医療用医薬品 : アムビゾーム |
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総称名 | アムビゾーム |
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一般名 | アムホテリシンB |
欧文一般名 | Amphotericin B |
製剤名 | 注射用アムホテリシンBリポソーム製剤 |
薬効分類名 | ポリエンマクロライド系抗真菌性抗生物質製剤 |
薬効分類番号 | 6173 |
ATCコード | A07AA07 G01AA03 J02AA01 |
KEGG DRUG |
D00203
アムホテリシンB
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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アムビゾーム点滴静注用50mg | AmBisome For I.V.Infusion | 住友ファーマ | 6173400D2023 | 15239円/瓶 | 毒薬, 処方箋医薬品注) |
白血球輸注 [2.2参照] | 白血球輸注中又は直後にアムホテリシンBを投与した患者に、急性肺機能障害がみられたとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
シスプラチン ペンタミジン アミノグリコシド系抗生物質 バンコマイシン シクロスポリン ガンシクロビル タクロリムス ホスカルネットナトリウム | 腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、頻回に腎機能検査(クレアチニン、BUN等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。 | 両薬剤とも腎毒性をもつ。 |
副腎皮質ホルモン剤 ヒドロコルチゾン プレドニゾロン ベタメタゾン 等 ACTH | 低カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、血清中の電解質及び心機能を観察すること。 | 副腎皮質ホルモンは血清カリウムを排泄する作用がある。 |
三酸化ヒ素 | 血清電解質の異常をきたし、左記の薬剤によるQT延長が発現するおそれがあるので、血清中の電解質及び心機能を観察すること。 | 両薬剤とも血清電解質の異常を引き起こすことがある。 |
強心配糖体 ジギトキシン ジゴキシン 等 | ジギタリスの毒性(不整脈等)を増強するおそれがあるので、血清電解質及び心機能を観察すること。 | 本剤による低カリウム血症により、多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心筋収縮力増強と不整脈が起こる可能性がある。 |
抗不整脈剤 アミオダロン キニジン プロカインアミド 等 | 抗不整脈剤の催不整脈作用を増強するおそれがあるので、血清電解質及び心機能を観察すること。 | 本剤による低カリウム血症のため、抗不整脈剤の毒性が増強される可能性がある。 |
非脱分極性筋弛緩剤 ツボクラリン パンクロニウム 等 | クラーレ様薬剤の麻痺作用を増強し、呼吸抑制が起こるおそれがある。 | 本剤による低カリウム血症により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用を増強させる可能性がある。 |
フルシトシン | フルシトシンの毒性(骨髄抑制作用)を増強させるおそれがある。 | アムホテリシンBによるフルシトシンの細胞内取り込み促進や腎排泄障害作用により、フルシトシンの毒性が増強される可能性がある。 |
利尿剤 フロセミド トリクロルメチアジド ヒドロクロロチアジド 等 | 腎障害を発現、悪化するおそれがあるので、併用する場合は十分に塩類を補給し、腎毒性の軽減をはかることが望ましい。 | 利尿剤によるナトリウム欠乏により、本剤による腎血流量の減少を助長する可能性がある。 |
頭部放射線療法 | 併用により白質脳症があらわれるおそれがある。 | 頭部放射線照射により血液脳関門に変化が生じ、アムホテリシンBの神経毒性が発症する。 |
5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | アレルギー反応、血管神経性浮腫 | |||
皮膚・皮下障害 | 発疹 | そう痒、多汗 | 紅斑、じん麻疹、顔面浮腫、皮膚障害 | |
眼障害 | 結膜炎、網膜炎 | |||
呼吸器 | 呼吸困難、咳嗽、低酸素症、頻呼吸 | 鼻炎(鼻漏、鼻閉)、胸水、鼻出血、肺水腫注)、気管支痙攣 | ||
循環器 | 頻脈 | 血圧上昇、徐脈、血圧低下 | ||
血管障害 | 熱感・潮紅、高血圧、低血圧、静脈炎 | 点状出血 | ||
消化器 | 悪心(17.7%)、嘔吐(12.7%)、下痢・軟便 | 腹痛、食欲不振、便秘 | 便失禁、消化管出血、口内炎、舌苔、大腸炎、リパーゼ増加、口内乾燥、消化不良、吐血、膵炎 | |
肝臓 | ALT増加、AST増加、ALP増加 | γ-GTP増加、LDH増加、血中ビリルビン増加 | 胆汁うっ滞、胆嚢炎、肝腫大 | |
腎臓 | 血中クレアチニン増加(18.2%)、BUN増加(11.4%) | β2ミクログロブリン増加、尿潜血、尿円柱 | 尿蛋白、尿中赤血球陽性、尿失禁、尿中白血球陽性、尿量減少、乏尿、血尿 | |
精神神経系 | うつ病、幻覚(幻視、幻聴)、不眠症、錯乱状態、不安 | |||
