医療用医薬品 : ドキシル |
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総称名 | ドキシル |
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一般名 | ドキソルビシン塩酸塩 |
欧文一般名 | Doxorubicin Hydrochloride |
製剤名 | ドキソルビシン塩酸塩 リポソーム注射剤 |
薬効分類名 | 抗悪性腫瘍剤 |
薬効分類番号 | 4235 |
ATCコード | L01DB01 |
KEGG DRUG |
D01275
ドキソルビシン塩酸塩
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ドキシル注20mg | DOXIL Injection | バクスター・ジャパン | 4235402A1025 | 52289円/瓶 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
Grade | 用量の変更 |
1 (日常の活動を妨げない軽度の紅斑、腫脹又は落屑) | 患者が以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は投与を継続する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、最長2週間投与を延期し、投与再開時には用量を25%減量する。 |
2 (正常な身体活動を妨げるが、不可能にはしない程度の紅斑、落屑又は腫脹。直径が2cm未満の小さな水疱又は潰瘍) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。2週間以内に軽快し、以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は、投与を再開する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
3 (歩行又は正常な日常活動を妨げる程度の水疱、潰瘍又は腫脹。普段の衣服を着ることができない。) | Grade 0に回復するまで最長2週間投与を延期する。2週間たってもGrade 0〜2に軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
4 (感染性合併症の原因となるびまん性又は局所性の進行、あるいは寝たきり状態又は入院) | Grade 0に回復するまで最長2週間投与を延期する。2週間たってもGrade 0〜2に軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
Grade | 用量の変更 |
1 (痛みのない潰瘍、紅斑又は軽度の痛み) | 患者が以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は投与を継続する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、最長2週間投与を延期し、投与再開時には用量を25%減量する。 |
2 (痛みのある紅斑、浮腫又は潰瘍。食事はできる。) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。2週間以内に軽快し、以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は、投与を再開する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
3 (痛みのある紅斑、浮腫又は潰瘍。食事ができない。) | Grade 0に回復するまで最長2週間投与を延期する。2週間たってもGrade 0〜2に軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
4 (経静脈又は経管栄養を必要とする。) | Grade 0に回復するまで最長2週間投与を延期する。2週間たってもGrade 0〜2に軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
Grade | 好中球(/μL) | 血小板(/μL) | 用量の変更 |
1 | 1,500以上 2,000未満 | 75,000以上 150,000未満 | 投与を継続する。 |
2 | 1,000以上 1,500未満 | 50,000以上 75,000未満 | 好中球1,500/μL以上、血小板75,000/μL以上になるまで投与を延期する。 |
3 | 500以上 1,000未満 | 25,000以上 50,000未満 | 好中球1,500/μL以上、血小板75,000/μL以上になるまで投与を延期する。 |
4 | 500未満 | 25,000未満 | 好中球1,500/μL以上、血小板75,000/μL以上になるまで投与を延期する。持続性の好中球数減少(好中球500/μL未満が7日以上継続するか、本剤投与後22日目までに軽快しない場合)又は血小板25,000/μL未満が認められた場合には、投与再開時、サイトカイン(G-CSF等)を併用するか、あるいは用量を25%減量する。 |
血清ビリルビン値 | 用量の変更 |
1.2〜3.0mg/dL | 用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
3.0mg/dLを超える | 本剤との因果関係が否定できない場合、本剤の投与を中止する。本剤との因果関係が否定される場合、用量を50%減量の上、投与を再開する。 |
Grade | 用量の変更 |
1 (日常の活動を妨げない軽度の紅斑、腫脹又は落屑) | 患者が以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は投与を継続する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、最長2週間投与を延期し、投与再開時には用量を25%減量する。 |
