医療用医薬品 : ロイナーゼ

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医薬品情報


総称名 ロイナーゼ
一般名 L-アスパラギナーゼ
欧文一般名 L-Asparaginase
製剤名 注射用アスパラギナーゼ
薬効分類名 抗悪性腫瘍酵素製剤
薬効分類番号 4291
ATCコード L01XX02
KEGG DRUG D02997 L-アスパラギナーゼ
商品一覧 米国の商品
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ロイナーゼ注用5000 LEUNASE Injection 協和発酵キリン 4291400A1033 2085円/瓶 劇薬 , 処方箋医薬品
ロイナーゼ注用10000 LEUNASE Injection 協和発酵キリン 4291400A2030 4311円/瓶 劇薬 , 処方箋医薬品

警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)

悪性リンパ腫

用法用量

(静脈内投与)通常、1日量体重1kgあたり50〜200K.U.を連日または隔日に点滴で静脈内に注入する。
年令、全身状態により適宜増減する。

(筋肉内投与)通常、1日1回体表面積1m2あたり10000K.U.を週3回、または1日1回体表面積1m2あたり25000K.U.を週1回、筋肉内に注入する。なお、患者の状態により適宜減ずる。

用法用量に関連する使用上の注意

[1][2]

静脈内投与時は、最初に2〜5mLの日局注射用水により溶解し、その溶液を更に補液で200〜500mLに希釈して使用すること。

筋肉内投与時は、本剤5000K.U.あたり日局注射用水又は5%ブドウ糖液0.5〜1.0mLに溶解すること。

日局生理食塩液で直接溶解すると塩析のため白濁することがあるので、日局生理食塩液での溶解は避けること。

使用上の注意

慎重投与

膵炎又は膵炎の既往のある患者[膵炎が再発したり悪化するおそれがある。]

肝障害のある患者[高アンモニア血症があらわれやすい。]

腎障害のある患者[高窒素血症があらわれることがある。]

骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。]

感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染症を悪化させるおそれがある。]

水痘患者[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]

重要な基本的注意

脳出血、脳梗塞、肺出血等の重篤な凝固異常が起こることがあるので、投与中は頻回にフィブリノーゲン、プラスミノーゲン、AT-III、プロテインC等の検査を行い、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重篤な急性膵炎が起こることがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、腹痛、嘔吐、アミラーゼ等の膵酵素の上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、重篤な糖尿病が起こることがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、口渇感、多飲多尿等の症状があらわれた場合には休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。

骨髄機能抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。また使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。

感染症、出血傾向の発現又は悪化に十分注意すること。

小児では副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。

小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

過去に抗生物質等の筋肉内注射により、筋拘縮症が発現したとの事例が報告されているので、筋肉内注射に際しては適用上の注意を守り、十分に注意すること。(「適用上の注意」の項参照)

急性白血病及び悪性リンパ腫に本剤の筋肉内投与を行う際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:L-アスパラギナーゼ(急性白血病及び悪性リンパ腫の筋肉内注射に関する用法・用量の追加)」等)を熟読すること。

副作用

副作用発現状況の概要

静脈内投与の承認時188例における副作用及び臨床検査値異常の発現例は128例(発現率68.1%)であった。また静脈内投与の承認時及び1976年5月1日までの副作用頻度調査を含む調査対象例302例の主な副作用は嘔気103件(34.1%)、嘔吐89件(29.5%)、食欲不振63件(20.9%)、発熱43件(14.2%)、高アンモニア血症12/96(12.5%)、ショック6件(2.0%)等であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血管浮腫、悪寒、嘔吐、呼吸困難、意識混濁、痙攣、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

脳出血、脳梗塞、肺出血等の重篤な凝固異常(フィブリノーゲン減少、プロトロンビン減少、プラスミノーゲン減少、AT-III減少、プロテインC減少等)があらわれることがあるので、頻回に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重篤な急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、嘔吐、アミラーゼ等の膵酵素の上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、膵内分泌機能障害(膵ランゲルハンス島炎)による糖尿病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、口渇感、多飲多尿等の症状があらわれた場合には休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。

意識障害を伴う高アンモニア血症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬あるいは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

中枢神経系障害として、脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)、昏睡、意識障害、見当識障害等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬あるいは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、広範な脳の器質的障害を来し、死亡した症例がある。

肝不全等の重篤な肝障害があらわれることがあるので、肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

骨髄抑制があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

肺炎、敗血症等の重度の感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 5%以上0.1〜5%未満頻度不明
過敏症発疹  
肝臓脂肪肝 肝機能障害
腎臓 浮腫、高窒素血症蛋白尿、利尿不全
消化器食欲不振、悪心、嘔吐、下痢  
精神神経系倦怠感傾眠、不安、頭痛 
投与部位  投与部位反応(硬結、疼痛、出血、血腫、膿瘍等)
その他発熱 血管痛、耐糖能異常、高脂血症、唾液腺炎、耳下腺炎

高齢者への投与

高齢者では生理機能が低下していることが多く、特に肝障害があらわれやすいので、用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物実験(マウス及びラット)で脳ヘルニア、胸椎及び肋骨異常、化骨化遅延等が報告されている[3]。]

授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

「重要な基本的注意」の項5)6)参照

適用上の注意

投与時

皮内反応試験[ショックがあらわれるおそれがあるので、本剤投与に先立って実施することが望ましい。]
[本剤5000K.U.を日局注射用水2mLで溶解後、日局生理食塩液にて全量5mLとする。このうち0.1mLを注射筒で分取し、日局生理食塩液で全量1mLとした後、この0.1mLを皮内注射する(投与量:10K.U.)[4]
皮内注射後15〜30分間異常がないことを確認する。]

