態及び業者名等

製造販売元
田辺三菱製薬株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/10/24 版