2 (正常な身体活動を妨げるが、不可能にはしない程度の紅斑、落屑又は腫脹。直径が2cm未満の小さな水疱又は潰瘍) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快し、以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は、投与を再開する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
3 (歩行又は正常な日常活動を妨げる程度の水疱、潰瘍又は腫脹。普段の衣服を着ることができない。) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
4 (感染性合併症の原因となるびまん性又は局所性の進行、あるいは寝たきり状態又は入院) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
Grade | 用量の変更 |
1 (痛みのない潰瘍、紅斑又は軽度の痛み) | 患者が以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は投与を継続する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、最長2週間投与を延期し、投与再開時には用量を25%減量する。 |
2 (痛みのある紅斑、浮腫又は潰瘍。食事はできる。) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快し、以前にGrade 3又は4の本事象を経験していない場合は、投与を再開する。以前にGrade 3又は4の本事象を経験している場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
3 (痛みのある紅斑、浮腫又は潰瘍。食事ができない。) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
4 (経静脈又は経管栄養を必要とする。) | Grade 0〜1に軽快するまで最長2週間投与を延期する。2週間たっても軽快しない場合は、本剤の投与を中止する。2週間以内に軽快した場合は、用量を25%減量の上、投与を再開する。 |
Grade | 好中球(/μL) | 血小板(/μL) | 用量の変更 |
1 | 1,500以上 2,000未満 | 75,000以上 150,000未満 | 投与を継続する。 |
2 | 1,000以上 1,500未満 | 50,000以上 75,000未満 | 好中球1,500/μL以上、血小板75,000/μL以上になるまで投与を延期する。 |
3 | 500以上 1,000未満 | 25,000以上 50,000未満 | 好中球1,500/μL以上、血小板75,000/μL以上になるまで投与を延期する。 |
4 | 500未満 | 25,000未満 | 好中球1,500/μL以上、血小板75,000/μL以上になるまで投与を延期する。投与再開時には、サイトカイン(G-CSF等)を併用するか、あるいは用量を25%減量する。 |
本剤投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射 潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤 アントラサイクリン系薬剤等 | 心筋障害が増強されるおそれがある。 | 心筋に対する蓄積毒性が増強される。 |
他の抗悪性腫瘍剤 | 骨髄抑制等の副作用が増強することがある。 | 副作用が相互に増強される。 |
放射線照射 | 骨髄抑制等の副作用が増強することがある。 本剤の投与で、放射線照射の前治療に起因する皮膚反応が再発することがある。 | 副作用が相互に増強される。 |
30%以上 | 5%〜30%未満 | 5%未満 | 頻度不明 | |
感染症及び寄生虫症 | 毛包炎、鼻咽頭炎 | 上気道感染、外耳炎、口腔感染、体部白癬、膀胱炎、ウイルス性肝炎、帯状疱疹、ヘルペス性口内炎、感染、インフルエンザ、咽頭炎、皮膚感染、足部白癬、尿路感染、創傷感染、咽喉頭炎 | ||
血液及びリンパ系障害 | リンパ球数減少 | 単球数減少、血小板数増加、白血球数増加、単球数増加 | リンパ球数増加、好酸球数増加、ヘマトクリット減少、平均赤血球ヘモグロビン濃度減少、好中球数増加 | |
免疫系障害 | 季節性アレルギー、過敏症 | |||
代謝及び栄養障害 | 食欲不振 | 高カリウム血症、耐糖能障害 | ||
精神障害 | 不眠症 | |||
神経系障害 | 頭痛、味覚異常、末梢性感覚ニューロパチー | 嗅覚錯誤、浮動性めまい、感覚鈍麻、片頭痛 | ||
眼障害 | 眼の障害、白内障、結膜炎、眼乾燥、眼脂、角膜炎、流涙増加、硝子体浮遊物 | |||
耳及び迷路障害 | 耳痛、耳鳴 | |||
心臓障害 | 第一度房室ブロック、動悸、洞性頻脈、大動脈弁閉鎖不全症、左脚ブロック、洞性不整脈、上室性期外収縮、心室肥大、駆出率減少、心電図ST部分下降、心拍数増加、心電図ST-T部分下降、心電図PQ間隔延長、心電図ST-T変化 | |||
血管障害 | 高血圧 | 起立性低血圧、潮紅 | ||
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 咽喉頭疼痛、咳嗽 | 咽頭不快感、鼻漏、咽頭の炎症、鼻出血、喀血 | ||
胃腸障害 | 悪心 | 便秘、下痢、嘔吐、消化不良、上腹部痛、痔核 | 腹部膨満、腹痛、胃不快感、口唇炎、嚥下障害、肛門周囲痛、口唇びらん、腹部不快感、歯肉腫脹、歯肉炎、歯周病、小腸閉塞、舌変色、歯痛 | |
