医療用医薬品 : フレスミン

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医薬品情報


総称名 フレスミン
一般名 ヒドロキソコバラミン酢酸塩
欧文一般名 Hydroxocobalamin Acetate
製剤名 ヒドロキソコバラミン酢酸塩注射液
薬効分類名 ビタミンB12
薬効分類番号 3136
ATCコード B03BA03
KEGG DRUG
D02707 ヒドロキソコバラミン酢酸塩
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年2月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フレスミンS注射液1000μg FRESMIN-S Injection エイワイファーマ 3136401A1192 101円/管 処方箋医薬品注)

4. 効能または効果

(1)ビタミンB12欠乏症の予防及び治療
(2)ビタミンB12の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦等)
(3)巨赤芽球性貧血
(4)広節裂頭条虫症
(5)悪性貧血に伴う神経障害
(6)吸収不全症候群(スプルー等)
(7)下記疾患のうち、ビタミンB12の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
○栄養性及び妊娠性貧血
○胃切除後の貧血
○肝障害に伴う貧血
○放射線による白血球減少症
○神経痛
○末梢神経炎、末梢神経麻痺
○筋肉痛、関節痛
(7)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

通常成人1回1管(ヒドロキソコバラミンとして1,000μg)までを筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 過敏症(頻度不明)
ショック様の過敏症があらわれることがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 筋肉内注射時
組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。
・筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
・神経走行部位を避けるよう注意すること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ビタミンB12は、メチルマロニルCoAとサクシニルCoA間の異性化反応に関与、また、核酸合成、メチル基転移、アミノ酸・蛋白代謝ならびに糖質・脂質代謝に関与し、重要な役割を果たす1)
18.2 血液に対する作用
ビタミンB12欠乏により血液学的変化として巨赤芽球性貧血があらわれ、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球においてはDNA合成障害が認められる。ビタミンB12は核酸合成に関与する他、ヘム合成の前段階としてのメチルマロニルCoAからサクシニルCoAへの転換反応に関与している1)
また、本剤は正常骨髄の成熟好中球の遊出を促進して末梢白血球を増加させるとともに、骨髄内細胞の分裂促進、障害骨髄の回復促進作用が認められている(ラット)2)
18.3 神経に対する作用
ビタミンB12は神経細胞、特に核、Nissl物質、原線維の完全な保持に必須のビタミンで、ビタミンB12欠乏により中枢・末梢神経において神経細胞の萎縮・変性、髄鞘の膨脹を伴う神経線維の腫脹、ついで軸索の破壊、髄鞘の崩壊が起こり神経症状を発症させる3)。実験的には、神経線維の成長促進、glia細胞の増殖促進(in vitro)、神経の再生促進(ウサギ)等の作用が認められている4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ヒドロキソコバラミン酢酸塩

一般的名称 ヒドロキソコバラミン酢酸塩
一般的名称(欧名) Hydroxocobalamin Acetate
化学名 Coα-[α-(5,6-Dimethyl-1H-benzimidazol-1-yl)]-Coβ-hydroxocobamide monoacetate
分子式 C62H89CoN13O15P・C2H4O2
分子量 1406.41
物理化学的性状 暗赤色の結晶又は粉末で、においはない。
水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
吸湿性である。
KEGG DRUG D02707

22. 包装

1mL×50管

23. 主要文献

  1. 内野治人, 新ビタミン学 日本ビタミン学会, 388-396, (1969)
  2. 力丸龍宣,他, 臨牀と研究, 45 (11), 2544-2547, (1968)
  3. 陳 震東, 実験治療, 414, 227-229, (1966)
  4. 中沢恒幸,他, ビタミン, 34 (6), 576-586, (1966) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
電話:フリーダイヤル 0120-647-734
製品情報問い合わせ先
株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
電話:フリーダイヤル 0120-647-734

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
エイワイファーマ株式会社
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
26.2 販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版