17.1.1 国内第II相試験
中耳炎患者を対象に、本剤又は0.5%ロメフロキサシン点耳液を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3〜7日間行った無作為化二重遮蔽並行群間比較試験において、臨床至適濃度を検討した。その結果、臨床効果の有効率
注)は、本剤群82.9%(68/82例)及び0.5%ロメフロキサシン点耳液群76.9%(60/78例)であり、両薬剤間で違いはみられなかった
3)。
本剤群89例に副作用は認められなかった。
17.1.2 国内第II相試験
外耳炎又は中耳炎患者を対象に、本剤又は0.5%ロメフロキサシン点耳液を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3〜14日間行った非遮蔽並行群間比較試験において、臨床至適濃度を検討した。その結果、臨床効果の有効率注)は、本剤群94.1%(48/51例)及び0.5%ロメフロキサシン点耳液群88.7%(47/53例)であり、両薬剤間で違いはみられなかった。
疾患別の本剤の有効率は、外耳炎で100%(9/9例)、中耳炎で92.9%(39/42例)であった。
本剤群60例に副作用は認められなかった。
17.1.3 国内第III相比較試験
中耳炎患者を対象に、本剤又は1%セフメノキシム点耳液を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3〜7日間行った無作為化単遮蔽(評価者遮蔽)並行群間比較試験において、本剤群の1%セフメノキシム点耳液群に対する非劣性を検証した。その結果、臨床効果の有効率
注)は、本剤群88.2%(82/93例)及び1%セフメノキシム点耳液群77.2%(71/92例)であり、許容できる有効率差を10%としたとき、本剤群の1%セフメノキシム点耳液群に対する非劣性が示された
4)。
本剤群106例に副作用は認められなかった。
17.1.4 国内第III相一般臨床試験
外耳炎又は中耳炎患者を対象に、本剤を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3〜14日間行った非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、臨床効果の有効率注)は82.3%(205/249例)であり、疾患別では外耳炎で93.0%(40/43例)、中耳炎で80.1%(165/206例)であった。
副作用は272例中5例(1.8%)に認められ、主な副作用は点耳時耳痛2例(0.7%)、外耳道そう痒感2例(0.7%)であった。
注)自他覚症状の推移に基づく医師の評価(著効/有効/やや有効/無効)から算出した、著効又は有効と判定された被験者の割合