14.1.1 透析用水の水質は、(一社)日本透析医学会が定める最新の透析液水質基準を参照すること。
14.1.2 調製時には、以下の点に注意すること。
・A剤(電解質・ブドウ糖溶液)及びB剤(炭酸水素ナトリウム)は、各々単独では使用しないこと。
・A剤とB剤は、直接混合し溶解しないこと。
・A剤及び溶解したB剤(B液)は、濃厚液の状態で混合しないこと。
14.1.3 定められた希釈液として調製すること。希釈濃度が不正確な場合は、以下のような症状を起こすことがあるので注意すること。
・濃度が高すぎた場合:意識障害、血圧上昇、動悸、頭痛
・濃度が低すぎた場合:意識障害、急激な血圧低下、胸内苦悶、全身倦怠、四肢のしびれ感
14.1.4 使用前に透析液の電解質濃度を測定し、それらが適正であることを確認すること。
14.1.5 透析液の浸透圧比が0.9〜1.1の範囲にあることを確認すること。
浸透圧比は生理食塩液の浸透圧に対する透析液の浸透圧測定値の比より求める。
14.1.6 透析液のpHは透析用水等の影響で若干の変動があり得るので、使用前にpH7.2〜7.4の範囲内にあることを確認すること。
14.1.7 本剤は用時調製用の製剤であり、希釈調製後の透析液は速やかに使用すること。
14.1.8 残液は使用しないこと。
14.2.1 本剤は注射又は腹膜灌流に用いないこと。
14.2.2 血清浸透圧と透析液浸透圧とのバランスを保つこと。
14.2.3 透析液中の沈殿の有無を透析器前の透析液回路で確認し、沈殿を生じた透析液は使用しないこと。