神経系 | 頭痛 | めまい | 異常感覚、痙攣、傾眠、味覚異常、脳症 | |
筋骨格系 | 背部痛、筋痛 | 関節痛 | 骨痛 | |
全身・投与局所 | 発熱(40.0%)、悪寒(19.3%) | 胸痛、浮腫、疼痛 | 無力症、注射部位反応(紅斑、腫脹、知覚異常等)、倦怠感 | |
血液 | 貧血、血小板減少注)、白血球減少注)、単球増加 | 好中球減少、リンパ球減少、好塩基球増加、好酸球増加、白血球増加 | ||
代謝・栄養 | 低カリウム血症(25.4%)注)、低マグネシウム血症(14.8%) | 低カルシウム血症、低ナトリウム血症、リン脂質増加、コレステロール増加、高血糖、高カリウム血症、血中尿酸増加、トリグリセリド増加、高クロール血症、高リン酸塩血症、低リン酸血症 | 高マグネシウム血症、高ナトリウム血症、血中尿酸減少、低蛋白血症、高カルシウム血症、血中アミラーゼ増加、コレステロール減少、脱水、低クロール血症、アシドーシス、血液量増加症 | |
傷害、中毒・処置合併症 | 処置合併症、輸血反応 | |||
感染症 | 膿瘍 | |||
その他 | CRP増加 |
投与量(mg/kg) | 例数 | Cmax(μg/mL) | T1/2(h) | AUC0〜24(μg・h/mL) | MRT※1)(h) | Cl※2)(mL/h/kg) | Vd※3)(L/kg) |
1.0 | 13 | 5.96±3.02 | 8.3±2.0 | 55.5±39.0 | 11.3±3.2 | 26±18 | 0.30±0.25 |
2.5 | 9 | 16.19±7.41 | 9.8±8.0 | 138.5±56.5 | 13.7±12.4 | 19±13 | 0.21±0.13 |
5.0 | 9 | 45.71±20.14 | 7.0±1.4 | 390.3±223.2 | 9.9±1.9 | 18±17 | 0.18±0.16 |
投与量(mg/kg) | 例数 | Cmax(μg/mL) | T1/2(h) | AUC0〜24(μg・h/mL) | MRT※1)(h) | Cl※2)(mL/h/kg) | Vd※3)(L/kg) |
1.0 | 8 | 7.3±3.8 | 10.7±6.4 | 27±14 | 12.2±6.8 | 39±22 | 0.44±0.27 |
2.5 | 7 | 17.2±7.1 | 8.1±2.3 | 65±33 | 8.0±1.0 | 51±44 | 0.40±0.37 |
5.0 | 12 | 57.6±21.0 | 6.4±2.1 | 269±96 | 8.2±2.0 | 21±14 | 0.16±0.10 |
7.5 | 6 | 83.7±43.0 | 8.5±3.9 | 476±371 | 9.5±3.2 | 25±22 | 0.18±0.10 |
投与量(mg/kg) | 例数 | Cmax(μg/mL) | T1/2(h) | AUC0〜24(μg・h/mL) | Cl※1)(mL/h/kg) | Vd※2)(L/kg) |
2.5 | 10 | 15.1±9.0 | 8.8±2.1 (n=8) | 54.7±32.9 | 38±13 (n=8) | 0.47±0.18 (n=8) |
5.0 | 13 | 46.2±46.7 | 12.6±8.4 | 351±445 | 45±38 | 0.86±0.86 |
真菌感染症疾患名 | 有効例数/症例数(有効率) | |
アスペルギルス症 | 侵襲性肺アスペルギルス症 | 8/15(53.3%) |
慢性壊死性肺アスペルギルス症 | 6/9(66.7%) | |
肺アスペルギルス症※ | 3/5 | |
アスペルギローマ | 4/19(21.1%) | |
その他のアスペルギルス感染症 | 3/7(42.9%) | |
合計 | 24/55(43.6%) | |
カンジダ症 | カンジダ血症 | 6/12(50.0%) |
播種型カンジダ症 | 3/4 | |
合計 | 9/16(56.3%) | |
クリプトコッカス症 | 肺クリプトコッカス症 | 2/2 |
クリプトコッカス髄膜(脳)炎 | 0/1 | |
合計 | 2/3 | |
合計 | 35/74(47.3%) |
評価項目\投与量 | 3mg/kg/日 | 6mg/kg/日 |
2週後の有効率※1) | 35/60(58.3%) | 36/75(48.0%) |
10週後の有効率※2) | 27/40(67.5%) | 42/57(73.7%) |
評価項目\投与量 | 1.5〜6.0mg/kg/日注) |
総合臨床効果 | 171/343(49.9%) |
治験薬投与終了後7日間の生存 | 318/343(92.7%) |
好中球減少期間中の解熱 | 199/343(58.0%) |
新たな真菌感染症の発症なし※1) | 294/343(85.7%) |
毒性又は無効で早期の投与中止なし | 294/343(85.7%) |
真菌感染症疾患名 | 有効例数/症例数(有効率) | |
アスペルギルス症 | 侵襲性肺アスペルギルス症 | 2/3 |
慢性壊死性肺アスペルギルス症 | 0/1 | |
その他のアスペルギルス症 | 1/1 | |
合計 | 3/5 | |
カンジダ症 | カンジダ血症 | 1/5 |
肝・脾カンジダ | 0/1 | |
合計 | 1/6(16.7%) | |
クリプトコッカス症 | 肺クリプトコッカス症 | 1/1 |
その他の真菌感染症 | 4/5 | |
合計 | 9/17(52.9%) |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/07/23 版 |