医療用医薬品 : ピーエヌツイン |
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販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ピーエヌツイン−1号輸液 | PNTWIN | エイワイファーマ | 3259515G1039 | 722円/キット | 処方箋医薬品 |
ピーエヌツイン−2号輸液 | PNTWIN | エイワイファーマ | 3259515G2035 | 821円/キット | 処方箋医薬品 |
ピーエヌツイン−3号輸液 | PNTWIN | エイワイファーマ | 3259515G3031 | 913円/キット | 処方箋医薬品 |
ビタミンB1を併用せずに高カロリー輸液療法を施行すると重篤なアシドーシスが発現することがあるので、必ずビタミンB1を併用すること。(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)
ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100〜400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与すること。
また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状があらわれた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行うこと。
次の患者には投与しないこと
高ナトリウム血症の患者[本剤の電解質組成により高ナトリウム血症を悪化させるおそれがある。]
高クロール血症の患者[本剤の電解質組成により高クロール血症を悪化させるおそれがある。]
高カリウム血症、アジソン病の患者[腎からのカリウム排泄障害のため症状を悪化させるおそれがある。]
高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者[本剤の電解質組成により高リン血症を悪化させるおそれがある。]
高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[本剤の電解質組成により高マグネシウム血症を悪化させるおそれがある。]
高カルシウム血症の患者[本剤の電解質組成により高カルシウム血症を悪化させるおそれがある。]
肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者[アミノ酸インバランスを助長し、肝性昏睡を悪化又は誘発させるおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)[窒素及び水・電解質負荷の増加により、症状が悪化するおそれがある。](「1.慎重投与」の項(4)、「2.重要な基本的注意」の項(2)参照)
乏尿のある患者(透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)[腎からのカリウム排泄障害のため症状を悪化させるおそれがある。](「1.慎重投与」の項(4)、「2.重要な基本的注意」の項(2)参照)
アミノ酸代謝異常のある患者[アミノ酸インバランスを助長させるおそれがある。]
経口、経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分、電解質、アミノ酸、カロリー補給
ピーエヌツイン-1号輸液
経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合や耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、ブドウ糖を制限する必要がある場合の維持液として用いる。
用時隔壁部を開通し、I層及びII層の液を混合して維持液又は開始液とする。
通常、成人1日2000mLの開始液又は維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。
〔混合方法〕
容器を外袋から取り出したのち、以下の図のように取り扱う。
[1] 使用直前にI層を両手で上から強く押して隔壁部を開通し、ゴム栓をカバーしている隔壁未開通投与防止装置を解除する。
[2] 隔壁部の開通及び隔壁未開通投与防止装置の解除(開いた状態)を確認する。
[2]-2 隔壁未開通投与防止装置が[1]の操作で解除できなかった場合は、片方の手でI層の中央部を押さえ、もう片方の手でII層の中央部を叩く。この操作により隔壁未開通投与防止装置が確実に解除される。
[3] [1]及び[2]-2の操作で解除された隔壁未開通投与防止装置はII層を持ち上げて取り除く。
[4] 袋の左右を両手で持ち、2〜3回転倒操作を行う。
[5] ゴム栓を保護しているシールをはがし、通常の輸液操作に従い、投与する。
ピーエヌツイン-2号輸液
経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
用時隔壁部を開通し、I層及びII層の液を混合して維持液とする。