溶解後速やかに使用すること。

筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に注意すること。

同一部位への反復注射は行わないこと。特に乳児、幼児、小児には注意すること。

神経走行部位を避けること。

注射針を刺入したとき、神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。

本剤の投与液量及び患者の状態を考慮した上で、必要に応じて複数箇所へ分割投与すること。

投与経路

点滴静注又は筋肉内注射にのみ使用すること。

その他

本剤は諸外国で製造・使用されている他のL-アスパラギナーゼ製剤に比べ生体内活性が高いとの報告[5]があるので、海外の治療法を参考に使用する場合には、投与量に留意すること。

薬物動態

血中濃度[6]

リンパ肉腫患者にL-アスパラギナーゼ1回量11000K.U.(200K.U./kg)を6日間連続静脈内投与した場合の血中濃度推移は下図のとおりである。

分布(参考:ラットでのデータ)[7]

ラットにL-アスパラギナーゼ2500K.U./kgを静脈内投与15分後の主要組織内濃度を測定したところ、肝臓>脾臓>肺>腎臓>胃>小腸の順での分布が認められた。

排泄(参考:ラットでのデータ)[7]

ラットにL-アスパラギナーゼを大量(50000〜100000K.U./kg)静脈内投与した場合、投与後24時間以内の尿に投与量の0.014〜0.032%しか回収されず、尿中へ活性体のまま排泄されることは極めて少ない。なお、少量投与では尿中に活性は検出されなかった。

臨床成績

[8][9][10]

国内36施設において、主として造血器腫瘍を対象に行われた臨床試験の成績概要は次のとおりである。なお、効果判定には木村らの急性白血病の治療効果判定基準、悪性リンパ腫の治療効果判定基準及び各施設毎の判定基準に基づき、完全寛解例、部分寛解例を有効例として算出した。

病型名種別有効率
急性白血病リンパ性白血病75.0%(51/68)
骨髄性白血病40.8%(29/71)
その他44.4%(4/9)
悪性リンパ腫ホジキン氏病36.4%(4/11)
細網肉腫53.8%(7/13)
リンパ肉腫68.9%(13/19)
 56.5%(108/191)

薬効薬理

抗腫瘍性[11][12][13]

マウスのリンパ芽球腫L5178Y、マウスのリンパ腫6C3HED、ラットの肉腫Walker256等に抗腫瘍性を示す。

作用機序[8][14]

血中のL-アスパラギンを分解し、アスパラギン要求性腫瘍細胞を栄養欠乏状態にすることにより抗腫瘍効果を発揮する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名L-アスパラギナーゼ
一般名(欧名)L-Asparaginase
分子量138,368(サブユニット1つあたり34,592:質量分析法による)
性状柱状あるいは針状の単斜晶型に属する白色の結晶
溶解性水に極めて溶けやすいが、メタノール、アセトン又はクロロホルムにはほとんど溶けない。
理化学知見その他326のアミノ酸から成るサブユニット4つで構成される蛋白質
KEGG DRUGD02997

包装

ロイナーゼ注用5000

1瓶

ロイナーゼ注用10000

1瓶

主要文献


1. 土屋智子,他,  社内資料:ロイナーゼ注(10000K.U.)溶解後の安定性
2. 三浦重三,他,  社内資料:ロイナーゼ注溶解後の追加安定性試験
3. 大黒友路,他,  山口医学,  18 (2,3),  271,  (1969)
4. 土屋 純,他,  臨床検査,  32 (2),  205,  (1988)
5. Nowak-Gottl U.,et al.,  Haematologica,  81,  127,  (1996) »PubMed
6. 藤田 浩,他,  癌と化学療法,  1 (2),  215,  (1974)
7. 根岸嗣治,他,  応用薬理,  4 (4),  593,  (1970)
8. 山田一正,他,  最新医学,  25 (5),  1064,  (1970)
9. 蓑島 章,他,  小児科,  11 (1),  81,  (1970)
10. 長村重之,他,  癌の臨床,  16 (10),  1032,  (1970) »PubMed
11. Kidd J.G.,  Recent Results in Cancer Research Experimental and Clinical Effects of L-Asparaginase,  3,  (1970)  Springer-Verlag »PubMed
12. Burchenal J.H.,et al.,  Recent Results in Cancer Research Experimental and Clinical Effects of L-Asparaginase,  102,  (1970)  Springer-Verlag »PubMed
13. Patterson Jr.M.K.,  Recent Results in Cancer Research Experimental and Clinical Effects of L-Asparaginase,  22,  (1970)  Springer-Verlag
14. Broome J.D.,  Recent Results in Cancer Research Experimental and Clinical Effects of L-Asparaginase,  15,  (1970)  Springer-Verlag »PubMed

作業情報


改訂履歴

2014年11月 改訂(薬事法改正に伴う改訂、他)
2017年9月 第9版 改訂

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
協和発酵キリン株式会社
100-8185
東京都千代田区大手町1-6-1
フリーダイヤル0120-850-150
03-3282-0069

お問い合わせ先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
協和発酵キリン株式会社
100-8185
東京都千代田区大手町1-6-1
フリーダイヤル0120-850-150
03-3282-0069

業態及び業者名等

製造販売元
協和発酵キリン株式会社
東京都千代田区大手町1-6-1


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/10/24 版