(1)内科領域の諸疾患に伴う各種睡眠障害124例(ハロキサゾラム3mg群43例、ハロキサゾラム5mg群38例、ニトラゼパム5mg群43例)を対象に、ハロキサゾラム3mg錠、5mg錠、ニトラゼパム5mg錠及び両剤のプラセボ錠を用い、実薬とプラセボの組合せとなるダブルダミー法とし、連続して4日間投与した。その結果、全般改善度
注1)及び有用度
注2)は3群間に有意差は認められなかった
5)。
(2)内科・老人科領域の各種睡眠障害152例(ハロキサゾラム群76例、ニトラゼパム群76例)を対象に、ハロキサゾラム5mg又はニトラゼパム5mgを1週間投与した。その結果、全般改善度
注1)(軽度改善以上)はハロキサゾラム群77.6%(59/76例)、ニトラゼパム群75.0%(57/76例)であり、両群間に有意差はなかった。副作用はハロキサゾラム群14.5%(11/76例)、ニトラゼパム群28.9%(22/76例)であり、ハロキサゾラム群がニトラゼパム群よりも有意に少なかった。有用度
注4)(やや有用以上)は、ハロキサゾラム群71.1%(54/76例)、ニトラゼパム群72.4%(55/76例)であり両群間に有意な差はなかった
6)。
(3)精神科・神経科領域の各種睡眠障害を対象に、ハロキサゾラム5mg錠、7.5mg錠、塩酸フルラゼパム15mgカプセル並びに両剤のプラセボを用い、実薬とプラセボを用いるダブルダミー法とし、一週間投与した。第1、第2治療期をともに完了したものは158例であり、全般改善度
注1)、概括安全度
注3)及び有用度
注4)とも有意差は認められなかった。また、第1、第2治療期における副作用
注5)出現率はいずれの2群間にも有意差はなかった
7)。
内科・老人科領域及び精神科領域の各種疾患に伴う睡眠障害患者533例、並びに麻酔科での手術前夜の睡眠障害患者60例、総症例593例を対象に、ハロキサゾラムの錠剤又は細粒剤を1日1回、2〜15mg注6)、1〜250日にわたって投与した。
その結果、全般改善度注1)(改善以上)は71.2%(354/497例)、有用度注4)(有用以上)74.3%(326/439例)であった。副作用は23.1%(136/589例)に認められ、主に眠気・残眠感(11.0%)、ふらつき(6.5%)、頭重感(6.3%)、倦怠感(3.6%)であった。
なお、精神神経科領域の患者に本剤を投与し入眠までの時間を脳波上の睡眠パターン出現までの時間によって測定した報告では、入眠例の59%(20/34例)は30分以内に入眠した
8)。
注1)改善度:寝つき、途中覚醒等の目標症状、ふらつき等の随伴症状から優劣判定した5段階評価(著明改善、改善、やや(軽度)改善、不変、増悪・悪化)
注2)有用度:効果と副作用を総合的に優劣判定した4段階評価(極めて有用、かなり有用、やや有用、有用とは思われない)
注3)安全度:3段階評価(副作用なし、軽い副作用で投与継続、副作用のため中止又は中止すべきだった)
注4)有用度:全般改善度と概括安全度注3)を総合的に優劣判定した5段階評価(極めて有用、かなり有用/有用、やや有用、どちらともいえない、好ましくない)
注5)随伴症状を新たに出現、悪化させたものを副作用とした。
注6)本剤の承認された用法及び用量は、「ハロキサゾラムとして、通常成人1回5〜10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」である。