通常、成人1日2200mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。
〔混合方法〕
容器を外袋から取り出したのち、以下の図のように取り扱う。
[1] 使用直前にI層を両手で上から強く押して隔壁部を開通し、ゴム栓をカバーしている隔壁未開通投与防止装置を解除する。
[2] 隔壁部の開通及び隔壁未開通投与防止装置の解除(開いた状態)を確認する。
[2]-2 隔壁未開通投与防止装置が[1]の操作で解除できなかった場合は、片方の手でI層の中央部を押さえ、もう片方の手でII層の中央部を叩く。この操作により隔壁未開通投与防止装置が確実に解除される。
[3] [1]及び[2]-2の操作で解除された隔壁未開通投与防止装置はII層を持ち上げて取り除く。
[4] 袋の左右を両手で持ち、2〜3回転倒操作を行う。
[5] ゴム栓を保護しているシールをはがし、通常の輸液操作に従い、投与する。
ピーエヌツイン-3号輸液
経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
用時隔壁部を開通し、I層及びII層の液を混合して維持液とする。
通常、成人1日2400mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。
〔混合方法〕
容器を外袋から取り出したのち、以下の図のように取り扱う。
[1] 使用直前にI層を両手で上から強く押して隔壁部を開通し、ゴム栓をカバーしている隔壁未開通投与防止装置を解除する。
[2] 隔壁部の開通及び隔壁未開通投与防止装置の解除(開いた状態)を確認する。
[2]-2 隔壁未開通投与防止装置が[1]の操作で解除できなかった場合は、片方の手でI層の中央部を押さえ、もう片方の手でII層の中央部を叩く。この操作により隔壁未開通投与防止装置が確実に解除される。
[3] [1]及び[2]-2の操作で解除された隔壁未開通投与防止装置はII層を持ち上げて取り除く。
[4] 袋の左右を両手で持ち、2〜3回転倒操作を行う。
[5] ゴム栓を保護しているシールをはがし、通常の輸液操作に従い、投与する。
高カロリー輸液療法施行中にビタミンB1欠乏により重篤なアシドーシスが起こることがあるので、必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を併用すること。
慎重投与
菌血症の患者[カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症さらには敗血症性ショックを起こすおそれがある。]
高張性脱水症の患者[本剤の電解質組成により脱水症を助長させるおそれがある。]
腎障害のある患者[窒素及び水・電解質負荷の増加により、症状が悪化するおそれがある。]
透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害、高窒素血症又は乏尿のある患者[水分、電解質の過剰投与や、アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある。](「重要な基本的注意」の項2.参照)
重症熱傷の患者[循環血液量の増加により心負荷増大のおそれがある。]
心不全のある患者[循環血液量の増加により心負荷増大のおそれがある。]
閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水排泄障害により原病の症状を悪化させるおそれがある。]
糖尿病の患者[高血糖を起こすおそれがある。]
尿崩症の患者[水・電解質の過剰投与により水・電解質異常を起こすおそれがある。]
高度のアシドーシスの患者[本剤の電解質組成によりアシドーシスを悪化させるおそれがある。]
膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等の膵障害のある患者[高血糖等耐糖能異常を起こすおそれがある。]
重要な基本的注意
経中心静脈栄養療法用の栄養輸液として組成を固定しているので、重篤な肝障害、腎障害(透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)等の特殊な輸液組成を必要とする疾患には使用しないこと。
透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害、高窒素血症又は乏尿のある患者における、水分、電解質、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる。血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること。
高血糖、尿糖のおそれがあるので、ブドウ糖濃度の低い製剤から開始するなど、ブドウ糖の濃度を徐々に高めること。
急激な投与の中止により低血糖を起こすおそれがあるので、投与を中止する場合には、ブドウ糖濃度の低い製剤を使用するなど、ブドウ糖濃度を徐々に下げること。
ピーエヌツイン-1号輸液は経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、カロリー制限の必要がある場合には経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