肝胆道系障害 | LDH増加 | AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、ALP増加、血中ビリルビン増加、血中ビリルビン減少 | 高ビリルビン血症、AST減少、LDH減少、γ-GTP減少 | |
皮膚及び皮下組織障害 | 発疹 | 脱毛症、色素沈着障害 | 爪の障害、紅斑、そう痒症、多汗症、過角化、点状出血 | 苔癬様皮膚炎 |
筋骨格系及び結合組織障害 | 背部痛 | 四肢痛、肩部痛、側腹部痛、筋痛、筋骨格硬直、関節痛 | ||
腎及び尿路障害 | 蛋白尿、尿中蛋白陽性、血中クレアチニン増加、血中クレアチニン減少 | 頻尿、尿道障害、尿道痛、尿中ブドウ糖陽性、尿pH上昇、尿中ケトン体陽性 | ||
生殖系及び乳房障害 | 性器発疹、陰部そう痒症、女性外陰部潰瘍 | |||
全身障害及び投与局所様態 | 疲労、体重減少 | 倦怠感、発熱、胸痛 | 注射部位反応、胸部不快感、悪寒、熱感、低体温、インフルエンザ様疾患 | |
臨床検査 | 血中アルブミン減少 | 総蛋白減少、CK減少、血中Na減少、血中尿素増、血中尿素減少、血中Cl減少、血中K減少、血中K増加、CK増加、血中Cl増加、血中Na増加 | 血圧上昇、総蛋白増加 | |
傷害、中毒及び処置合併症 | 凍瘡、熱傷 |
5%以上注3) | 1%〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
全身 | 無力症、発熱 | 頭痛、背部痛、感染、アレルギー反応、悪寒 | 顔面浮腫、蜂巣炎、敗血症、膿瘍、放射線損傷、インフルエンザ症候群、モニリア症、低体温、注射部位出血、注射部位疼痛、クリプトコッカス症、腹水 | |
心臓血管 | 胸痛、低血圧、頻脈 | 血栓性静脈炎、心のう液貯留、出血、動悸、失神、脚ブロック、心拡大、心停止、片頭痛、血栓症、心室性不整脈 | ||
皮膚・付属器 | 脱毛症 | 単純ヘルペス、発疹、そう痒 | 斑状丘疹状皮疹、皮膚潰瘍、皮膚変色、帯状疱疹、剥脱性皮膚炎、皮膚モニリア症、多形紅斑、結節性紅斑、せつ腫症、乾癬、膿疱性皮疹、皮膚壊死、蕁麻疹、小水疱性皮疹 | 苔癬様皮膚炎 |
消化器 | 悪心、嘔吐、下痢、口腔モニリア症 | 口腔内潰瘍形成、舌炎、便秘、アフタ性口内炎、食欲不振、嚥下障害、腹痛 | 消化不良、胆汁うっ滞性黄疸、胃炎、歯肉炎、潰瘍性直腸炎、大腸炎、食道潰瘍、食道炎、胃腸出血、肝不全、口腔内白斑症、膵炎、潰瘍性口内炎、肝炎、肝脾腫大、食欲亢進、黄疸、硬化性胆管炎、しぶり、宿便 | |
内分泌 | 糖尿病 | |||
血液及びリンパ | 低色素性貧血 | 溶血、プロトロンビン時間延長 | 好酸球増加症、リンパ節症、リンパ管炎、リンパ浮腫、点状出血、トロンボプラスチン減少 | |
代謝・栄養 | ALP増加 | ALT増加、体重減少、低カルシウム血症、高ビリルビン血症、高血糖 | LDH増加、高ナトリウム血症、クレアチニン増加、BUN増加、脱水、浮腫、高カルシウム血症、高カリウム血症、高脂血症、高尿酸血症、低血糖、低カリウム血症、低脂血症、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低リン酸血症、低蛋白血症、ケトーシス、体重増加 | |
筋骨格 | 筋痛、関節痛、骨痛、筋炎 | |||
神経 | 錯感覚、不眠症、末梢神経炎、うつ病、ニューロパチー、不安、痙攣、筋緊張低下、急性脳症候群、錯乱、片麻痺、筋緊張亢進、運動低下、回転性めまい | |||
呼吸器 | 胸水、喘息、気管支炎、咳嗽増加、過換気、咽頭炎、気胸、鼻炎、副鼻腔炎 | |||
特殊感覚 | 中耳炎、味覚倒錯、視覚異常、盲、結膜炎、眼痛、視神経炎、耳鳴、視野欠損 | |||
泌尿生殖 | 血尿、亀頭炎、膀胱炎、排尿困難、性器浮腫、糖尿、腎不全 | |||
その他 | 呼吸困難、アルブミン尿、肺炎、網膜炎、情動不安定、浮動性めまい、傾眠 |
用量(mg/m2) | 30 | 40 | 50 |
例数 | 6 | 3 | 6 |
Cmax(μg/mL) | 19.3±2.5 | 25.6±2.9 | 34.1±3.3 |
AUC(μg・hr/mL) | 2513±784 | 3228±790 | 4663±1062 |
t1/2(hr) | 89.5±24.0 | 86.3±14.7 | 95.3±25.3 |
CL(L/hr/m2) | 0.013±0.005 | 0.013±0.004 | 0.011±0.002 |
Vc(L/m2) | 1.57±0.19 | 1.57±0.17 | 1.47±0.13 |
パラメータ(単位) | 用量 | |
10mg/m2 | 20mg/m2 | |
Cmax(μg/mL) | 4.12±0.215 | 8.34±0.49 |
CL(L/hr/m2) | 0.056±0.01 | 0.041±0.004 |
Vss(L/m2) | 2.83±0.145 | 2.72±0.120 |
AUC(μg・hr/mL) | 277±32.9 | 590±58.7 |
t1/2α(hr) | 4.7±1.1 | 5.2±1.4 |
t1/2β(hr) | 52.3±5.6 | 55.0±4.8 |
奏効率 | |
完全奏効(CR)+部分奏効(PR) | 21.9%(16例) |
奏効率の95%信頼区間 | 13.1-33.1% |
未治療例注1) (n=214) | 既治療例注2) (n=35) | 合計 (n=249) | |
奏効割合 | 54.7% | 42.9% | 53.0% |
臨床的完全奏効(CCR) | 3.3% | 2.9% | 3.2% |
部分奏効(PR) | 51.4% | 40.0% | 49.8% |
安定(SD) | 44.9% | 57.1% | 46.6% |
進行(PD) | 0.5% | 0% | 0.4% |
奏効までの期間(中央値) | 42日 | 44日 | 43日 |
奏効持続期間(中央値) | 126日 | 119日 | 119日 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/09/17 版 |