医療用医薬品 : キシロカイン

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医薬品情報


総称名 キシロカイン
一般名 リドカイン
欧文一般名 Lidocaine
製剤名 リドカイン塩酸塩点眼剤
薬効分類名 表面麻酔剤
薬効分類番号 1313
KEGG DRUG
D02086 リドカイン塩酸塩
KEGG DGROUP
DG00196 リドカイン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年9月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
キシロカイン点眼液4% Xylocaine Ophthalmic Solution 4% サンドファーマ 1214700Q1041 18.5円/mL

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

眼科領域における表面麻酔

5. 効能または効果に関連する注意

鎮痛のみの目的には使用しないこと。

6. 用法及び用量

通常、成人では1〜5滴を点眼する。
なお、年齢、体質により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

まれにショックを起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

10. 相互作用

相互作用序文
本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2及びCYP3A4で代謝される。
薬物代謝酵素用語
CYP1A2
薬物代謝酵素用語
CYP3A4
10.2 併用注意
クラスIII抗不整脈剤
アミオダロン等
心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。作用が増強することが考えられる。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)
アナフィラキシーショックを起こすおそれがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
 過敏症

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
クロロブタノール(保存剤)は冷時安定であるが、加熱滅菌により分解して塩酸を放出し、液に刺激性を与える懸念があるので、本剤は無菌操作法により調製されている。したがって、本剤を加熱再滅菌して使用したり、また、希釈して加熱再滅菌のうえ用いることは絶対にしないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 頻回に使用しないこと。
14.2.2 本剤を患者には渡さないこと。
14.2.3 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
14.3 薬剤投与後の注意
リドカイン塩酸塩は金属を侵す性質があるので、長時間金属器具(カニューレ、注射針等)に接触させないことが望ましい。なお、金属器具を使用した場合は、使用後十分に水洗すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報
ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発するおそれがある。

16. 薬物動態

16.2 吸収
リドカイン塩酸塩は眼球結膜・眼瞼結膜から吸収される。
16.3 分布
リドカイン2μg/mLの血漿蛋白結合率は約65%で、α1−酸性糖蛋白及びアルブミンと結合する。血液/血漿中濃度比は約0.8であることから、血球への分布は少ないと考えられる。妊婦にリドカイン塩酸塩を硬膜外投与注1)したとき、臍帯静脈血液中濃度と母体血漿中濃度の比は0.5〜0.7で、胎盤を通過する1)
16.4 代謝
リドカインは、主として肝臓でN-脱エチル体monoethyl glycinexylidide(MEGX)に代謝された後、glycinexylidide(GX)、2,6-xylidineに代謝され、投与量の約70%が4-hydroxy-2,6-xylidineとして尿中に排泄される2)
16.5 排泄
リドカイン塩酸塩250mgを健康人に経口投与注1)したとき、24時間後までの尿中放射能排泄率は投与量の83.8%、未変化体は投与量の2.8%であった2)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 心不全患者、腎不全患者及び肝機能低下患者
心不全患者及び腎不全患者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後注1)の消失半減期は、健康人に比べ有意な変動はなく、肝機能低下患者では約3倍に延長した3)(外国人データ)。
注1)本剤の承認された投与経路は点眼である。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
リドカイン塩酸塩は、神経膜のナトリウムチャネルをブロックし、神経における活動電位の伝導を可逆的に抑制し、知覚神経・運動神経を遮断する局所麻酔薬である。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. リドカイン

一般的名称 リドカイン
一般的名称(欧名) Lidocaine
化学名 2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide
分子式 C14H22N2O
分子量 234.34
融点 66〜69℃
物理化学的性状 リドカインは白色〜微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
KEGG DRUG D00358

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

22. 包装

[瓶]
20mL

23. 主要文献

  1. Burm,A.G.L., Clin.Pharmacokinet., 16, 283-311, (1989) »PubMed
  2. Keenaghan,J.B.et al., J.Pharmacol.Exp.Ther., 180, 454-463, (1972) »PubMed
  3. Thomson,P.D.et al., Ann.Intern.Med., 78, 499-508, (1973) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
サンド株式会社 カスタマーケアグループ
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
電話:0120-982-001
FAX:03-6257-3633
製品情報問い合わせ先
サンド株式会社 カスタマーケアグループ
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
電話:0120-982-001
FAX:03-6257-3633

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売
サンドファーマ株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1
URL:https://www.sandoz.jp/
26.2 販売
サンド株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1
URL:https://www.sandoz.jp/

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版