ピーエヌツイン-2号輸液は通常の必要カロリー量の患者の維持液として用い、ピーエヌツイン-3号輸液は必要カロリー量の高い患者の維持液として用いる。
ピーエヌツイン-3号輸液は高濃度のブドウ糖含有製剤なので、耐糖能、必要カロリー量、至適水分量等患者の病態を確認してから使用すること。
相互作用
併用注意
強心配糖体 ジギトキシン ジゴキシン ラナトシドC | ジギタリス中毒(全身倦怠感、食欲不振、悪心、頭痛、嘔吐、下痢、黄視、不整脈)。この様な症状があらわれた場合には、投与を中止すること。 | 輸液成分中のカルシウムがジギタリス製剤の心臓への作用を増強し、不整脈等のジギタリス中毒を起こすおそれがある。 |
副作用
副作用発現状況の概要
総症例380例中、副作用が報告されたのは1例(0.3%)であった。副作用の内容は糖の過剰負荷によると考えられるOverloading syndromeであった。また、高カロリー輸液療法に基づく肝機能障害あるいは高血糖を認めた合併症は17例(4.5%)であった。(承認時)
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
アシドーシス
重篤なアシドーシスがあらわれることがある。([警告]の項参照)
高血糖
本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので、ときに過度の高血糖、高浸透圧利尿、口渇があらわれるので、このような症状があらわれた場合には、インスリン投与等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用
頻度不明 | 0.1〜5%未満 | |
過敏症注) | 発疹等 | |
肝臓 | AST(GOT)の上昇、ALT(GPT)の上昇 | |
血液 | 高カリウム血症 | |
大量・急速投与 | 脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫、水中毒 |
高齢者への投与
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
適用上の注意
投与前
完全に澄明でないものは使用しないこと。
開封後は速やかに使用し、残液は決して使用しないこと。
投与時
患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。
調製方法
本剤は投与直前に隔壁部を開通し、I層及びII層の両液を混合し、速やかに使用すること。
調製時
炭酸イオン及びリン酸イオンにより沈殿を生じる場合があるので、これらのイオンを含む製剤を配合しないこと。
脂肪乳剤を配合しないこと。
投与経路
末梢静脈内に点滴注入しないこと。
ピーエヌツイン-1号輸液、2号輸液及び3号輸液を使用し消化器癌手術症例等357名を対象に臨床試験(一般臨床試験、比較臨床試験等)を実施した。その結果、栄養指標(自他覚症状、血液生化学検査、窒素出納等)の改善度及び副作用から総合的に評価された有用性は93.8%であった。(承認時)
ピーエヌツイン-1号輸液、2号輸液及び3号輸液にビタミン類を配合し、ラットの中心静脈内に投与した結果、同カロリーを経口摂取した場合あるいは対照とした栄養輸液を投与した場合とほぼ同等の栄養効果が得られた。また、ラットにおいて本剤のブドウ糖、電解質及びアミノ酸の配合比が適切であることが明らかになった。
通気針は不要。
薬液の着色防止のため、外袋は使用時まで開封しないこと。(製剤の安定性を保持するために脱酸素剤を封入しています)
薬液の着色、漏出、あるいは外袋中に水滴が認められるものは使用しないこと。
ゴム栓を保護しているシールが、はがれているときは使用しないこと。
注射針をゴム栓の○印部(凹部)にまっすぐ刺すこと。斜めに刺すと注射針が容器を貫通し、液漏れの原因となることがある。
二液を分離している隔壁部が開通しているときは使用しないこと。
外袋が破損すると薬液が着色するので傷つけない様注意すること。
容器の目盛りは目安として使用すること。
本製品は、連結管(U字管)を用いたタンデム方式による投与はできないので、2バッグを同時又は連続して投与する場合は、Y型タイプの輸液セットを使用すること。
投与前、隔壁が開通していることを再度確認し、吊り穴部のシールをはがして使用すること。
隔壁未開通投与防止装置はむりやり手で外さないこと。(I層を加圧して解除すること)
ピーエヌツイン-1号輸液
1000mL×7袋(プラスチックバッグ)
ピーエヌツイン-2号輸液
1100mL×7袋(プラスチックバッグ)
ピーエヌツイン-3号輸液
1200mL×7袋(プラスチックバッグ)
改訂履歴 |
2013年7月 作成 |
文献請求先 |
株式会社陽進堂 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 販売元 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2020/12/16 版 |