医療用医薬品 : ダラシン

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医薬品情報


総称名 ダラシン
一般名 クリンダマイシン塩酸塩
欧文一般名 Clindamycin Hydrochloride
薬効分類名 抗生物質製剤
薬効分類番号 6112
ATCコード D10AF01 J01FF01
KEGG DRUG D02132 クリンダマイシン塩酸塩
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00435 クリンダマイシン
商品一覧
DG01578 リンコサミド系抗生物質
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2021年1月 改訂 (第5版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ダラシンカプセル75mg Dalacin Capsules 75mg ファイザー 6112001M1031 17.6円/カプセル 処方箋医薬品
ダラシンカプセル150mg Dalacin Capsules 150mg ファイザー 6112001M2038 23.8円/カプセル 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分又はリンコマイシン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

<適応菌種>

<適応症>

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、涙嚢炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎、猩紅熱

効能効果に関連する使用上の注意

咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

用法用量

通常、成人はクリンダマイシン塩酸塩として1回150mg(力価)を6時間ごとに経口投与、重症感染症には1回300mg(力価)を8時間ごとに経口投与する。
小児には体重1kgにつき、1日量15mg(力価)を3〜4回に分けて経口投与、重症感染症には体重1kgにつき1日量20mg(力価)を3〜4回に分けて経口投与する。ただし、年齢、体重、症状等に応じて適宜増減する。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

使用上の注意

慎重投与

高齢者及び衰弱患者、大腸炎等の既往歴のある患者[偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]

肝障害のある患者[胆汁排泄のため、消失半減期が延長するおそれがある。]

腎障害のある患者[腎排泄は本剤の主排泄経路ではないが、消失半減期が延長するおそれがある。]

アトピー性体質の患者[重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある。]

食道通過障害のある患者[食道に停留し、崩壊すると、食道潰瘍を起こすおそれがある。]

重症筋無力症の患者[本剤は筋への直接作用により収縮を抑制するので、症状が悪化するおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の投与により、まれに発熱、腹痛、白血球増多、粘液・血液便を伴う激症下痢を主症状とする重篤な大腸炎で、内視鏡検査により偽膜斑等の形成をみる偽膜性大腸炎があらわれることがある。発症後直ちに投与を中止しなければ電解質失調、低蛋白血症等に陥り、特に高齢者及び衰弱患者では予後不良となることがある。
したがって本剤の投与を考慮する場合には、次の注意が必要である。

次の場合には投与しないことが望ましい。

軽微な感染症

他に有効な使用薬剤がある場合

投与患者に対し、投与中又は投与後2〜3週間までに腹痛、頻回な下痢があらわれた場合には服用を中止し、直ちに医師に通知するよう注意すること。また、症状が重篤な場合には輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。

相互作用

併用禁忌

エリスロマイシン
(エリスロシン等)
併用しても本剤の効果があらわれないと考えられる。細菌のリボゾーム50S Subunitへの親和性が本剤より高い。

併用注意

末梢性筋弛緩剤
塩化スキサメトニウム
塩化ツボクラリン等
筋弛緩作用が増強される。本剤は神経筋遮断作用を有する。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)

ショックを起こすことがある。また、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。

偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)

偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)、剥脱性皮膚炎(頻度不明)

中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬剤性過敏症症候群2)(頻度不明)

初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

無顆粒球症(頻度不明)

無顆粒球症があらわれたとの報告があるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用 (類薬)

間質性肺炎、PIE症候群

類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)で発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

汎血球減少、血小板減少

類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)で汎血球減少、血小板減少があらわれたとの報告があるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸

類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)でAST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

急性腎障害

類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)で急性腎障害があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
消化器食道炎、食道潰瘍、下痢、軟便、食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、舌炎
過敏症注1)そう痒、発疹、浮腫
血液注2)白血球減少、顆粒球減少、血小板減少、好酸球増多
肝臓注3)黄疸、Al-P、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
腎臓注4)クレアチニン、BUN、NPNの上昇、窒素血症、乏尿、蛋白尿
神経系耳鳴、めまい
菌交代症注5)口内炎、カンジダ症
その他発熱、頭痛、倦怠感、腟炎、小水疱性皮膚炎、多発性関節炎、苦味
注1:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。注2:血液検査等の観察を十分に行うこと。注3:定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。注4:定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。注5:異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳婦

授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行する。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

薬剤交付時

水又は牛乳で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意すること。[食道に停留し、崩壊すると、まれに食道潰瘍を起こすことがある。]

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

薬物動態

血中濃度3)

健康成人に1回300mg(力価)を経口投与したときの血中濃度は投与後1時間でピークに達する。

代謝4)

クリンダマイシンは肝で代謝され、N-デメチルクリンダマイシンとクリンダマイシンスルホキシドの2つの抗菌活性のある代謝産物を生じる。

排泄5)

健康成人に1回150mg(力価)を経口投与したときの24時間までの尿中排泄率は平均17.7%である。

薬効薬理

抗菌作用6)7)

ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌、肺炎球菌等のグラム陽性球菌に対して抗菌作用を示す。

作用機序

細菌のリボゾーム50S Subunitに作用し、ペプチド転移酵素反応を阻止し蛋白合成を阻害する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名クリンダマイシン塩酸塩
一般名(欧名)Clindamycin Hydrochloride
化学名Methyl 7-chloro-6,7,8-trideoxy-6-[(2S,4R)-1-methyl-4-propylpyrrolidine-2-carboxamido]-1-thio-L-threo-α-D-galacto-octopyranoside monohydrochloride
分子式C18H33ClN2O5S・HCl
分子量461.44
性状白色〜灰白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。
KEGG DRUGD02132

包装

ダラシンカプセル75mg

100カプセル(PTP)

ダラシンカプセル150mg

100カプセル(PTP)

主要文献


1. 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2. 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
3. 上田 泰ほか,  Chemotherapy(Tokyo),  17 (5),  817,  (1969) »DOI
4. 中山 一誠ほか,  Jpn J Antibiot,  30 (4),  266,  (1977) »PubMed
5. 中川 圭一ほか,  Chemotherapy(Tokyo),  17 (5),  788,  (1969) »DOI
6. 中沢 昭三ほか,  Chemotherapy(Tokyo),  17 (5),  752,  (1969) »DOI
7. 北本 治ほか,  Chemotherapy(Tokyo),  17 (5),  822,  (1969) »DOI

作業情報


改訂履歴

2018年6月 改訂
2021年1月 改訂 (第5版)

文献請求先

ファイザー株式会社
151-8589
東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467

業態及び業者名等

製造販売
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/4/20 版