9.1.1 心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者
9.1.2 QT延長のある患者
9.1.3 QT延長を起こしやすい患者
QT延長が発現するおそれがある。[
11.1.5参照]
(1)著明な徐脈のある患者
(2)低カリウム血症のある患者 等
9.1.4 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
9.1.5 自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者
9.1.6 うつ状態にある患者
鎮静作用により、特に躁うつ病患者ではうつ転を来しやすい。
9.1.7 甲状腺機能亢進状態にある患者
9.1.8 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。[
11.1.1参照]
9.1.9 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの疑いのある患者
類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。
9.1.10 不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。[
11.1.7参照]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット、ウサギ)において本剤の催奇形性は認められていない
1)。
また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある(新生児薬物離脱症候群)。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行がみられている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
副作用(過剰鎮静、錐体外路症状等)の発現に注意し、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。